PandoraPartyProject

イラスト詳細

【137】隣は指定席

作者 sima
アバター ファン・ドルド
デイジー・ベル
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2021(→おまけイラスト)(R.O.O・サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2021年12月24日

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イラストSS

「……遅いですね……」

 ぽつりと、ソファに座ったデイジーが隣を見据えて呟く。
 寒い室内、ゆったりと広いソファは彼女の身体をふんわりと受け止めてくれている。

 そう、何を隠そう今日はデイジーにとっては大切な日。
 デートをしようと提案されて、この日に必ず会おうと約束していたのだ。
 待ち合わせとしてある街の部屋を借り、待っているのは無論デート相手。

 待ち合わせたのは良いのだが、少々相手がトラブルで来れなくなったからと先にソファで待っている。
 既にもう30分ほどは待ち続けているようで、寒さのあまりにデイジーは指を重ねる。

 今日のために特別に用意したサンタ服を着て、いつもより少し違う雰囲気を出しているデイジー。
 その姿はまさに待ちぼうける乙女と形容するほうが正しいだろうか。

「もう一度、連絡入れてみましょうか……?」

 衣装が衣装なものだから、寒さも尋常ではない。そろそろ来てくれないと、本当に死んでしまいそうだ……そう思っていた矢先、ほんわりとした暖かさが彼女を包み込む。

「……?」

 何が起こったのだろうと辺りを見渡しても、特に何も見当たらない。
 誰かがいるのかとも思ったが、誰もいない。

 今のは何だったのだろう。そう思いながら、デイジーはデート相手を待ち続けた。


 ※SS担当者:御影イズミ

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