イラスト詳細
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのイチによる2人ピンナップクリスマス2021
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのイチによる2人ピンナップクリスマス2021
イラストSS
●
――聖女、その身を捧げ給う
――崇め、讃えよ
シャイネン・ナハトにふさわしい、雪の世界で過ごす聖なる夜。
聖女の奇跡を祝うお祭りの最中、ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)とエッダ・フロールリジ(p3p006270)のふたりは、雪を降らす夜空の下で、毛布を敷いたベンチに並んで腰かけていた。
目の前を信徒の行列が通り過ぎていく。
「手伝わなくて良いのでありますか?」
軍服のコートに白いスカーフを巻いたエッダが呆れたような調子で訊いてきた。
ヴァレーリヤには彼女の表情が、どことなく面白がっているように見えた。
「私は良いんですのよ。お昼にいっぱい頑張ったんだからー……。それはそれとしてエッダ、シャイネン・ナハトおめでとう」
「ええ、おめでとうございますヴィーシャ。今年も一年、よく頑張りました」
ふりかえると、一年、本当にいろいろなことがあった。
楽しいこと、悲しいこと。そして、少しせつないこと……。
雪の勢いが増してきた。眠らない人間の町は無数の街灯に彩られながらも、どこか観やかに、聖なる夜を受けいれてくれている。
エッダはホットワインをひと口飲んだ。
「冷え込んできたでありますね。そろそろ戻るでありますか?」
「……もう少しだけ。二人でお喋りを楽しみましょー」
そういってヴァレーリヤは微笑む。
エッダは二人の間に置かれた軍帽を膝の上に移動させ、ヴァレーリヤの肩に触れるぐらい身を寄せた。
しゃんしゃんしゃん。
蝋燭の炎を揺らめかせ、鈴を鳴らして歩く信徒たちを、二人でホットワインを飲みながらじっと見守る。
※SS担当者:そうすけ