イラストSS

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　本日シャイネンナハト、あるいはクリスマス。
　彼氏がいる女子にもいない女子にも共通して言えることと言えば「ケーキ食べる日」
　淑女ならば誰しも持つという未確認かつ未知の臓器「ベツバラ」に納められるとか、そうでもないとか。

　そして集った美少女3人。女三人寄ればかしましいというが、その通りに賑やかしくケーキ作りをおっぱじめている。
　目指すは輝かんばかりのこの夜にふさわしい、おっきくてとびっきりのホールケーキ！　お店に並ぶプロのものには及ばなくても、真心込めればきっと素敵なケーキになるはず！

　なんやかんやでスポンジ部分は完成した。しかし、ケーキといえばクリームとデコレーション。つまり、ここからが本番とも言える。
　クリームとフルーツを挟んだり、クリームを一面に塗る作業も何とか出来た。なんかクリームが部分によって厚かったり薄かったりするけど。結構派手にクリーム飛び散ってるけど。

　絞り袋を手に、ちょっとプルプルする焔。大丈夫、去年だってケーキ作れたし！と己を奮い立たせるもついにギブ。三角巾の下の耳をとんがらせて悲鳴を上げた。
「あっ、やっぱりちょっと難しいや。フｒ……違う！！　アレクシアちゃん助けてー！」
「先輩てつだ……なんで今言いかけてやめたの！？」
　途中でヘルプコールをフランからアレクシアへ変更したのも無理はない。

　だってフランの飾り付けた箇所といえば……ねえ、モザイクかかってない？　大丈夫？　ホモサピエンスが食べていいもの？
　森の賢人も助走付けて殴りに来そうな蛍光ピンクは、白いクリームの上では非常に映える。悪目立ちとも言う。こんな色の食紅は……ない。
　そして、雪だるまの手をイメージしたのだろうか、木の枝(本物)がぶっ刺さっている。
　前衛芸術として100点だが、ケーキとしては……0点。

　一方、お菓子作りにも慣れているアレクシアは、迷いのない手つきで砂糖菓子のお花や雪だるま、お星様なんかを乗せていた。クリームで雪山を、と絞り袋を手にしようとしたところで焔の声に頭を上げる。
「ってあれ、焔君どうしたの？　それにフラン君も。何か困ったことがあったら手伝う、けど……」
　呼ばれた気がしたアレクシアがふと見た、親友達の担当範囲は……凄いことになっていた。
「……食べて美味しければOKじゃないかな！？」

「「「じゃーん！　完成でーす！！」」」
　美少女三人の渾身の合作、シャイネンナハトケーキ！！
　美味しいケーキ……のはず。


　＊SS担当者：瑠璃星らぴすGM