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シナリオ詳細

ホープライト号の航路

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●Ocean
 ネオ・フロンティア海洋王国。夏のリゾート地として知られる華やかなこの地は決して見た目通りの優雅な繁栄と歴史を辿った訳では無い。数々の冒険家が国家を背負い、『青』に挑み、沈んでいった。旅行者が眺める青と海洋の民が眺める青には大きな溝が存在する。あの海域のように。

 小さな漁船が大海原を進んでいる。海洋の民にとってありふれた日常であり、海賊に襲われようとも海獣と戦いを繰り広げようともそれは海に生きる者の人生である。尤も、伝統あるネオ・フロンティア海軍に目を付けられるリスクを考慮するとこの程度の漁船を襲う事は割に合わないものであった。

「船長! そろそろ日が暮れますよ」
 日焼けした若々しい男が声をかける。典型的な海洋男児であり、海に生まれ海に鍛えられた肉体は夕日を浴び、溶け込むように光っている。
 船長と呼ばれた男も同様に逞しい海の男であったが、若い男よりも幾分落ち着いた風貌をしているにも関わらず威勢に負けぬ威厳を帯びていた。
「よし! 今日はここまで! 若造ども、今日学んだ事を忘れずに帰れよ!」
「アイアイサー!」
 漁船に積まれた海産物は船のサイズを考慮すると物足りないが、船員に落胆の表情は見えず、これより始まる漁師としての一生への期待で満たされていた。始めから大漁を夢見る新人はいないのだろう、船長は現実的な観点を持つ若者に若干残念な気持ちを覚えたが、海を愛する気持ちは歳を隔てても変わらない事に安心した。

●Voyage
「船長! あれは何ですか!」
 一から十まで教えねばならぬのかと食べかけのオレンジを放り出し、若造の下へ急ぐ。怒鳴りつけてやろうかと頭によぎったが、船の事はそれこそ一から十まで教え込んだつもりである。海賊なり海獣なり、はたまた海軍演習にでも出くわしたかと長年の経験から解答を出すつもりだった。
「ばっ……ありゃ、幽霊船だ!!」
 船員も承知の上だったのだろう。あのようなボロボロの船が意志を持っているように進むわけがなく、大海に浮かんでいる事すら不自然の極みである。船長はどうするべきか迷ったが、全速力を出した所で既に大砲の射程内であり、パニック状態に入ろうとしている漁船では迂闊な指示も出せず歯ぎしりを鳴らす事しかできなかった。

 察しの良い船員複数名が覚悟を決めたが、大事は起こらなかった。巨大な船から元は人間と思われるアンデッド、骸骨の群れがこちらを見下ろし、各々が家族や神に祈りを捧げようとする時間が永遠に感じられたその時であった。一際目立つ服装の骸骨が紙の入ったボトルを投げつけた。その後、何事もなかったかのように漂った後、いつの間にか周囲を取り囲む霧の中に消えていった。海に浮かぶボトルを回収するには船員が立ち直る長い時間が必要だった。

●Destination
「幽霊船だってさ」
 ヨハン=レームはかき氷によって発生した頭痛と戦いながら状況を説明し始めた。海洋を漂う邪悪な怨霊を倒して欲しいわけじゃないよ、と自身でも上手く話を組み立てられないようで、合間合間にかき氷をかきこみ、その度に頭痛と戦っている。

 問題事が起きた漁船からの依頼ではなく、察しの良いイレギュラーズならもうお気付きでしょうと商人のセールスの真似事のようにボトルと羊皮紙を取り出した。
「依頼人は調査船ホープライト号の船長ラザール、だいぶ昔に絶望の青へ挑んだ船みたいだよ。ろくな記録が残ってないし、数合わせの叩き上げ船長って所だったんじゃないかな。依頼内容は名誉ある死を望む、だって。古風だねぇ」
 
 絶望の青に渦巻いていた魔力に引き込まれ、人ではない何かになってしまったのだろう。永い永い年月をかけて領海へ還って来たその船は繋ぎ合わせた僅かばかりの理性で最期を望む。覚えている者が居らずとも、我ら船乗り海にて育ち海に死す。

NMコメント

ねこくんです。骸骨どつき回して下さい。
混沌世界は生き返らせたりとかそういうのはできないです。

●状況説明
幽霊船になんやかんやあって乗り込んだ所から始まります。
有利になるような道具や飛び移り、接舷はだいたいできると思います。
何もしなくてもあちら側から迎えてくれます。

●目標
【必須】幽霊船の排除
【任意】幽霊船に関わる行動

●敵
・ラザール
ホープライト号の船長の骨です。スケルトン。生前は古風な人物。
服装で見分けが付き、古臭いマスケット銃とカットラスを持っています。
会話は出来ませんがこちらの言う事は理解できます。

