＜グレート・カタストロフ＞緑の怒鳴

オープニング

●＜グレート・カタストロフ＞緑の怒鳴
『神託の無限にも思われた義務猶予（モラトリアム）が尽きた……つまりは、時間切れも間もなく、って事だ』
　レオンの言葉を聞き、空を仰ぎ見るイレギュラーズ。
　そして……その言葉はまやかしではない……この混沌世界の各国において今、発生している事象。
　混沌世界は『Case-D』の接近を許してしまい、その結果『次元崩壊』が発生している。
　かく言う次元崩壊は『バグホール』とも呼ばれており、赤茶けたその物体に近づいた者は……跡形も亡く消滅してしまうと言われる。
　勿論それを、実際に目の当たりにした訳ではないが、少なくとも『次元崩壊』が生まれてからの被害者が増えているのは間違い無い。
　更に、そんな『バグホール』の出現と時を同じくして、混沌世界各国において魔種陣営は、イレギュラーズを挑発するかの如く、様々な『人ならざるモノ』が暴れ回り……各々の国は、その対応に後手後手に追われている様な状況。
　勿論その様な世界の状況となれば、イレギュラーズの出番であろう。
『今、出来る行動は対処療法でしかないし、この事態を放置しておく訳にも行かないだろ？　『この先』については考えておくから、魔種達の目論見を潰してきてくれ。宜しく頼む』
　そんなレオンの言葉に、イレギュラーズ達は立ち上がるのである。

●
「……と言う訳です。レオンさんの言う通り、今、この国は危機的な状態に陥っており……私の故郷の深緑も、『バグホール』の出現が確認されました……」
　と『深森の声』ルリア＝ルミナス（p3n000174）は、集まった君達に悲しげに顔を上げる。
　大樹ファルカウの周りに広がる迷宮森林……その西部に位置する『メーデイア』地区。
　少し前まで終焉獣が出没し、逃げ遅れた人々を喰らいて巡る様な事件があったのだが、一端その事件が落ちついた筈……なのだが。
「どうもバグホールの出現に続けて、再び終焉獣が現れ始めたようなのです。でも、それだけでは収まらずに……精霊の方達も、バグホールの力に感化されて、狂暴化してしまっている様なのです……」
「この『精霊』の方達は、不思議な力をあたりに構わず振りまいてしまう力を持っている様です……その結果、逃げ遅れた深緑の方々を狂気状態に陥らせて襲わせるという力を有している様なのです」
「狂気に陥った方々は、まだ完全には侵食されていない様です。恐らく寄生された状態……なのでしょう。森の皆さんを救出する為に……皆様の力を、貸して頂きたいのです……どうか、宜しくお願い致します……」
　不安気なルリアの言葉……幾度と無く続く事件の解決策は、逐次対処しか無いという悔しさと共に、頭を下げるのであった。

