幕間
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酒クズたちの狂宴
酒クズたちの狂宴
関連キャラクター:アーリア・スピリッツ
- 岐路はいずこにありや
- 「……アーリアぁ」
「なぁにエッダちゃん。お酒、もうちょっと強いのがよかった?」
鉄帝首都のバーで肩を並べるのは、エッダとアーリアの二人だった。どこか浮かない表情のエッダは、歯の奥に物が詰まったような声音をしている。アーリアは理由を知りつつはぐらかした。それを求められると知っていて。
「そうでありますね。とびきりのを胃が灼けない程度に割ったのが欲しいであります」
「マスター、そういうわけだからよしなにして頂戴! ……いいかしらぁ、これで」
「自分は何が間違ってたんでありましょうなあ」
無理筋の注文を遂行すべくマスターが席を外すのを待って、エッダは首を振る。
彼女が間違っていたこと、それを意識したのは何か。ややあって、アーリアは応じた。
「どう、かしらねぇ……エッダちゃんは何も間違ってなかったと思うわ。でも人生そんなものよぉ。誰も間違ってないし誰も悪くなくても、そういうことはあるわぁ」
アーリアはふと、一人の騎士だった男の顔を思い浮かべた。彼も間違っていなかったが、道を誤った者だったなと。
「ほらほら、今日は何も考えずに飲みましょうよぉ。私も朝まで付き合うわぁ」
「そうでありますね。正体をなくすまで飲んd」
「やめてくれ。また店を潰す気か」
マスターが流石に止めました。 - 執筆:ふみの