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シキ・ナイトアッシュのえだつぃによるおまけイラスト
シキ・ナイトアッシュのえだつぃによるおまけイラスト
イラストSS
ふと気づいた時、夜空からはらりとましろの煌めきが落ちてきた。
石畳に落ちるたび、ふわりと融けて消えてしまう儚い結晶。天から舞い降りる雪の煌めきに、娘達は笑みをこぼす。
「アリア、見て! 綺麗だねぇ」
「うん、とっても」
それまでは星が綺麗に見えていた夜空だったけれど、突然の粉雪の瞬きも十分に二人の目を惹く。シキがアリアに呼びかければ、アリアも見惚れるようにほわりと雪を眺めていて。
「なんだろ、シャイネンナハトって感じがしてきた」
「こうやって雪が降ると、ロマンチックに思えるよね」
仲良く手を繋いで見上げていれば、ふいに膚に落ちて融けていく冷たさも、なんだか不思議と心地よい。ねぇ、シキちゃん、と、アリアが目を細めてシキを見つめる。
「私、シキちゃんと一緒に雪のシャイネンナハトを迎えられて、よかったって思うよ」
「ふふ、私もさ!」
手のぬくもりはあたたかく、心を通わせればなおぬくい。雪降る夜が、そうさせているのだろうか。
さぁて、これから何処へ行こう。甘いケーキを食べに行くのも、素敵なイルミネーションを見に行くのもいい。思いつくプランを全部こなしてもいいかもしれない。
だって聖夜はこれからだもの、楽しい時間はまだまだ続く。
二人並んで光華やぐ街をゆく娘達を、雪空はやさしく見守っていた。
※SS担当者:遅咲