参加者 : 8 人

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参加者一覧（8人）

リプレイ

●森に響く
　神託の義務猶予が尽きた、の言葉。
　その時間切れに誘われるかの如く、世界各国で同時多発する、次元崩壊『バグホール』。
　終末（Case-D）の接近による影響は、各国を混乱へと陥れており、この『深緑』の地、大樹ファルカウ西部に位置する『メーテイア』地区においても、再びの脅威が襲い掛かっている様で。
「いや、全くだ。どこもかしこも、蜂の巣を付いたような有様になっているね。なるほど……こういう形の終焉もあるのか。放っておいたら穴だらけになって消滅するのかなー？」
　とは『月夜の蒼』ルーキス・グリムゲルデ（p3p002535）の言葉。
　正しく彼女が言う通りに、世界各国の混乱は極みの境地へ近づいている。
　このメーテイアの地も、ただでさえ精霊や終焉獣達が暴れていて、大層な被害を受けていたのに……更にそれに積み重なるように、この様な事件が発生したという訳で、巻き込まれた市民達も、かなり疲弊しているのは間違い無い。
　加えて今回……このファルカウの地に棲まう精霊達が、滅びのアークをあたりに更にばら撒いてしまう……という悲劇を生み出してしまう訳で。
「精霊達までおかしくなっちゃうなんて……あのバグホールは、やっぱり魔種の誰かが作り出しているものなのかしら。それとも……」
「そうだな。『Case-D』に『バグホール』……混沌の終末が近づいているという話が、いよいよ現実味を帯びてきたのが嫌がおうにも解らされている、といった感じだな」
　『ベルディグリの傍ら』ジルーシャ・グレイ（p3p002246）に、『修羅の如く』三鬼 昴（p3p010722）が頷く。
　そう仲間達が会話している最中も、静かに目を閉じて居たのは『無尽虎爪』ソア（p3p007025）。
「……」
　そんな彼女が、息を吐き目を開く……それに『闇之雲』武器商人（p3p001107）が。
「虎の娘……会話、できたのかい？」
　と、武器商人の言葉にソアは。
「うん……勿論声を聞けたのは、狂気に陥っていない、普通の精霊さん達だけど。みんな、こわがってる。おともだちが、突然暴れ出した、って……」
「そうか。まぁ……確かにバグホールが現れたのは突然だったし、虎の娘の様なコ達にとっては長い年月の中の突然、ってのもうなずけるよねぇ」
「うん。みんな……どうにかしてほしい、って言ってたんだ。ボクだって、精霊を傷付けたくない。なんだかとっても胸が苦しいよ。でも……彼等を倒さない事にはこの場はどうしようもないよね……ごめんね……」
　悔しそうに、そして辛そうに言葉を紡ぐソア。
　……そんな彼女の言葉に、『生命に焦がれて』ウォリア（p3p001789）は触発されるように。
「そうだな……やる事は変わらん……世界に穴が拓こうと、終焉が迫り来ようと。この手には剣があり、懐いた使命は熱く燃え盛る。それだけで走り出す理由は十分すぎる」
「やれやれ……赤の騎手も、虎の娘も並々ならぬ気合いの様だ。まぁ、でも言いたい事は理解出来るよ。我（アタシ）も、寄生型終焉獣には、プーレルジールで手を焼かされていたしねぇ……潜伏されると厄介極まりないからこそ、ここでしっかりと被害を防がないとね」
　そんなソアの言葉に、ジルーシャ、昴、『笑顔の魔女』フォルトゥナリア・ヴェルーリア（p3p009512）も。
「うん……あの子達が悪いわけじゃない……だからこそ、速く止めて上げなくちゃ」
「そうだな……終末をただ待って居る積もりはない。私の力でそれを切り開けるのなら、切り拓いて見せよう」
「そうだね！　森に住んでる人々を、寄生型終焉獣にさせるのは嫌だからね。絶対に助けて見せるよ！」
　一人一人の強い想い……この地に住まう精霊達、そして人々を助ける為に。
「……みんな、準備はいい……？　それじゃ……行こうか……」
　と『青混じる氷狼』グレイル・テンペスタ（p3p001964）が静かに皆を促して……そしてイレギュラーズ達は、『メーテイア』地域へと急ぐのであった。

