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シナリオ詳細

<ラケシスの紡ぎ糸>変革の刻時

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<クロトの災禍>変革の刻時
「明日、世界が滅亡しますです。
 あ、嘘です。明日じゃないかも知れませんが、近い将来、世界は滅亡するでごぜーます」

 イレギュラーズの耳に残る、世界滅亡の預言。
 その言葉を心に刻んだイレギュラーズ達は、世界滅亡を止める為に世界を走り回る。
「……そうか。取りあえず今の所は大丈夫、という事の様か」
 息を吐き、空を見上げるのは『君を全肯定』冬越 弾正(p3p007105)。
 砂漠拡がる国、ラサ……つい先日において、人を恐れさせる咆哮を上げた『終焉獣』と、『不毀の軍勢』が現れたのは、記憶に新しい所。
 更に最近になり、ちらほらと聞こえ始めているのは……言葉を喋るという、『終焉獣』の存在。
「……先日の時は言葉を喋る気配も無かったのに、最近は果たしてどうなってるんだ……?」
 溜息を吐く弾正。
 人は成長する……そして、彼ら終焉獣も成長しているのだろうか?
 その真意は分からないものの、一つ間違い無く言える事は……混沌世界を轟く怪異は、留まる事を知らずに猛威を振るう。
 それを鋭く察知し、対処するのもまた、イレギュラーズのやるべき事。
 ……調査を続けて数日した、ある火。
「おう、あの時ノ……! ちょっと困ったことになっちまってよぉ……助けてはくれねぇか?」
 先日ラサから覇竜領域に向かった際に護衛した、一商団が弾正を見つけ、声を掛ける。
「ん……どうした?」
「いやぁ……また覇竜に行く用事が出来ちまったんだが、あの辺りに最近、前のような獣達がいる、とか言う話だろ? 兄貴達ならまた任せられるって思ってよぉ……また一つ、護衛してくれねぇかい?」
 ニヤリと笑みを浮かべる彼らに対し、弾正は。
「仕方ねぇなぁ……ま、確かにお前達だけだとアブねぇだろうし、解った。取りあえず仲間達を連れて来るから、そうだな……数日後にここで逢おう」
 と彼らの肩をポン、と威勢良く叩くのであった。


「と言う訳で……またあの商団から依頼が舞い込んだってな訳だ」
 そしてララサ首都に踵を返した弾正は、仲間達に急ぎ声を掛ける。
 先日護衛した商団からの再依頼……先日の実績からの依頼という事も有り、信頼しての事。
 とは言えども、最近ラサで見受けられている『終焉獣』の中には、今迄とは違い……人の言葉を解釈し、そして喋るような個体が出て来ている……とも聞く。
 何故、その様な成長の道を辿っているのか……は分からない。
 ただ、少なくとも言える事は……言葉を喋るという事は、今迄以上の脅威である事が予測される。
「油断する訳じゃないが……あいつらの来たいに答え無い訳にもいかないしな。という訳で、だ……皆、協力してほしい」
 不敵な笑みを浮かべながら、弾正は仲間達に協力を呼びかけるのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 商団護衛再び……彼らからの信頼もあるので、気の良い仲間達を護衛しつつの旅、になる事でしょう。

 ●成功条件
  覇竜領域へ取引に向かう旅団を、『終焉獣』らの脅威から護り切る事です。

 ●情報精度
  このシナリオの情報精度はBです。
  依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 ●周りの状況
  的との遭遇箇所はラサ北部、ヘスペリデスの『デポとワール渓谷』です。
  未だにモンスターの死骸が残り、何処か不気味な風景が拡がってますし、その死骸を啄むハイエナの様なモンスターも点在しています。
  今回時刻は夕刻の頃となり、次第に周りが薄暗くなる頃です。
  敵陣は夜目が利きますので、暗闇でも全く問題無く動く事が可能なので、その点は先ずご注意下さい。
  尚、今回の敵陣の中には、終焉獣ながら今迄よりも知能を付けた『変異終焉獣』が混じっています。
  こいつらはカタコトながら会話可能で、更に戦闘中においても皆様の使用した能力を学習し、見よう見まねで使用してくるという特殊能力を持ちます。
  とは言えども、皆様に対して『敵対しようとする』スタンスであるのは常に変わりませんので、説得・交渉するのは出来ません。

