イラスト詳細
しにゃこのはちごうによるおまけイラスト
イラストSS
「わん、わうわう!」
駆け寄るポメ太郎。しにゃこに前足でタッチで挨拶をする。
「ポメ太郎おはようですよ! ってどうかしたのですか」
「わう〜」
ポメ太郎は奥へと進む。導かれるしにゃこ。ローレットの受付へと進むと事の経緯を聞く。ソリはあるものの、大事なソリを引くトナカイが怪我をしてしまったらしい。
「ええっ! それじゃあプレゼント届けられないじゃないですか?!」
「わう……」
どうしたものかと頭をひねっていたその時。
「お困りのようじゃな」
「アカツキちゃん!」
ババンと登場するアカツキ。自信に満ちた表情でアカツキはこう言った。
「妾にいい考えがあるのじゃ!」
シャンシャンシャンゴゴゴゴゴ。かわいいサンタ二人と一匹を乗せたソリが行く。ただし推進力は火炎放射で。
「あお〜?!」
しにゃこの頭にしがみついたポメ太郎は振り落とされないように必死だ。安全運転で行って欲しいものである。
「はーーーーっ!!」
アカツキは両手で豪炎を発射しながらソリを爆進させている。
「うっひょー! いけいけGOGO!」
先導するのはしにゃこ。人差し指をビシッと掲げて行き先を目指している。
「アカツキちゃんいい感じですよ! このままお届け先までGO! キュートなサンタズとトナ太郎がお届け!」
「わう〜?!」
トナ太郎とはポメ太郎のことだろうか。そう言えばポメ太郎の頭部にはトナカイのツノのようなカチューシャが付いていた。
「わははは! 妾、絶好調! 地獄の炎……いや今日は深淵の業火も調子がいい。このまま突っ込むのじゃ〜!」
「しかしこのサンタ衣装着てきてよかったですねえ。気分が上がるってもんです」
「本当なのじゃ。かわいい衣装なのじゃ」
しにゃことアカツキは真っ赤なサンタ衣装に身を包んでいた。それぞれ細部が違う衣装でよく似合っている。
「わう! わうわう!」
ポメ太郎が何かを訴える。それに気付いたしにゃこ。
「ん? どうしたのですポメ太……ってあー!」
「どうしたのじゃ。妾は後ろ向いてるから何が起こってるかさっぱりわからな」
時すでに遅し。どんがらがっしゃん。大木にぶつかり飛散する二人と一匹。
「何てことなのじゃー」
「あーれー」
「わうー……」
MISSION FAILED…
アカツキ発案のプレゼントお届け任務は失敗した。
……ちなみにであるが、プレゼントはしにゃことアカツキが徒歩で届けた。
「わう〜」
大変な目に会ったとポメ太郎は主人の元でぐったりと寝込んでいた。
※SS担当:7号