・スケルトン船員
有象無象の骨です。カットラスを持ってたり持ってなかったりします。
めちゃ弱いですし会話もできませんがこちらの言う事は理解できます。

●味方
・海洋軍艦 一隻
事が済んだ後に幽霊船を爆破してくれます。
意図を汲んでいるため奇襲や先制の砲撃は行いません。

●サンプルプレイング
俺様はバーサーカーのユウキ!よくわかんねぇけどお前たちをぶっ壊せば良いんだろォ?
何だよ殺し合うってのに嬉しそうにしやがって、調子が狂っちまうわ……。まぁいいぜ。
俺様は海賊、お前たちは海洋の名誉を守る為に戦った勇士って事でいくか!

  • ホープライト号の航路完了
  • 晴天 操舵異常ナシ
  • NM名ねこくん
  • 種別カジュアル
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年08月14日 22時10分
  • 参加人数6/6人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
キドー・ルンペルシュティルツ(p3p000244)
社長!
ソア(p3p007025)
無尽虎爪
フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔
カトルカール(p3p010944)
苦い
ピエール(p3p011251)
ナマモノ候補

リプレイ

●邂逅
「やだーーーーーーーっ!! 怖い幽霊やだーーーーーーーーーっ!!!」
 『苦い』カトルカール(p3p010944)の悲鳴が船に響き渡り、ピエール(p3p011251)が面倒臭そうにカトルカールをつまみ上げた。小柄の少年をオークが襲っているようにしか見えない光景は、彼らがイレギュラーズであるという事実によって素通しされている。船員もイレギュラーズも特に気に留める事なく思い思いにこれから起きる戦いに備えていた。
「アンタ、下調べの段階でわかってた事だろ。ラザールは実在するし遠縁も見つかった。土壇場で暴れてねぇで観念するんだな」
「そうですの! 幽霊なんて怖くありませんの! 出会い頭に食べてくる巨大魚のほうが恐ろしいですの!」
 『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)も動乱に加わり、人魚ジョークで場を和ませようとしたがそれは『社長!』キドー・ルンペルシュティルツ(p3p000244)に苦笑をもたらす結果となった。
「幽霊も大概だが巨大魚なんて相手にした所で肴にもなりゃしねえな」
 それに関しては海に熱い思いを持つ船員たちや『無尽虎爪』ソア(p3p007025)に反論されるのだが、キドーが折れるまで続いたので多少割愛する事とする。
「そんな事はないぜ旦那! 大味と思われがちだが適切な調理法で捌けばクソデカキングアンコウだって!」
「そうだよキドーさん! キドーさんはクソデカキングアンコウの本当の味を知らないんだよ!」
 船内が騒がしくなってきた時、『挫けぬ笑顔』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)は遠方にホープライト号の存在を認めた。
「お昼の相談は一旦切り上げよう? あの船だよね、ノリアさん。頼んだよ」
「はいですの!」
 奇襲を行うべく海へ潜るノリアと船は二手に分かれ、過去より現れた来訪者との戦いが迫っていた。

●接舷
 ホープライト号は発見者の説明通りの形をしており、典型的な幽霊船であったが海洋の紋章を誇るその姿はおどろおどろしいイメージとは逆、数々の海戦を潜り抜けてきた猛者のようでもあった。
 甲板に無数の骸骨が立ち並び、こちらを眺めている。船長服に身を包んだ骸骨、ラザールがイレギュラーズに手を振ったように見えたが、それはすぐにやや演技めいた剣舞に変わり、カトラスを振り回し敵襲に対して船員を鼓舞するように慌ただしく動いていた。
「ボクはあんまりこの姿は好きじゃないんだけど、名誉ある戦いに猛獣は定番でしょ?」
 ソアは虎の姿となり一番槍となって甲板へ駆け上がる。イレギュラーズの乗船は予定調和のうちであったが、思い切りの良さに骸骨たちは面を食らっていた。猛獣の雄叫びが轟き、ホープライト号は未曾有の危機に瀕する。
「がおー!」

「私はフォルトゥナリア・ヴェルーリア! 混沌ではない世界から来た旅人であり、貴方達を倒しに来た戦士!  意味がわかっているなら貴方達も来歴と共に名乗ると良い!  良き戦士だったと私の冒険の一頁に残してあげる!」
 フォルトゥナリアも虎に続き、激突を前に高々と名乗り上げた。声による対話は期待していないものであったが、いくつかの霊的、精神的な通信を目論んでいた。しかし明瞭な反応は返ってこない。名を呼ぼうとする者、戦士に反応するものと推測できる濁音めいた魂の残渣を感じ取るのみに終わったが、カトラスを人間めいた構えでフォルトゥナリアに向けるその行為だけで彼女には充分だった。