 ●討伐目標
 ・学習せし『変容する終焉獣』
   現状狼の様な姿形をしている獣達です。
   身体の中身が透き通っていて、蒼白い様態をしています。
   ただ、戦闘中、皆様のアビリティを学習すると成長し、狼様態から熊様態、更には『人のような様態』へと変化していくようです。
   既にその集団の中に2体程は人の様態をしていて、カタコトの会話が可能です。
   様々な様態をしていますが、共通するのは『イレギュラーズ及び商団を殺す』事です。
   戦闘能力も、皆様が力を使えば使うほどに学習して成長しますので注意が必要です。

 ・闇の中に蠢く『不毀の軍勢』達
   こちらも人型を取っては居ますが、知能はありません。
   バッドステータス効果無効の能力があり、また体力も高いタンクの役割を担う相手の様です。
   当然彼らに攻め入られれば、一般人たる商団の人達は即座に殺されてしまう程の能力です……とは言え皆様と相対すれば、そこまで強敵とは言えません。
   ただ変容する終焉獣と共に出現するので、ご注意下さい。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <ラケシスの紡ぎ糸>変革の刻時完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年11月20日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ラダ・ジグリ(p3p000271)
灼けつく太陽
志屍 志(p3p000416)
遺言代行業
ソア(p3p007025)
無尽虎爪
冬越 弾正(p3p007105)
終音
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
多次元世界 観測端末(p3p010858)
観測中
レイテ・コロン(p3p011010)
武蔵を護る盾

