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幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

よろずな日々

関連キャラクター:ヴェルグリーズ

のんびりひとり暮らし
 日が昇りきる直前、誰も知らないような美しい紫色を、果たして世界のどれくらいが知っているのだろう。
 そんな空を見詰めながら、1日の予定を考える。
 朝ごはんは何食べようかな、と食品棚を開いて消費期限を確認しながら皿へ。
 硬くなる直前のクロワッサンを水の入った耐熱容器と一緒に焼き直しておく。
 その間に昨日残った塩こしょうの野菜炒めを鍋にコンソメと水とで一緒に入れて煮込む。
 コンソメが溶けて軽くかき混ぜれば野菜スープの完成。
 それを焼き直したクロワッサンと合わせて食べる。
「いただきます」
 ひとりきりでも手を合わせてこう言う習慣は、旅人の友人から教わったものだ。
 皿を水に浸し、食べ滓を生ゴミへまとめる。
 そのまま使った食器と鍋を洗って、乾燥台へ。
 歯を磨いて着替えたら、洗濯を回してベランダに干す。
「ああ、そうだ。久々にちゃんと掃除と片付けもしようかな」
 ついでに要らなくなったものたちの新たな旅立ち先を考えようと、一層気合いを入れる。
 もう着なくなった服は季節別に分けて箱に積め、引き取ってくれるボランティアへ連絡する。
 もう役目を果たしてしまって、朽ちるだけの小物たちには感謝を示して綺麗に拭く。
 そうこうしている内に時刻は夕日が差し迫っていた。
「お昼ごはん、食べ損ねちゃったな……」
 気付きてしまうと不思議、腹が減っている感覚がしてまた食事に頭を悩ます。
 それにしても随分と人間的になった、と自嘲気味に笑ってここにいて欲しかった人の顔を思い出す。
「だめだ、今日の夕飯は思いきって外食にしよう! 何にしようかな」
 そうと決まればと、掃除と片付けで汚れた服を軽く水洗いと脱水。
 室内に干して、外に出れる小綺麗な格好へ、着替える。
 鞄に財布、ハンカチ、ティッシュをまとめていれて外へ繰り出す。
「よし、と。行ってきます」
 さあ今日は何を食べようかと、ワクワク考えながら、少し肌寒い街へ。
 
執筆:桜蝶 京嵐

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