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幕間

美少女語録(有料版)

関連キャラクター:咲花・百合子

【馬練隊員】
 読み:ばれんたいん
 数々の流派を持つ美少女だが、その中でも馬術。騎馬戦に秀いた者達を指す。
 仔馬の時から愛を持って育て上げられた馬たちは、彼女らの良き友であり相棒である。
 
 なお、馬練隊員の中でも純白の毛並みを持つ白馬を駆れるのは極一部のみとされており、必ず男装をしている。彼女らは敬意を込め【白馬の王子様】と称されることもある。
 また、二月十四日にこの日は馬練隊員達にとって聖なる日とされており、互いの血を混ぜ合わせ、固めた血依固と呼ばれるお守りを贈りあう風習がある。

 これは一人の【白馬の王子様】が戦地を愛馬と共に駆け抜け敵を一騎当千の活躍で屠り続けた【馬練隊勝戦】と言われる戦いがかつてあり、その日が二月十四日だったことに由来している。
執筆:
【終死舞】
 おしまい。
 死闘の果て、最期に贈る舞のような攻防一体型の必殺の技。
 舞うように攻撃を躱す姿が宛ら蝶のようだと言わしめるのは、大きなリボンが似合うほどの美少女にしか扱えない熟練の技だからだ。
 音もなく背後へと回り込み、両の手が上下から相手の頬を撫でたなら――ゴキリと無粋な音も立てず、百合の花を手折るようにその首は不自然な方向へと曲がることだろう。

 尚この技は、『体が温まってから』でしか使えない。
 美しい足運びや腕の動きには、筋肉の動きと血流が大きく関係する。つまり、体が温まるほどに互角に渡り合える強者が必要なのである。
 この技を見ることが叶うものは強者であるという証に他ならず、死する寸前にそれを悟り、死出の誉とし絶命する。

 生き残った者は居ないため、その技が本当にあるのかは解らない。
 けれど美少女や彼女らを知る強者たちの間では、実しやかに囁かされている。
執筆:壱花
【骨盤強制】
 真の美少女の強さは何も肉体だけに宿るものではない。その内側―—つまるところ骨にまで強さが宿るということを示す言葉である。
 特に骨盤周りは美少女仕草を発揮する上で重要になることから、骨盤の弱いものはそもそも美少女ではないと揶揄されることもしばしば。
 骨盤を鍛え強き骨盤を持つものこそが戦いを制する。すなわち骨盤強制なのである。

 使用例:彼女は秀でた骨盤強制の主だ。
執筆:
【タピる】
 タピとは、ギャル種の美少女が苛烈な闘争の果てに、命を終える様を指す古語。
 即ち『死』と同義。死から否定の横一文字を抜き、代わりに縁起良く丸と肯定する。
 後に転じて激闘へ赴く己や友を、鼓舞する際にも使用される慣用句となった。

・使用例
「あじぃ、あとでタピらん?」
「いいけど」

・意味
「紫陽花殿。いざ、死地へと赴こうぞ!」
「応よ、奮い立つ!」
執筆:pipi
跳乱峰臨
とらんほうりん。
地上からたった一度の跳躍で山峰に到達し、その頂にある花を臨んだ者だけが名乗る事を許される流派があるという。
そこから、美少女のしなやかで軽やかなステップや跳躍を賞賛する喩えにも転じた。

以前までサーカス団による発祥というのが定説であった、運動競技ないし運動器具である「トランポリン」は、現在ではこの跳乱峰臨が語源であるという説が一般的である。
執筆:りばくる
【立てば芍薬】
美少女拳法三代流派が一つ、芍薬凛然爆裂拳。その使い手たる三傑が一、当代芍薬を表す慣用句。
拳打と共に対象へ送り込んだ膨大な美少女力の炸裂を以て爆散せしめるこの流派は、まさしく一撃必殺を冠するに相応しい剛拳の極地とされる。
即ち「立つ」とは「断つ」の意であり、一打を以て敵の命脈を断つこの拳は、美少女三傑を名乗るに相応しい畏怖を齎した。
転じて人間界では「芍薬」の名は「炸薬」として伝わり、今日における近代兵器技術の基礎を生み出したことは周知の事実である。

「技もいらぬ。手数もいらぬ。ただこの一打があればそれでよい」
「凛として誇り高く、無用の拳打は美を損なう」
「爆裂は美芸なり」
執筆:ふーじん
【座れば牡丹】
美少女拳法三大流派が一つ、緋牡丹流麗居合拳。その使い手たる三傑が一、当代牡丹を表す慣用句。
この流派は華道の大家としても知られるが、その場にあって美少女は座位を強いられる。
緋牡丹流麗居合拳はそうした環境の中で、狼藉者に対し速やかに武を執行せんがために編み出された技巧の居合術である。
即ち不動の鎮座姿勢から須臾の呼吸にて抜き放たれる拳は、静水の如く流麗でありながら、名刀も霞む鋭さを以て敵の首を刈る。
そうして刈られた首は己が既に死したことにもにも気付かず、意識明瞭なるまま剣山に生けられ、その死を華やかに彩られる。

