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帝都の夜に揺れる~蝶と狼の円舞曲~
帝都の夜に揺れる~蝶と狼の円舞曲~
イラストSS
貴方とならば、僕はいつまでだって舞い続けましょう。
ジェイク・夜乃(p3p001103)の腕の中、夜乃 幻(p3p000824)は身をゆだねる。何時だって自分は彼の虜だと言うのに、あんなに情熱的な誘い文句でこの心を震わせ、乱すのだ。
(いつまでの、頬の熱が引かない)
甘い声が頭の中で反響して、彼の顔を見る事もできなくて。だって、今でさえ赤いだろう頬が林檎のように熟れてしまいそうだ。
「麗しき君。俺の目も見ずに、何に気を取られてるんだ?」
思っているよりも近くで声が響いて、幻はぱっと視線を上げる。食べられてしまいそうな鋭い眼差しが彼女を射抜いていた。
「っ……本当に、意地悪な人。貴方の事以外に、僕の心へ入る余地などありませんよ」
ますます頬を赤らめて、頬以上に熱の籠った眼差しがジェイクへ返される。その熱を受けるたび、彼女が手元にいるのだと安堵することを君は知っているだろうか?
言葉で、態度で、全てで――君が此処に居てくれるのだと、示してほしい。
ひとたび目を合わせてしまえば逃れられない。2人だけの世界に囚われてしまう。
「曲が終わるな」
「……ならば、次の曲も」
何曲でも、何時間でも共に。
――願わくば、この時が常永久に続きますように。
※SS担当者:愁