イラスト詳細
久泉 清鷹のたけのこたろーによる2人ピンナップクリスマス2020(横)
久泉 清鷹のたけのこたろーによる2人ピンナップクリスマス2020(横)
イラストSS
旅人の中には、こんなことを言う者がいるらしい。――この夜には聖人に倣い、赤の服を纏って良い子にプレゼントを贈るのだ、と。
「そういうわけで、なってみようと思う」
「赤服の聖人に?」
そうだ、と頷くベネディクト=レベンディス=マナガルム。聞き返した久泉 清鷹。ベネディクトは至って真剣だった。
良い子にプレゼントがもらえる日ならば、自らの領地に住まう者たちも貰えるべきである。それは領主たる自分の仕事ではなかろうかということであるらしい。
「ならば私も手伝おう」
1人では手が回らないだろうという清鷹の申し出にベネディクトは頷いた。1人より2人の方が効率よく回れるだろうと。
――そうして当日を迎えた2人、と1匹は深夜にこっそりプレゼント配達を始めたのだった。
「まずはどこへ?」
「そうだな……」
ベネディクトは地図へ視線を向ける。清鷹はソリの後ろに贈り物がたんまり用意されていることを確認して――。
ぶんぶんぶんぶん。
「ポメ太郎も今日は聖人だな」
その頭にも聖人の帽子。大きく尻尾を振るポメ太郎も、本日は聖人に倣ってプレゼント配りの手伝いだ。
「よし、まずはここに行こう」
ベネディクトの言葉に2人と1匹はソリへ乗る。なんでも、聖人はソリでやってくるそうだから。
それでは――出発!
*SS担当者:愁GM