「刃を用いるは未熟なり。花は手ずから摘むが妙なり」
「死出は華やかに飾るべし。醜きものを美しく彩るものこそ、真に美しきもの」
「血の緋色なくして牡丹無し」
執筆:ふーじん
【歩く姿は百合の花】
美少女拳法三大流派が一つ、白百合清楚殺戮拳。その使い手たる三傑が一、当代百合を表す慣用句。
歩く姿――即ち歩法を主軸とするこの流派の美少女は、他が一歩を踏み出すとき、既に三歩を進んでいるという。
爆殺の剛拳とも断頭の柔拳とも異なる、動の術理を極めた美少女は、単騎で百の美少女に匹敵する。
その流の名も、高嶺の花の如く楚々としてありながら、その白無垢を穢すものを悉く誅戮する様から号したものであろう。
しかしながら歴代最強と名高い当代百合、咲花百合子の失踪によって、その道先に暗雲が立ち込めつつあるのも事実である。

「一つの拳打が通じぬならば、千の拳打を以て打ち砕くべし」
「修めて三歩。熟して百歩。極めて千歩。以て一騎当千の美少女たるべし。吾はもっと動くけど」
「命短し恋せよ乙女」
執筆:ふーじん
【無文字】
 ラブレター。
 その拳の血が乾く事がない美少女の一部が認めるある種の手記の事。
 いずれは戦いに敗れ地に伏し無へと還る、という独特の死生観を持つ照尼栖(てにす)流派の風習が広まったという説が有力である。
 無(ラブ)へと還る前に文字(レター)の形で現世に残し、心残りの無い状態で死力を尽くす。帰還の際は必ず受け取り破り捨てるために美少女のドックタグと呼ばれる事もある。主に手渡されるのは強者や好敵手、あるいは親しい者である事が多いようだ。
 負ける可能性を考える軟弱者、死亡フラグを立てる愚かな行為と揶揄する美少女たちも多く、今では表立って渡す事はなく対象の靴箱に入れる形となる事が多い。(余談だが、最近決闘状と間違われる事故が多発している)
【飛翔鎖】
 "ヒガサ"と読まれる曼珠沙華死渡夜華暗殺拳に用いられる暗器の一つ。「巫裏流」と組み合わせて相手の美少女力を受け流したり、或いは包み込むことで死合を有利に運ぶ。
 日中を苦手とする曼珠沙華死渡夜華暗殺拳のとある委員長が開発し、その製法は門外不出の秘伝とされている。
 普通の人間が見るとただの鎖にしか見えないが、実際の戦闘に於いては第三第四の腕のように風に乗って空を舞い、影の中にいるが如く認識しづらくなる。
 また、使用者自身の美少女力と融和させる事により隠密性も向上するため、曼珠沙華死渡夜華暗殺拳の技の一つ、「棋面射即刃背」の精度と必殺性は盤石なものとなる。
猫をかぶる
意味
「普段と違い、静かに成る様子」

 様々な拳法の使い手である美少女達が、日々の研鑽の中出逢ってしまった宿敵に相対する際に行われる隠形拳から派生した型である

 能ある鷹が爪を隠すが如く、己が実力を悟られぬ様、なんの力も無いか弱き存在である事をわざと見せつける事で、宿敵の油断を誘い、鼠に見立てた相手を狩り穫るが為、自らを虎に変貌させ眈々とそのスキを狙い諜っているサマの事を指している。

例文
「生まれてこの方、箸(一膳2kg)よりも重いものを持った事がございませんわー」

「きゃあ! 虫(暴漢)ですわー!」

「わたくし、か弱い(世界ランキング5位)乙女(漢女)でしてよ、仲良くしてくださいまし」

 似て非なる慣用句に「借りてきた猫」がある。

 但し、この場合は美少女が緊急回避行動を取る時となる。

 普段は粗暴な者。
 又は、相手が己が実力より勝り、身の危険を感じ取れるごく一部の者だけが「野生の勘」を行使し天敵から逃避しようと試みているサマとなる。

 故に、前者は「わざと行なう型」
後者は「仕方なく行なう逃避」となる。
と、言えるであろう。

 正にこの様な場面に出くわした時。
 死を回避し、美少女道の半ばで朽ち果つる運命を迎えない為に、美少女なら誰しもが自身よも力のある「猫の手も借りたい」と思うだろう。




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