リプレイ

●再来の願い
『はっはっは。いやぁ……本当に来てくれるだなんてよぉ、嬉しいじゃねぇか!!』
 豪快に笑い、やって来てくれたイレギュラーズ達の肩をぽんっ、と叩くはラサより覇竜領域へ向かう、商団の団員。
 それに『無尽虎爪』ソア(p3p007025)はニッ、と笑みを浮かべながらサムズップで。
「うんうん! いやむしろ、みんなが懲りずに行こうとしているのがびっくりだよ! 無事に帰ってきたんだね!」
 と応える。
 それにがははは、と笑いながら商団の人達は。
『あったりめーよぉ! こう見えても肝っ玉は据わってるんだ。あの位で挫けてたまるかってんでぇ! ま、そんなに闘う力はねーからその辺りは任せっきりになっちまうけどよ!』
「そうか……襲撃を受けたのに、それでも懲りずに行く、か……いいぞ。そういう気概のある奴等は好きだ! 荒事はこっちが引き付けてやるから、存分に商売に精をだしてくれ!!」
 『灼けつく太陽』ラダ・ジグリ(p3p000271)もニヤリと笑みを浮かべ、更にはどこか嬉しそうで。
 そんなイレギュラーズと、一商団が歩くのは、ラサの地から覇竜領域へと向かう街道。
 覇竜領域が見つかった時より、多くの商団の者達がこの街道を通り、ラサから覇竜の通商を担っていた。
 でも……少し前から、突然現れた終焉獣と不毀の軍勢達がこの辺りに出現し始める。
 ……その結果として、こうしてイレギュラーズの皆が護衛しない限りは、満足な物資を覇竜に届ける事が出来なくなっているのだ。
「それにしても……学習能力が高い終焉獣、というか狼……だったかしら?」
 と『狐です』長月・イナリ(p3p008096)が小首をかしげると、それに『観測中』多次元世界 観測端末(p3p010858)は。
「エエ。学習能力、トイウカ進化スル終焉獣デスネ。今迄モ何度カ確認シマシタガ……今回、既ニ人型マデ進化シタ個体ガ複数確認サレテイル様デスネ?」
 観測端末の言う通り、学習し、進化する終焉獣はここだけでなく、様々な箇所で確認されている。
 そしてその学習された終焉獣の中には、人々と意思疎通が出来るという、特異な能力を持つ者も居るとの話であり……。
「言語ヲ話ス時点デ思考力ヤ、判断力ノ大幅ナ増幅ガ懸念サレマスガ……片言ナラ、マダ其処マデハ至ッテイナイノカモデスガ、更ニ進化ガ進メバ或イハ、待チ伏セヤラ罠ヲ組ミ合ワセテ仕掛ケテ来ル非モ、ソウ遠クナイカモ知レマセンネ?」
 観測端末が、冷静に現況を分析すると、それにうんうんと頷くイナリ。
「そうねぇ……確かに、面白そうな生態系をしているみたいだから、依頼中じゃなかったら、遠くから生態観察してみたい所よね♪」
 どこか嬉しそうなイナリ……まぁ、探究心に溢れている彼女からすれば、これもまた調査対象なのは当然の事だろう。
 とは言えそんな終焉獣が現れたとなれば、対処為なければ不味い状況なのは間違い無い訳で。
「まぁ……終焉獣だったり、星界獣だったり、滅びのアークって……幾つ手持ちの駒があるんでしょうね? それに、進化する終焉獣の最終審か形態に、巨大怪獣とか出て来たりしたら、嫌ですよね。対竜種殲滅用とかで、本当にあるかもしれませんね?」
 『新たな可能性』レイテ・コロン(p3p011010)の言う通り、このラサだけでなく、覇竜、深緑でも同様の事件が起きていて、それら全てに共通するのは……段々と敵陣が成長しつつあるという事。
「終焉獣が成長して人の姿になろうとも、人の心を得ようとも、分かり合える事は無い。罪無き命を屠る前に、奴等に引導を渡してやろう。それが彼らの為に出来る最善だ!」
「そうだな……学習した終焉獣を取り逃すと厄介だ。確実にここで斃しておかなければ……弾正の背中は、俺が絶対に守ってみせる」
「ん……サンキュ」
 『君を全肯定』冬越 弾正(p3p007105)と『灰想繰切』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)の会話。
 ……邪魔出来ない、邪魔させない……そんな雰囲気を醸し出す二人。
 それに軽く肩を竦めながら『遺言代行業』志屍 瑠璃(p3p000416)が。
「まぁ……何にせよ、色々と面倒そうな敵なのは間違い無いわ。今後に残したくないし、取りあえず勝手知ったる皆だし、ちゃちゃっと片付けてしまいましょう」
 と言うと共に、イレギュラーズ達は商団の荷馬車と共に、覇竜の地に向けて馬車を進め始めるのであった。