 一方、キドーは騎士道精神と対極に位置するように小賢しく駆け回り、向かってくる敵を水の邪妖精フーアによって蹴散らしている。骸骨たちも機敏とまでは言えないが、一般的なスケルトンよりも精力的に動いている。だがキドーを捉える事は困難を極めており、手玉に取られているとしか言えない機動力の差があった。
「お前らは諦めて引き返して来たってワケかい。自分らの手で終わらせる事も出来ず、最後に残った理性で生きてる人間に泣きついて来たって? 絶望を超えた先の土を踏むことも、或いは有るかも知れぬその先の果てを目指し続けることも無く……欲望は潰えた。いや、自ら手放した。なるほど、ね。ガッカリだ!」
 追いついた太刀の一振りを難なく躱し、すれ違いざまに蹴り上げるキドーは挑発めいた言動に似合わぬ、憐れみに満ちた表情を浮かべていた。

 宝を狙う不届き者と船員は死闘を繰り広げていた。甲板で猛獣や悪鬼に仲間たちが襲われている今、このオークを止められるものは船室に待機していた骸骨たちしかいなかった。
「お前らのお宝、全部寄越せぇ!」
 宝などあるわけがない。ピエールも理解していながら、悪辣な襲撃者を装い船室を手当たり次第に突き進む。立ち塞がる骸骨を船室の扉ごと斧で粉砕し、一瞥する。酷く傷んだ船室はかつての生活など感じられもしなかったが、机に残っていた価値の欠片も見出せない素朴で傷んだペンダントに心を惹かれた。
 こんなものでゲンを担いでいたのだろうか、陸に残してきた者からの贈り物だろうかと、そのペンダントはならず者を僅かばかりに感傷的な気持ちにさせたがすぐに気持ちを切り替えた。
「こんな小物には用はねぇんだよ! 根こそぎ貰っていくぜ! どけ!」

 ピエールが猛進する通路の反対側は突如として現れたアナゴの対処で手を焼いていた。勢いよく穴を開けてきた憎き人魚のモンスターは出オチと言わんばかりに跳ね続ける戦場に迷い込んだ珍魚である。骸骨二匹は互いに顔を見合わせ、微妙な空気を保ったままノリアへ襲いかかった。刺し身待ったなしに思えたがこのアナゴは想像以上に手強い。ナイフで斬りつけようとする手が損傷し、殴り回そうと蹴り回そうとする骸骨側の被害が大きくなっていく奇妙な光景であった。骨のくせに休憩しようとする奴もいた。
「蹴らないでください! 蹴らないでくださいですの!」
 この卑劣なる怪魚を始末することが彼らの栄光、彼らの平穏を祈り続けるノリア。繰り広げられる珍アナゴサッカーとは裏腹に尊い精神性がそこには存在していた。やがて力尽きた骨の山へ黙祷を捧げ、すいすいとノリアは空を泳いでいった。
「彼らの生き様は美しいものだったと信じますの」

「アンタだろ、依頼人は。あ、見た目が兎だからってガッカリした姿見せるなよな。僕だって捨てたもんじゃないんだからな!」
 カトルカールは先程までの嫌がりようが嘘のように気持ちを引き締めていた。船長を守ろうとする骸骨も数匹集まってきたが、奇しくもラザール船長はそれを制止し、小さな挑戦者にその姿を晒した。
「余裕たっぷりだな。窮鼠猫を噛むって言葉を教えてやる! 兎だけど!」
 ショットガンによる遠慮のない挨拶は生身の人間であればほぼ確実に致命傷を与えただろう。ラザールは体勢を崩し、片膝を付く形となったが、カトルカールもこれで倒せるとは微塵も思っていなかった。事実、ラザールは既に立ち上がっている。キザな振る舞いで柱を斬りつけ、手際よく文字を描いた。

『My Turn?』

 とてつもない一撃がくる。カトルカールは衝撃に備えたが、マスケット銃による想像以上の返礼を受けた。

●ラザール
 ソアは甲板の敵を平らげようとしていた。圧倒的武勇により数を粉砕する形となったが、若干の流血を感じる。ラザールを残した今、あまり好きでもない姿を取り続けなくても良いだろうと判断し、人の姿に戻った後に強烈な気合で傷を塞いだ。
「流石に数が多かったぁ! もうひと踏ん張り!」
 息を切らしているが瞳に宿る獰猛さは衰えず、ラザールを捉えた後に素早く襲いかかる。突進してくる強烈な爪をラザールはカトラスで受けようとしたが刀身が持たなかった。折れた衝撃を感じたと思った次の瞬間には大きく転げ、ソアの爪を回避しながら戦友たちの刀を掴み取り攻に防に転じる。無論、ソアには攻撃にも防御にも通用しなかったが、曲芸じみた対処はキドーも目を見張るものがあった。

