イラスト詳細
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのkiyoponmaruによる2人ピンナップクリスマス2021
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのkiyoponmaruによる2人ピンナップクリスマス2021
作者 | kiyoponmaru |
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人物 | ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ リーヌシュカ |
イラスト種別 | 2人ピンナップクリスマス2021(→おまけイラスト)(サイズアップ) |
納品日 | 2021年12月24日 |
2
イラストSS
――冬期休暇の初日。
リーヌシュカの軽騎兵隊は、他の当局組織と分担しながら帝都の輪番夜警を行っている。
今夜の担当はステファンという男だったが、リーヌシュカはシフト表を自身の名に書き換えてしまった。
二十七歳の彼には三歳になる娘が居り、おそらく父母と共に過ごす想い出が残る最初の――ひょっとしたら最後の――シャイネンナハトのはずだったから。
少なくともリーヌシュカ個人にとって、それは原体験であり、部下のそれも大切にしたかったのだ。親の視点ではなく、娘の視点としてであるが。
軽快に革靴をならしながら石畳を一人行進していると、一人の女が倒れているではないか。
それも、よく見知った――
「――ヴァレーリヤ!?」
驚き、慌てて駆け寄り、外傷の有無を確認しながらゆっくりと背を起こす。
「お酒くさっ!?」
事件ではなく、毎夜の事であった。
「歩ける? ちゃんと帰りなさい」
――!?
踵を返したリーヌシュカの足に、ヴァレーリヤがしがみついたではないか。
「リーヌシュカ、クリスマスプレゼント !クリスマスプレゼント下さいまし! 酒代を、酒代を!」
「わたしが貰う側じゃないの!? っていうかプレゼントが酒代!?」
詳しく聞けば、どうやら支払いが出来ず追い払われたとか。
「あの店ですわ」
「へい、いらっしゃい。お二人さんね」
「返すんじゃないの!?」
「一杯だけ! 一杯だけで構いませんわ!」
「あーもう!」
*SS担当:pipi