PandoraPartyProject

イラスト詳細

12月25日、前

作者 樹下じゅげ
人物 ハッピー・クラッカー
サイズ
メープル・ツリー
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2022(→おまけイラスト)(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2022年12月24日

1  

イラストSS

●おひる
「はいサイズさん! 笑って笑ってー!」
「そうだぞ! せっかくのクリスマス記念なんだかんな!」
「ふ、二人とも距離が近い……」
 妖精の小さな家、楽しげに共鳴する甲高い声の真ん中でサイズの小さな声がかき消されていきました。
 12月24日。待ち侘びたクリスマスの日、3人が運命の夜を迎えるちょっと前の事。妖精郷へと出かける前にハッピーとサイズとメープルはおうちデートを楽しんでいるのでした。
 厳しい冬の寒さを断ち切る暖かい暖炉の側で、美味しいご飯を食べていっぱいお話をして、最後にする事と言ったら。
「クリスマス記念に撮影ですよね☆ミ」
「なんで!?」
 とまあ、カメラを置いてパシャリとする流れになりまして。サイズも流されるままに承諾してしまうのです。メープルとハッピーさんが手を組んだら、逆らえるものも逆らえないしサイズ自身も何かの記念になるかと思ったから。でも——
「こ、こうかな……」
 ぎこちなく作ったサイズの笑顔は緊張でものすごーく硬かった。もう少し歯を見せるとかピースとかするべきか、思考している間にシャッターがパシャリ。
「女の子二人に挟まれて心ここにあらずーってカンジ!」
「事実だから仕方ないじゃないか……」
 現像された写真に写っていた自分は案の定ぎゅうぎゅうに挟まれて常時恍惚状態、女の子が二人でダメージ2倍。写真を手にクスクスと笑いをこぼしてしまったメープルに思わずサイズの顔は真っ赤っか。
「おー! 最高の一枚じゃん、これ以上無いと思わない?」
「決まりだね、これで他のみんなに『今日一日デートして過ごしましたー』ってアリバイもバッチリさ!」
「あ、あのー……俺の意見は……」
 写真を手に大盛り上がりなハッピーとメープルに声をかけるサイズ、ああ今回も流される……かと思いきや、目の前に無言で突きつけられる写真。ああ、ハッピーさんもメープルさんもこんなに近くて——
「サイズさんもニヤけてるからおっけー!」
「決まりだね!」
「ええっ!? 俺笑ってたの!?」
 思わず頬に手を当ててグニグニして自分の表情筋を疑うサイズに笑い出すメープルとハッピー、結局そのまま再び流されて写真立てへボッシュート。だってニヤけてたのは事実なんだからしょうがない。
「こ、これ、ずっと部屋に飾らないとダメなのか……」
「あれれ? サイズさん、まさか嫌ですかー?」
「そんなことは一切ございませんが……」
 今もほら、頬が緩んでしまっている!

 ※SS担当者:塩魔法使い

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