「ありゃ生前は相当な腕前だぜ。しかしよぉ、俺は海の男ってやつに煩いんだ。人ならざる者になったぐらいで何だ。その程度で諦めんのかよ。求めたものがあるのなら、理性が擦り切れても、困難を乗り越えて、強欲に、強欲に……前進し続けてくれよ!!」
 ソアがラザールの曲芸に攻めあぐねている間、キドーはついに思いを吐き出す。ニヒルに仕事を終えるつもりが、口走ってしまった。あれほどの腕を持っておきながら死にたがる者へやりようのない苛立ちを覚えたのかもしれない。海に消えた男たちに、海に消えゆく男たちに言うべき事は言った、知ったことか。あとはどうにでもなりやがれ。キドーはソアとラザールが繰り広げる死のダンス、斬と斬が斬り結ぶ嵐へ飛び込んでいく。

 戦いは熾烈を極めた。力量で大きく上回っているイレギュラーズを、ラザールはホームグラウンドを駆使した技量でいなし続けている。捉えたと思った瞬間にはマストや段差を利用して逃れる、海の戦士のなりふり構わない戦い方に苦戦していた。フォルトゥナリアはピエールと合流し、豪胆な一撃と鋭い閃光の不均衡な連携を駆使して攻め立てる。
「今度はこっちから行くよ! ピエールさん!」
「任せとけ! 俺に当てるんじゃねえぞ!」
 キドーの妖精とソアの爪に追いかけ回されていたラザールは思わぬ形で不意打ちを受ける。刀の補充が間に合わず、ついに主力武器であるマスケット銃で受けてしまい、口惜しそうに海へ投げ捨てた。一連の動作に気を取られたフォルトゥナリアは肩から胸元にかけて鋭い痛みを感じた。ただではやられないという事か、感情的に見える行動はこの斬りつけの為のフェイントだ。ぎりぎりの所で致命傷を避けたフォルトゥナリアは顔を歪めながらも傷を癒やし、次の攻撃へ備えた。
「ふふ、なかなか効くね。でもまだまだだよ!」
 ノリアもフォルトゥナリアの治癒をカバーするようにラザールに対峙し、攻撃を防ぎ続ける。強固な防壁に時間をかける事は不味いと判断したのか、すぐにラザールは相手を変えた。
「ラザールさん。ここは、通しませんの」

「てめぇはよ! 諦めちゃ駄目なんだよ! 海の向こうを目指し続けるんだよ!!」
 石の巨人を使役するキドーは説教とも懇願とも分からぬ怒声をラザールに浴びせる。損傷によるものか、その怒声によるものか定かではないがラザールはふいに天を仰ぎ、抵抗する事なくメガリスの直撃を受けたように見えた。やはり決定打とまではいかないが、戦局を大きく揺るがす一撃にはなっただろう。
 好機とばかりにピエールは攻め込む。ラザールは力強い斧のスイングを何とか受けきり、アレンジした太刀筋でピエールに返す。それは我流めいたピエールの斧術にアドバイスを贈るような、不思議な戦いであった。
「やれやれ、アンタにまで教わらなきゃならないとは。この世界は俺なんぞよりもずっと強いヤツらばっかりだぜ」
 表情のない骸骨が笑ったように見えた。

●決着
海を誰よりも知る人魚が、海への前進を願う小鬼が、海の人間を知ろうとする虎が、海の人間の平穏を願う少女が、海の男に立ち向かった兎が、海の男へ悪党を演じた戦士が、それぞれの全力と想いを以てラザールを葬った。船上には折れた刀や骨が散らばり、戦いの跡を物語っている。
「じゃあな、ラザール船長」
 カトルカールはラザールが持っていたカトラスを拾い上げ、甲板に突き刺す。それは墓標のようでもあり、自然と他の面々もそこに集まった。途中、海洋軍艦の船員が乗り込んできたが、ノリアが祈りを捧げる光景を見て空気を読むように引き返していった。
「貴方達のことは覚えたから、だから安心してね! 貴方達の眠りが安らかでありますように」
 フォルトゥナリアは慈悲の光を遺骨に降り注がせる。命が戻らずとも、それは決して無意味なものではないだろう。
 キドーは普段通りに悪態をつき、つまらなそうに一人海洋軍艦に戻っていった。

 ソアが遺品になりそうなものを探す事を提案したがピエールに船内の状況を説明され、ラザールの被っていた帽子を回収する程度に留まった。恐らくこれも引き取り手はいないだろうが、海洋王国に返す事が大事なのだ。ソアは少しだけ人間の風習を学んだような気持ちになった。

 爆音と共に幽霊船は海に還っていく。先程まで戦っていた敵が、名誉ある海洋冒険家たちが、跡形もなく青に還る。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

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