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クレマァダ=コン=モスカのkzgr_による2人ピンナップクリスマス2023
クレマァダ=コン=モスカのkzgr_による2人ピンナップクリスマス2023
イラストSS
覚悟を決めて目を閉じる。
吐息よりも体温よりも、存在をなにより近く感じる。
彼が近づくその気配を、震えるまぶたで受け入れた。
シャイネン・ナハト。それは誰もが迎える輝かんばかりの夜だ。
貴族たちはパーティーを開き、上品な音楽と酒を楽しみながら煌びやかな世界に浸る。
そんな彼らの会話も音楽も遠のいたのは、テラスの扉を閉めたからだ。
「うむ……」
短く言って、テラスの外に目を向ける。
こんなとき気の利いた女なら『やっと二人っきりになれたね』とでも言うのだろうか。
自分もかわいげのある台詞のひとつでもかけてやるべきか。
そんな自分を想像しながら、クレマァダ=コン=モスカ(p3p008547)はちらりと振り返る。
フェルディン・T・レオンハート(p3p000215)が、微笑みを浮かべて立っていた。
後ろ手に閉めた扉から、ゆっくりとこちらに歩いてくる。
言葉は――あえて、無い。
振り返るクレマァダの顔に、フェルディンは心が震えた。
見透かされているようで、気にかけられているようで。
けれど……。
ゆっくりと歩み寄る。近づきすぎない、けれど手の届く距離で足を止めた。
ここまでだ。そう思っていた時、クレマァダが大きく一歩――歩み寄ってきた。
フェルディンの胸に手を当て、襟を引く。
ぎゅっと目を瞑った彼女の意志に、また心が震えた。
煌びやかな世界に照らされて。
二人の距離が、変わる夜。
※SS担当GM:黒筆墨汁