PandoraPartyProject

イラスト詳細

【Scheinen Nacht2020】恋って言うから愛に来た

作者 ネムノキ
人物 エルス・ティーネ
アイラ・ディアグレイス
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2020(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2020年12月24日

10  

イラストSS

 恋は、少女たちをよりいっそう美しく輝かせせるのだろうか――。
 儚くも凛とした誇り高き少女、エルス・ティーネ(p3p007325)は恋をしている。
 氷蒼の蝶がひらりと舞った。エルスは手を差し出し、戯れる。
「――」
 アイラ・ディアグレイス(p3p006523)がエルスに何かを言おうとしたとき、蝶はそっとエルスの手を離れ、ひらひらと二人の頭上を飛んで行った。
 伝えたかった、アイラの言葉。
「あの、ね」
「伝わっているわよ」
 無茶はしない、と、エルスは言う。
 アイラが伝えたい言葉は、そんなものでは足りない。けれど、蝶にそれ以上の思いを込めることなんてできなかった。
 エルスは恋のためならば、どんなところにも飛び込むだろう――その気持ちを、アイラも知っている。愛しているというのが、どういうことなのか。今ならばわかる。
 ひとたびあの人のことになると、エルスの瞳はサファイアのようにきらきらときらめく。
 素直に「きれい」と思った。
 ただ一人、だれにも渡さない、という気持ち。
「内緒よ?」
 しぃ、と唇に指をあてるエルス。
 乙女には秘密の一つや二つあるものだ。
 砂漠の苛烈さも、宝石の心臓を狙う狩人も。一族も、がんじがらめの血統だって関係がない。彼女たちの恋を、だれにも止めることはできない。


 *SS担当者:布川GM

挿絵情報

PAGETOPPAGEBOTTOM