●智慧と共に
 そして……ラサの首都から馬で出て数日。
 幾つもの夜空を経て、見渡した先に厳しい山脈地帯が見える、渓谷との狭間。
 ……モンスター死骸が散乱し、腐った臭いが漂うここは、まさしく地獄の周縁地帯の様な……そんな雰囲気。
「……まだ肉の付いた死体が残っているとは……ここいらの獣も、奴等はもう食べ飽きたのでしょうかね? さすがに死体に隠れ潜む連中はいないと思いますが……学習能力が高いそうですので、時間の問題かもしれませんね」
 と、正しく瑠璃が言う通り、ハイエナの如きモンスター達が、その地肉を喰らおうとこの地を歩き回っているというのに……肉が残された死骸はちらほらと見て取れる。
 まだ死んでから時間が経ってない……と言えばその通りかもしれない。
 でも、既に食餌に飽和してしまい、食べてない……というのも納得出来る話ではある。
 そして。
『兄貴達よぉ……そろそろですねぇ!』
 ニヤリと笑みを浮かべサムズアップする商団の人々。
 それにラダは。
「ああ……そうだ。一応確認の意味で話しておくぞ。取りあえず、襲撃が来たら、移動やらは全部中断し、一つの馬車に速やかに避難してくれよ?
『勿論ですぜぇ! 兄貴達に頼んでるんだから、その辺りはしっかりと護らせて貰うぜぇ!』
 こんな死地の様な光景であっても、ガハハッ、と笑う彼らの肝の据わりようは……素直に凄いな、と思ったりもする。
 とは言え……イレギュラーズ達に比べれば、当然のことながら戦闘力では足手まといなのは間違い無いので。
「取りあえず、何処から来るかも解らないから、監視の目は広く取っておいた方が良いですよね?」
「ん……そうね。ファミリアー達もちょっと呼び寄せましょうか」
 瑠璃の言葉に頷くイナリ。
 各々がファミリアーを呼び出し、遥か上空に飛ばし、広い視界で以て戦場となる渓谷に監視の目を光らせる。
「……大丈夫そうですね。では、注意して進むとしましょう」
 人型携帯で先を進む観測端末は、ソアと共に薄闇の中にしっかりと目を凝らす。
 二人だけでなく、レイテとアーマデルも夜目を効かせて、いつ敵が出てきたとしてもすぐに反応出来るように警戒。
 そうして警戒をし続けたイレギュラーズ達が渓谷を歩き……深夜の帳が落ちた頃。
『……ウウ……』
 渓谷を歩くイレギュラーズ達の下に聞こえてきたのは……恐怖心を煽る様な唸り声。
 その唸り声にピタリと足を止めた観測端末が、後方の仲間達を制止。
「……」
 視線でレイテに合図を送り、レイテがその方角に音の波を飛ばす……すると、明らかに近い距離から反応が帰ってきて居て。
「うん……どうやら近くにいるみたいだよ」
「そうか……解った」
 レイテの言葉に頷きながら、ラダは商隊の人々に立ち止まり、準備を促す。
 そして……少しの後。
『……グギュウアアアアア……!!』
 闇の中より、突如姿を顕現させるのは、狼と人の合いの子の様な姿をした獣達。
 薄暗闇の中に、さらに透き通る身が先の闇を映し出しており……その姿形は、常人からすれば狂気を覚える事だろう。
「あれが『変容する終焉獣』かな?」
 と指を差すソアにイナリ、レイテも。
「その様ね♪ いや、確かに奇々怪々な姿をしているわねぇ」
「透ける身体とは、闇の中に更に見にくい事この上無しだね……と、ちょっと待って」
 更に別の方角を指さすレイテ……そこからゾロゾロと、歩を進めてくる『人型』の者達。
 同時に攻め入ってきた終焉獣と不毀の軍勢……明示的に協力しようとしている様には見えないものの、少なくともイレギュラーズ達を『教導の敵である』とは認識為ている様で。
「良し。さっき言った手筈通りに皆、避難してくれ」
 とラダが商団員達に声掛けし、すぐま商団員達を馬車の中に避難誘導しつつ、注意を惹きつける為に大きな爆発音と星の飛び出すアイテムを投げつける。
 当然に、至近距離でそんな大きな音が響きわたれば、終焉獣達の注目を集める事にはなる。
 だが……不毀の軍勢達は、というと、その大きな音に全く注目をする事も無く、イレギュラーズ達の下に向けて進み続ける。
 ……とは言え一番近い所に居た終焉獣達を惹きつける事には充分に成功し、その間に商団の人々を避難させ、その前に弾正が立ちふさがり、馬車を護る為に力を解放。
 僅かな瞬きと共に馬車への不可侵の領域を展開し、イレギュラーズ達の鉄壁の護りが周囲を囲む。
 ……そして光の瞬きから解放されたところで、終焉獣達は再び低く唸り……イレギュラーズ達への敵対心を露わにする。
 左から終焉獣、右から不毀の軍勢という挟撃状況……だが弾正は、アーマデルと背中合わせに構え。
「俺達の絆は一朝一夕では真似出来まい。さぁ……行くぞ!」
 その言葉と共に、視界確保出来る位の光を確保。
 背後にその光を受けつつ、ソアが一歩前に進み出て、半人半狼の終焉獣に向けて。
「あなた達は何なの? どうして人を襲うの?」
 と静かに問い掛ける。
『……ウル、サイ……ガアア!!』