●狂うもの、狂わざるもの
『うわ、うわああ。来るな、来るな、来ないでくれえええ！！』
　響きわたるのは、この辺りの住人達の絶叫。
「……こっちの様だ。急ごう」
　とウォリアが仲間達よりも専攻して、その声のした方角へと急行していくと……逃げ惑う住民達の姿を発見。
　咄嗟にソアが大きな身振りで手を振って。
「みんな、こっちだっよ！　こっちに逃げて！！」
　大きな声で街の人達に向けて呼びかける。
　そしてイレギュラーズ達の所に辿り着いた人々の顔色を一人一人確認した武器商人が。
「キミ達、正気かい？」
　と問い掛ける。
　それにこくり、と頷いた人々……生気のある表情であるのを確認為た上で。
「良かった。でもここに居ると、化物に寄生される恐れがあるから、向こうに避難しているといい」
『わ、解った……頼むぅぅぅ……』
　恐怖に戦く言葉と共に、後ろを振り返る事無くただただ逃げていく人々。
　だ……その一方で、その後方から駆けてくるのは……狼や熊の姿をした終焉獣の群れ。
『グルアアア！！』
　完全に目を血走らせ、牙と爪を振るうその姿は……正気を失いし獣なのは間違い無い。
　勿論彼等に襲い掛かられれば、街の人達はひとたまりもないのは間違い無いだろう……。
「……終焉獣も厄介だけど……ここに居続けるだけでも嫌な予感がする……早めに避難を完了させないと……どんどん被害者が増えるばかりだな……」
「そうだね。さぁ……早速だけど始めようか！」
　グレイルに一言を告げつつ、ルーキスは追い立ててくる獣たちの群れの所に、汚泥の波を召喚する。
　押し寄せる波に押し流される獣共……だが、例え押し流されたとしても、その後方から別の終焉獣達が絶え間なく押し寄せている状態。
　更に……そんな獣たちの中には、逃げている人々と同じような服装をしたが、獣の如き咆哮を上げている日々都々の姿がちら、ほらと。
「あれが……寄生型終焉獣……？」
「その様だ。完全に正気を失っている様だな……」
　ヴェルーリアの言葉に息を吐くウォリア……そして、最前を進む彼に、武器商人が一端、威嚇の一閃。
『ウウウ！！』
　唸り声は、もはや獣……完全に正気を失っている様である。
　そして当然のことながら、彼等はイレギュラーズ達を殺す為だけに突き動かされている……下手に油断しようものなら、押されるのは間違い無い。
「……御願い。アタシの声を聞いて。アンタ達を傷付けたくないの！」
　そんなジルーシャが、必死に訴えかける声を駆けるのだが……聞く耳は持つ動きも無い。
「……仕方ない、わね……」
　一端瞑目すると共に、ジルーシャは……昏く重い香りを放つ。
　その香りを嗅いだ者達は、途端に動きが鈍り……そして終いには停止状態へ。
　更に彼等に向けて昴が割り込みながら。
「……ここより先には進ませはしない……」
　静かに、そして殺さぬ様に、拳を足元に叩きつけ、転倒させて動きを一旦は制止。
　そして制止した所に、更に襲い来る終焉獣。
「キミ達も被害者なんだろうけど、でも……ここで勢いを止めておかないと、後々大変な事になる。だから……この先には絶対に行かせないよ！！」
　とソアが叫びながら、襲い来る獣共に雷鳴の雷を範囲に叩き込み、加えて昴も鋭利なる乱撃を更に重ねていく。
　そんな前衛陣三人の、怒濤の連続攻撃で以て、先陣の敵一陣を一旦は制圧。
「取りあえず、第一陣はこんな所……かな。ちょっと待ってね」
　とルーキスは、倒れた獣と、寄生型の終焉獣に手を当て、状況を確認。
　彼等の亡骸から何位か感じ取る事が出来ないか、と……集中。
　元々持って居なかったであろう、仄暗い澱みの様な気配を鋭く感じ取っていく。
「……間違い無いね。この気配……滅びのアークに毒されている、といった感じの様だ。つまりは……バグ・ホールに毒された精霊達も、滅びのアークに何か関連している……という事は間違いない様だね」
「そうですか……やっぱり、そうなんですね」
　ルーキスの言葉に項垂れるヴェルーリア……と、その瞬間。
『ウガアア……！！』
　更に奥の方角から、別の方向が響きわたる。
「……休んでいる暇は無い様だ……急ごう。一人でも多く助ける為にも」
「……そうですね。急ぎましょう！」
　ウォリアに頷くヴェルーリア。
　そして、更に奥地の方角へと掛けていくイレギュラーズ。
　……かなり広めの広場のような所に辿り着いたイレギュラーズ……と、その瞬間。
「っ……」
　まるで、足が地面に張り付いている様な……奇妙な感覚。
　更に各々の身体も、今迄以上に何かがずしん、と乗っかったような、重い感覚。
「っ……いや、これはこれは。また面白い趣向だことで」
　苦笑する武器商人……そして光を行く先に向けると、まるで光を吸収するかの様な、黒い球体のものと、その周りに大量に蔓延って居る、朧気な精霊の姿。
　勿論大量の獣たちと、数人の……元住民達もいる。
「……これが……『バグ・ホール』……実際に見ると……本当にこの世界に穴が開いた様に見えちゃうね……でも、なんで……こんなものが……？　……本当に……滅亡が近づいて来ているのかな……？　……しかも……精霊達が影響を受けているなんて……『バグ・ホール』から……見えない何かが噴出している……？」
　唇を噛みしめたグレイルの言葉。
　……そんなイレギュラーズへ及ぶ悪影響の一方で、敵陣は……どうもその影響はかなり少ない様である。
「滅びのアークで、バグホールの影響が軽減されているとか……そういった具合なのかもしれないねぇ……いやはや、バグホールは面白い趣向を凝らすものだ。ヒヒヒ」
　笑う武器商人だが、目は笑ってはいない。
　そして、武器商人はバグホールの元に居る精霊に向けて、禍の祝祭を披露。
　更にグレイルは後方より氷雪の嵐を吹き荒れさせて、精霊達を範囲に巻き込むと、同時にルーキスとジルーシャも。
「キミ達も被害者なんだろうけど、悪いね、これ以上悪さをする前に沈んで貰うよ！」
　と、敵数を減らす為に、汚泥と深淵の咆哮で敵を毒し、更には迷わす香りで更なる悪を積み重ねていく。
　無論、イレギュラーズ達もバグホールによる苦しみで、各日に蝕まれては居る。
　……だが、そんな仲間達の不調を最高峰で見据えていたヴェルーリアが。
「大丈夫……痛いけれど、こうやって回復すれば、まだ耐えられる筈だよ！」
　回復に傾注する事で、仲間達への悪影響を最小限に抑えるようにしながら戦い続ける。
　……そして後衛陣の範囲攻撃の一方で、ウォリア、ソア、昴の前衛三人は、寄生された終焉獣を残す様に立ち回りを工夫しつつ、悪を振りまく精霊達を優先的に攻撃。
　精霊一人一人……いつもならば優しかったり、ちょっとしたいたずらを仕掛けてくるような、害の殆ど無い存在の筈なのに、豹変した彼等はその面影もない。
　彼等も被害者で、そして加害者。
　複雑な気持ちを抱きつつも、精霊達を最優先で一匹ずつ倒して行く。
　……そして精霊達を討ち倒した後に残るは終焉獣。
「ほら、キミ達はこっちだよ！！」
　とソアが狼と熊を引き付けると、寄生型の者達をウォリアと昴がバグホールから引き離すように移動。
　獣たちはソアの挑発に本能のままウ襲い掛かり、牙を剥く……それに傷を負ったとしても。
「うーん、ボクはもう電池切れ！　でも、まだやれるよ！」
　と、諦めない心を奮い立たせながら、獣共を数刻の後に討ち倒す。
　そして……。
「……お前達を助ける。その為にも……いまは、倒す。これは真似出来まい……今日に備えて覚えてきた『とっておき』だ……！」
　離れた所に集めた寄生型達に向けて、ウォリアは眩い光を纏いし五閃を放つ。
　その一閃は、大きな傷を残すものの……死には至らぬ傷。
　更にその傷痕へ向けて、昴の拳が腹へのアッパーフック。
　拳により跳ね飛ばされた敵は地面へと叩きつけられ……ウウウ、と虫の生きの如く呻く。
　そんな虫の息と化した彼等に、黒狼の術式を展開して嗾けるグレイル。
　……流石に耐えきれずに、寄生型の者達はその場にて動けなくなるのであった。

