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炎堂 焔のぺいゆによる4人ピンナップクリスマス2020(横)
イラストSS
夢見る少女たち。それは今年も集っていて……
「ふふ。美味しいね皆~あ、リリファちゃんもしかしてまた成長したんじゃない?」
「ふふふそんな焔さんだって一段と大きくなってませんか~?」
「ふふふふそうそう、とーっても目立ってますよぉ~」
「ふふふふふだって私達、成長期だもんね~!」
暖かい部屋の一室。そこにいるのは――焔、リリファ、ルアナ、フランだ。
これは憎たらしい巨乳共に抵抗を続ける小さなお胸同盟の集いinシャイネンナハト。
……事の始まりは焔とルアナ、フランの三人が相談して、リリファにも『一時の夢』を見せてあげようと思い――『ペチャの実』を使ったイチゴパイと『ぺたん湖』の水で入れたお茶のパーティを開催した事である。
ペチャのパイ。ぺたん湖の水。
それらは少しの間だけ自分のお胸が『大きく』なる『幻覚』を見る事が出来る食べ物だ――やめるんだ皆! 幻覚だって分かってるのにどうして止められないんだ!
「ふふふまだまだ沢山あるよ~リリファちゃん、もっと食べて食べて~」
「ふふふルアナさんありがとうございます~わ~おいしい~!」
彼女たちの脳裏には大きくなった自分達が映し出されている。
いずれもが可愛らしいサンタ衣装に身を包んでいれば――特に目立つものだ。
お山が。ただし存在しないんだけど。壁は壁なんだけど。でも夢の中では現実さ~!
「う~ん、お腹いっぱいになってきたね……むにゃ……ちょっと眠くなってき……
はっ!! あれ!? さっきまであったお山は!!? どこに!!?
あっ、これぺたん湖のお茶だった……そうだったね……は、はは……」
「ええ~? 焔先輩、どうしたの~? ふふっ、変な焔先輩だなぁ~」
だけどその夢も永遠ではない――薬物(?)の摂取量が少なかったのか、焔がほんのり夢から覚め始めているようだ――さっきまで確かにあった筈の感触を確かめようとするも『無』は掴めない。分かっていたのに、心に走る痛みはなんだろうか……ううっ。
未だ夢の中にまどろんでいるフラン達が少しばかり羨ましい――
「えへ、えへへ……ほら皆シャンパンもあるよ~どうどう~?」
「わぁフランさんいいモノあるじゃないですか頂きましょ~♪」
「パイもまだまだ沢山あるよ~切り分けようか~!」
いや、或いは幻覚だと分かっても、今夜は飲まなきゃやってられないだけかもしれない。
皆にシャンパン(ノンアルコール)を進めるフラン。受け取るリリファにパイも食べるルアナ。現実? 目が覚めなければここが現実さ――!
夢は醒めるものだなんて――誰が決めたの――?
つるぺたすとーんの宴は続く。いつか必ず来る『現実』が彼女らを捕まえるまで。
あぁ。シャイネンナハトの一夜に、揺蕩う夢が広がっていた……