幕間
酒クズたちの狂宴
酒クズたちの狂宴
関連キャラクター:アーリア・スピリッツ
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- 【ほぼ会話のみ】アルハランド惨劇よくばりセット
- 「ブレンダちゃん、私何が起きたか覚えてないんだけど」
「奇遇だな、私もだ」
「…………オレはちょっとヨッパらってただけで……」
「親分のお酒を守っただけですわですわー!」←トラコフスカヤ
「とらぁ……」
「何も恥じることはないのよトラコフスカヤ! 貴女はとらぁ君と私のお酒を奪おうとしてあまつさえ脱ぎ始めたイグナートをツープラトンしただけですわ!」
「流石だねとらぁ君! イグナート君には可哀想だけどヴァリューシャのお酒を盗ってあまつさえ脱ぎだしたならなら仕方ないよね!」
「VDMランドで『ちょっと』酔ったらこうなるのねぇ……」
「限度は弁えないといけないのだな……」
「まーったく、あの程度で潰れるなんて鉄帝人の名が泣くでありますよ。そうでしょうヴィーシャ?」
「そっちはトラコフスカヤちゃんよぉ」
「なんとか言えよメガネオラァ!」
「眼鏡しか転がってないがエッダ殿も仕上がってないか?」
「御館様……」
「どうしたんだいアルチュウ君! 凄く顔が青いよ?」
「実はそちらに転がっている酒瓶の一本は……実は吾輩が一滴……いえ一口……半分ほど……と、ぉ、ぁぁぁ……!」
「吐いたわねえ」
「すまないアーリア殿、あそこに眼鏡が転がっている気がするのだが」
「エネルギー(意味深)全かぶりねぇ……」 - 執筆:ふみの
- 岐路はいずこにありや
- 「……アーリアぁ」
「なぁにエッダちゃん。お酒、もうちょっと強いのがよかった?」
鉄帝首都のバーで肩を並べるのは、エッダとアーリアの二人だった。どこか浮かない表情のエッダは、歯の奥に物が詰まったような声音をしている。アーリアは理由を知りつつはぐらかした。それを求められると知っていて。
「そうでありますね。とびきりのを胃が灼けない程度に割ったのが欲しいであります」
「マスター、そういうわけだからよしなにして頂戴! ……いいかしらぁ、これで」
「自分は何が間違ってたんでありましょうなあ」
無理筋の注文を遂行すべくマスターが席を外すのを待って、エッダは首を振る。
彼女が間違っていたこと、それを意識したのは何か。ややあって、アーリアは応じた。
「どう、かしらねぇ……エッダちゃんは何も間違ってなかったと思うわ。でも人生そんなものよぉ。誰も間違ってないし誰も悪くなくても、そういうことはあるわぁ」
アーリアはふと、一人の騎士だった男の顔を思い浮かべた。彼も間違っていなかったが、道を誤った者だったなと。
「ほらほら、今日は何も考えずに飲みましょうよぉ。私も朝まで付き合うわぁ」
「そうでありますね。正体をなくすまで飲んd」
「やめてくれ。また店を潰す気か」
マスターが流石に止めました。 - 執筆:ふみの
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