 ……だが、終焉獣達は応えずして、咆哮を上げて一気に接近……その爪を薙ぐ。
「やっぱり……お話する事はなさそうね。それじゃあ、バイバイ」
 そう冷たく言い放つと、ソアはジャンプし、終焉獣の懐に潜り込んで渾身の一撃を叩き込む。
 ただ……その攻撃を受けて周りの終焉獣は、目を鈍く光らせると共に……ぐっ、と地面を踏みしめ、ハイジャンプ。
 攻撃為てきたソアに向けて、素早く反撃の一閃を叩きつけてくる。
「っ……」
 反撃に唇を噛みしめるソア……だが、立ち塞がり続ける。
 そしてソアに続き、レイテが入れ替わるように前線に出て、ソアの前に入れ替わり盾になるべく立ち塞がると、流れる様にその武装を展開して攻撃。
 敢えて力を含む事をせずに、純粋な攻撃にて、敵が力を覚えないようにしてみる。
 ……だが、相手はというと。
『チカラ……ツカ、ウ……!!』
 と片言の言葉を吐きながらも、見よう見まねで今度ハレイテの攻撃に似た攻撃を繰り出していく。
 相手の攻撃を、そのまま利用するのが、終焉獣達の攻撃手段。
 故に下手に力を使えば、彼らは学習し強くなってしまう……そんな厄介な相手。
「ふぅん……私達の力の使い方を学習するみたいね。でも……」
 とイナリはくすりと笑いながら、終焉獣を牽制しつつも、強烈な殺人剣を叩きつけていく。
 強力な一閃を例え学習しようとも、一匹を確実に仕留める事を最優先としての一撃。
 更に瑠璃も、速力を活かした強力な一閃を放つ事で、有無を言わさずに高攻撃力を叩きつける。
 そんなイレギュラーズ達の猛攻を受けて、終焉獣達は……咆哮を上げつつ、見よう見まねで反撃してくる。
 無論、イレギュラーズの攻撃力までは真似出来ないのだが……中々のダメージ。
 直ぐにその被害を観測端末が、完全にという訳ではないものの、倒れない様に回復に傾注。
 その一方で。
「中々面倒な奴等だな……だが、だからといって退く訳にも行かん。アーマデル……そっちは任せる」
「……ああ」
 弾正の言葉にこくりと頷き、アーマデルは弾正と共に、不毀の軍勢に対峙。
 特徴的な動きをする訳でも無く、ただ前へ、前へ……と進む彼ら。
 ただ、先程怒りをなすりつけようとしたが、その攻撃は集中する事がない。
「虚ろな表情だ……まるで、何かに取り憑かれているかの様でもあるな」
 と呟くアーマデルに観測端末は。
「確かにそうですね。とは言えどちらをも倒さなければ、先に進むことも出来ません。強引にでも足止めするしかない様ですね」
「……」
 小さく頷くと共に、アーマデルはあえて不毀の軍勢に向けて、一歩進む。
 そして……。
「ならば……俺はそれを活かさせて貰おう」
 小さく呟くと共に、アーマデルは敢えて全てを巻き込む様に範囲攻撃を立て続けに叩き込む。
 例え彼らに悪影響を及ぼさないとしても……その悪影響をダメージに置き換えて攻撃。
 それをサポートしつつ、不毀の軍勢のみを選別して攻撃する弾正。
 二人の息のあった攻撃で、不毀の軍勢を全て相手にする。
 と、仲間達が敵に対峙している一方で、ラダは商団員達の避難を統率の下に更に押し進める事で、早々に彼らを馬車に避難。
「全員避難出来たな? よし。少し待っててくれ、終わったら声を掛ける!」
 と言い残して、仲間達の戦列へシフト。
「良し……避難の方は大丈夫だ。痕は俺達がここから先に通さない様にすれば問題無い筈だ」
「了解よ。それじゃあ、一気に居来ましょうか。学習したとしても、それを使える器が無ければ、意味が無い事、ってその身体に教え込んで上げましょう!」
 ラダの言葉に頷くイナリ、そして瑠璃が。
「そうね。言葉を話すから何だと? そういうのは人間相手で慣れていますよ」
 溜息を含みながら、音波と速波の両刀で確実に体力を削り、ソア、レイテ、ラダの前衛陣も立て続けに攻撃し、終焉獣を一体ずつ、確実に仕留める為に全力攻撃。
 自分達と同じ力を使うのを理解し……それを上回る速さと攻撃力で一気に押しきる事で、敵に大した反撃の隙間を与えない様に攻撃する。
 イレギュラーズ達お攻撃を受けて、狼から段々と人に似た姿になりつつある終焉獣も居るが、その場合はその終焉獣を先んじて攻撃する事で、厄介な敵を一匹でも少なくさせるように立ち回る。
 そしてその間、ずっと不毀の軍勢を抑える弾正とアーマデル、どちらの間にも立って、回復だけに注力する観測端末。
 一人一人、動きを理解為た上で動く事で、自分達も被害を負いながらも、変容する終焉獣達を十数分の内に倒して行く。
 そして……。
「お待たせしたわね! さぁ、痕はこいつらだけね!」
「ええ。こっちはこっちで面倒な敵なのは間違い無いけど……まぁ、力尽くで押し切るしかないわね。行きましょう」
 イナリに頷く瑠璃。
 そして……波の如く攻め寄る不毀の軍勢にも、高い攻撃力で以て怒濤の如き攻撃を喰らわせていく。
 苦悶の悲鳴を上げて倒れていく不毀の軍勢に耳を貸さぬ様にして、イレギュラーズ達は……不穏な影の者達を掃討していくのであった。

