そう、あれはアタシがまだ小さかった頃、満月の夜に――…って、今度！　今度ね！
まだまだ油断できない状況だし、さすがに恋バナが最後の会話になっちゃうのは嫌だもの…！　死なないけれど！　絶対皆で無事に春を迎えるけれど！
だからこの寒波が終わったら、祝勝会のおつまみ代わりに聞かせてあげる。いーい？

どういたしまして。アタシの方こそ、来てくれて嬉しいわ。少しは息抜きしないと気が滅入っちゃうもの！
そうそう、確か小麦粉をつけて油で揚げるのよね、天ぷらって。
普通に塩焼きにしてもおいしそうだし…甘く煮込めば保存食にもなるかも。

ベルカたち好みの味っていうと、前に夏至祭で食べさせてもらった料理とはまた違うの？
アタシ、心を込めて作ってくれたものなら何だって好きだけれど…それなら、あっと言わせてくれるのを期待しちゃおうかしら♪

いっけない、すっかり忘れるところだったわ。

新しい一年の始まりに祝福を。アンタがここにいてくれることに感謝を。
今年もどうぞよろしくね、ラグナル！

ええ、きっと、ね。
狼年はなかった気がするけれど…戌年があるじゃない。
…なんて言ったらベルカたちが同じにするなって怒っちゃうかしら。内緒にしておいてね！

別の意味であっと言うかもしれないわね、それ――アイデの一族では狼のエサを振舞うのが友好の証、とかなら喜んでいただくわよ？
言われてみれば、アタシたち用の調味料の味って狼たちには強すぎるものね。
自然の素材をそのまま活かした料理なら、健康にはよさそう♪

フフ、そうよ。ベルカたちは誇り高き狼、ね！

ふんふん…アイデの人たちの中で通じる裏メニューなのね。
そういうの、なんだかいいわね。それじゃあ今度是非挑戦させて頂戴な！
…あ、狼たちのご飯が減りすぎないようにしてね？

珍味っていえば、この間鉄帝の人にもらったお菓子がすごかったのよ。
色が真っ黒で、変わった香りもしていて…せっかくだから食べてみたら、タイヤみたいな味がしたわ…！　タイヤ食べたことないけれど！

多分なんて言っちゃっていいのかしら。（くすくすと笑って）

ワカサギ、大漁だったものね！
皆喜んでくれたならよかったわ。次はもっと大物も釣ってみたいわねぇ…海洋の方だと、巨大なタコとかイカとかマグロがいるみたい。どうやって料理するのかしら…！

フフ、本物のタイヤじゃないわよ？
元々は薬だったんですって。くれた人も、『外の連中には全然受けないんだ』って笑ってたわ。
今度持っていくわね。ちょうど来月はグラオ・クローネだし…口直しのチョコレートつきで、ね♪

ホント、世界って広いわ。まだまだ知らないことだらけ！
いつか…そう、本当に夢みたいな、いつかの話だけれど。アタシとラグナルとベルカたちと、皆でこの世界を端から端まで旅してみたいわね。
色々な景色を見て、色々な人に出会って…あ、ラサはルナに案内してもらいましょ♪ きっと、すごく楽しい旅ができそうじゃない？

ハイハイ、立派な戦士じゃなくたって食べていいのよ。
それを言ったら、『立派な狼』のベルカたちにだって権利があるわよねー？
チョコレート――は流石にダメだから、代わりのものを用意しておくわ。
アイデの皆にもお世話になったし…今年のグラオ・クローネはいつも以上にお菓子作りが捗りそう♪

アタシも詳しくはないけれど、ラサは海よりもオアシスの方が身近みたい。
香りも全然違うし、服装だって…あ、ホラ、前に「動いたら音が鳴るアクセサリーが似合いそう」って言ってくれたじゃない？　そういうのをつけて、涼しそうな格好をしている人が多いかも。
アンタにも絶対似合うと思うわよ！

えー、そう？
だって仲間は大切にしたいし、喜んで欲しいじゃない。
それが好きな相手なら、アタシも嬉しい気持ちになれるもの♪
ラグナルだってそうでしょ？

砂漠のオアシス、雪山のサウナ…フフ、確かに同じね。
見つけるとほっとすると言うか、まだ頑張れるって思わせてくれる感じ。
そうよね、ヴィーザルだと金属のアクセサリーは…ううっ、想像しちゃったわ…！
でも、だからこそ普段できない格好って憧れるわよね。アタシもアンタみたいなカッコイイ鎧、着てみたいって思うもの。

アラ、いいの？
実は小さい頃夢だったのよね、鎧の似合う騎士になるの♪
サイズは…身長は多分そう変わらないと思うけれど、アンタの方が体格いいものね。
同じのだと、アタシには少し大きいかしら。…フフ、アイデの子たちに笑われちゃうかも。
着心地ってどんな感じなの？ アンタを見てると忘れそうになるけれど、やっぱり結構重いのよね？

ストレルカがそう言っているってことは…それはラグナルが思ってくれてるって考えていいのかしら。
本物の騎士様に言われると嬉しいわ。フフ、アリガト♪

濡れた革のにおいは嫌よね…！
でも確かに、ヴィーザルで生きていくには必要な格好だわ。…そう考えると、身一つで生きていく狼たちって凄いわね。
何事も経験、ホントにそう。どんなことも、知らないより知っている方がいいもの。

でしょ！？ 見た目以上にすごい味よね、その飴！
ベルカは鼻がいいから、きっとにおいだけで危険な食べ物だってわかったんじゃないかしら…流石に子どもたちにはあげられないわね、これは。
もったいながらなくていいから、ちゃんとチョコレートも食べてよね。グラオ・クローネにタイヤ味の飴送りつけただけになっちゃうじゃない。

そうそう、そういえば！
グラオ・クローネの息抜きに、あったかい温泉はいかが？
招待状（推薦）を送っておくから、もしよければ来て頂戴な。

https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/9168

ちゃんと食べてくれたのね。フフ、よろしい！
どういたしまして。改めて、いつもアリガトね、ラグナル♪

確かに、ルナやシルヴァンスの人たちももふもふよね。
見るとつい触りたくなっちゃう…って、アンタ充分筋肉あるじゃない。むしろアタシにわけてよ。

冬の温泉って特に魅力的よねー…ちょっと、「もう」とか言わないで！　考えないようにしてるんだから！！
『誇り高き立派な戦士』は人を怖がらせたりしないの！