●闇吸
　そして……気絶した寄生型終焉獣達の者達を前にしたイレギュラーズ。
「……さて……と。取りあえずは他に獣や精霊達もいない様だな」
　息を吐きつつ、周りを見渡すウォリア。
　動く者は居らず……ただただ不気味に『バグホール』の風切音が聞こえてくる位。
「バグホールは後にしよう。先ずは……この人達を救わないと」
「そうだね……」
　ソアの言葉に頷くウォリア、グレイル、ジルーシャ。
　……不殺で気絶させた者達を一箇所に集めて、先ずはその様子を確認。
　息はある……だが、苦しむ様な声を、ほんの僅かな声量で呻き続けている。
　間違い無く、このまま放置していては死を迎えるのは間違い無い……だからこそ、今助けなければ成るまい、と。
「……アタシたちは欲張りだから、世界も人も、全部助けて見せるわ！」
「そうだ。混沌に生きる者達の未来を歪めること……このウォリアが断じて許さぬ……！！」
　各々の強い意志と共に、死せる星のエイドスに……彼等の生きる希望を祈る。
　……数分の祈りは、イレギュラーズ達の体力や精神力を削り取るが……でも、それで辞めるコトは無い。
　そして……。
『……う……？』
　ぼんやりと目を開き始める人々。
　……先程まで戦っていた時のような狂気の顔ではなく、極めて普通の……平穏な顔。
　その表情に先ずは安堵しつつ、そのまま彼等の体力をヴェルーリアが手当していく。
　……彼等も消耗は激しいものの、どうにか歩ける程度まで回復。
「みんな、大丈夫……取りあえず、ここは危険だ」
「そうだね。みんな、ボクについてきてよ。大丈夫、みんな避難しているから、ね」
　ウォリアとソアの言葉にほっとしたような表情を浮かべ……彼等を誘導。
　それを送り出しながら、ルーキスは……未だに不気味に動き続けるバグホールに少しずつ接近。
　吸い込まれそうな感触を覚えつつも、ギリギリの所を見極めて……そこから見える範囲での調査を開始。
「うんうん……やっぱりバグホール、の名前の通りに吸い込むような、そんな性質を持っているみたいだね。ただこの穴を塞ぐ方法は未だ分かって居ない、と……何かしらやり方は無いもんなのかね。放っておいても悪影響しか無いだろうにさ」
　肩を竦めるルーキスに対し、昴が。
「……殴れば消える、とかそういうものでもない、ってことか？」
「多分、ね……まぁ今迄聞いている限り、こいつに攻撃しても、あんまり意味が無い様だから。破壊出来るようなものでもないし、消す方法も解らない……本当厄介なものが全世界にばら撒かれたもんだ」
「……そうなんだね……しかし……『バグ・ホール』……レポートにはどう書くべきか……発生する予兆は……抑え方は……もっと、色々な情報が欲しい所だね……」
　顎に手を当てて考えるグレイル……とは言え、下手に手出しをする訳にもいかない。
　とりあえず、今調べられる事をメモに取り……更なる悪影響が及ぶ前に、その場を後にするのであった。

成否

成功

ＭＶＰ

状態異常

なし

あとがき

皆様、ご参加頂きありがとうございました！
エイドスの効果もあり、かなり多くの人を助けられた様です（その分皆様の疲弊もかなり……ですが）。
皆様の祈りは、きっとメーテイアの人達にも届いたことでしょう。