●命懸けた時と価値
 そして……。
「……ふぅ、どうやら終わった様だね」
 と息を吐き、汗を拭うレイテ。
 周囲には、人、獣、合いの子の様な……終焉獣の骸が転々と転がる。
 恐らくこれも将来、この地に住まうモンスター共のエサになるのだろう。
 変異を起こすかもしれない……ただ、それを片付ける時間も余裕も無い訳で……。
「死骸はさておき……馬車と、商人達の方は大丈夫か?」
 とラダは馬車の方に駆ける。
『……おっ。もう終わったんですかい?』
 膜を開いて、商人達の状況を確認するが……商人達は笑顔でサムズアップ。
「貴殿達……油断しすぎだぞ?」
 とラダが苦笑しながら告げると、商人達ははっはっは、と笑って。
『いやぁ、イレギュラーズの皆様に任せてれば安心だ、ってねぇ! 取りあえず幌がちょっと破れたり位はあるけど、まぁ此くらいッ問題無いっすよ! 修理にちょっと時間くれればねぇ!』
 と幌の外にパパッと出て、さっさと修理を始める商団員達。
 力仕事位の修復手伝いをしつつ……ラダが。
「しかしあいつ等……この渓谷に居着いたのならば、一度わざと誘き出して一掃した方がいいかもしれんな……」
 そんなラダの言葉に、瑠璃は。
「確かに、ね……取りあえず彼らを覇竜に連れていきましょう。それが今回の仕事だし、本懐は忘れちゃいけないし、ね」
 瑠璃の言葉に皆も頷き、そしてイレギュラーズ達は修理された荷馬車と共に、覇竜領域へと向かうのであった。

成否

成功

MVP

ソア(p3p007025)
無尽虎爪

状態異常

なし

あとがき

ご参加頂きまして、ありがとうございました!
勉強して成長する終焉獣でしたが、技巧では上回れたとしても、力で上回る事は出来なかった様で……皆様の想定は正しかったようです。
とは言えこの様な敵が蔓延る状況は、いつ落ちつくのでしょうね……。

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