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ヴェルグリーズのあさぎあきらによるおまけイラスト
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イラストSS
希望ヶ浜のクリスマス。イルミネーションは盛大に街を飾る。
特に人通りの多いセンタービルの大通りは賑やかだった。
「手伝って貰ってすまないね。いつもは廻を連れてくるんだけど、ちょっと熱っぽくてね」
「大丈夫だよ。子供達の喜ぶ顔が楽しみだ」
両手いっぱいに門下生へのプレゼントを抱えた暁月とヴェルグリーズは大通りをゆっくり歩いていく。
「しかし、希望ヶ浜はいつも通りだね、あんな事があったのに」
「そうだねぇ。平穏であることがこの街に求められていることだからかな。私と同じだね」
「同じ……?」
聞き返したヴェルグリーズに暁月は気まずそうに視線を逸らす。
「いや、ごめん。辛気くさい話しは無し無し。今日はクリスマスだからね。家で廻達が待ってる」
「頼っても折れはしないし、少しぐらいの愚痴は零しても構わないよ」
「もう……、優しいな君は。そう言って貰えるだけで救われる。ありがとね――じゃあ、サンタ役を任せていいかな。子供達をぶら下げて振り回すんだ。結構体力いるんだよね」
悪戯そうに笑う暁月にヴェルグリーズも笑みを零す。
何でも無い些細な事だけれど、頼って貰えた事が少しだけ嬉しいとヴェルグリーズは思ったのだ。
*SS担当:もみじ