イラストSS

「ハッピーシャイネンですわー！」
「うむ、ハッピーシャイネン」
　カチンと音を立てるのは、ヴァレーリヤ＝ダニーロヴナ＝マヤコフスカヤの持つグラスと仙狸厄狩 汰磨羈の持つおちょこ。
「こんな風に炬燵で温もりながら良く冷えたお酒が飲めるなんて、シャイネンナハト様様ですわね！」
「お主は酒が飲めればいつもハッピーではないか」
　仲の良い友人同士、軽口を叩きながら酒を飲み、ケーキを食べる。
「だって、お酒は美味しい。美味しいは幸せですもの」
　へらりと笑うヴァレーリヤは幸せそう。

　飲んで食べればいつの間にか机の上の物は空っぽに。
「満腹じゃのぅ」
　あったかい炬燵でぬくもりながら、満ち足りた気持ちで寛ぐ汰磨羈。だがヴァレーリヤはまだ満足していなかった！
「……にゃんこ！」
「！？」
　予備動作もなく汰磨羈の尻尾を掴むと、撫でる、揉む、齧ると好き放題弄り始める。
　慌てて炬燵から抜け出して逃げようとするが、酔っ払いに遠慮はない。
「おほほほ、待ちなさい！　もうその尻尾のもふもふは、私のものでございますわ―！」
「私の尻尾は私のものだー！　やりすぎだぞ御主ぃー！？」
　逃げる汰磨羈に追うヴァレーリヤ。
　賑やかな夜はまだまだ続く！



　＊SS担当者：ゆーきNM