一対一の雑談場。 美しい花と緑、あと酒。 　幻想の王都に位置する《ローレット》の本拠地から、歩いていける程の距離にある裏通り。
王都の古くも奥ゆかしい街並みを、突然切り取ったように唐紅の瓦屋根のついた小高い塀が続く。
塀の上からは生い茂った緑の樹々と異国情緒の溢れた建物が頭を覗かせており、入口らしき地点には、黄金の装飾に加え唐紅と瑠璃と翡翠の色とで派手に彩られた鮮やかな門——牌楼がそびえている。

　門の向こうには、可憐な桃の花と嫋やかな柳の葉が取り巻く美しい庭園が広がっていた。
通りに面した庭園の入口近くには三重の楼閣が建ち、三階と二階が宿屋、一階が定食屋・居酒屋を兼任しており、昼夜問わず人の往来が絶えない。
そして楼閣よりほど奥、喧騒も届かぬ静かな庭園を進んでいくと金の房飾りの付いた桃花柄の絹提灯の揺れる亭が憩いの場となっている。

　驚くことに何の伝手なのか、某国のとある技術により、この敷地内だけ常春の暖かな気候を保っている。
なんでも１年程前に異世界から来たとある人間が故郷の景色になぞらえて大金をはたいて強引かつ大胆に作ったとかで、風の噂でこの場所の評判を聴く事もあるという。

　入口の門前に立っている《あなた》は、
どこかで噂を聴いたのか、
ただ腹が減っていたのか、
迷い込んでしまったのか、
当てなくふと訪れたのか、
単に元から常連客なのか。

己しか知らぬ理由を秘めながら、この場所へ足を踏み入れた——。


・◆基本方針◆・
来訪者お一人様につき1スレッドを使って、雑談していく場所。
誰かが来た・お話が終わる頃に新しいシーンのスレッドを立てます。
シーンに寄って、時間や場所が異なる予定です。

来るもの拒まず、去るもの追わず。
ふらりと訪れて好きな様に喋って頂いて良し、気が離れたら霞のように話を打ち切っても良し。
気長にやっておりますので、面識の有無も、返事のペースも特にお気になさらず。
穏やかに、心地よく、お過ごしくだされば幸いです。