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アラン・アークライトの紀ぬまこ。による2人ピンナップ(横)クリスマス2017
アラン・アークライトの紀ぬまこ。による2人ピンナップ(横)クリスマス2017
イラストSS
「なんつーか、その……なぁ」
サンタとトナカイと言えば切っても切れない関係だ。サンタが配りトナカイが運ぶ。
こういう時期にして定番のペアとも言える。うん、だから。アランとしても『二人』で何かをするとすればこういう格好で何事かを行う――うん。意義は分かるのだが。
「ふふ良く似合っていますよ」
「似合っているいないで悩んでる訳じゃねーんだけどな」
思わず首裏を掻く。アランのしている格好は一言で言うならばそう――トナカイだ。
角付きのフードで頭を覆い子供らにプレゼントを渡している。青い箱赤い箱。色々あるから焦るなと、照れを隠しつつ対応するアランをルミは右の目で優しく捉えて。
「少なくとも嫌ではないでしょう?」
子供達に寄り添われるのは。サンタの恰好に扮するルミはその言葉を飲み込みながらも目で伝える。そこの辺りを子供達に直接聞かれるのは彼にとって気恥ずかしい事であろうと気遣って。されば。
「まぁなんだ。その――ガキに喜ばれんのは悪い気はしねぇな」
視線を逸らしながら、近くの子供へと新たな箱を手渡した。
声が聞こえる。喜ぶ声が。ありがとうと、誰かの言葉が耳に届けば。
シャイネン・ナハトの夜は更けて往く。