シスターってわりと憧れてたんだけどさ、
コレジャナイんだよな～………

わたくし……今何か、大変失礼なことを言われてしまった気がいたしますわ！
でもわたくしは寛大ですので、不幸な誤解に目くじらを立てるようなことはいたしません。
月原様が謝罪のお気持ちを幾ばくか形になさると仰るのであれば、わたくしは喜んで水に流すことにいたしますわ（親指と人差し指で輪っかを作ってひらひら振りながら）

たからないで！？！？

たかるだなんて人聞きの悪い……わたくしはただ、人には万の言葉を尽くしても正しく伝わらない場合もございますから形にして見せることも大切だ、と申し上げたいだけですわ！

誠意一杯の男子高校生の「悪かったよ！でも、男って夢を抱くやつだぜ？」って言葉で納得して欲しいと思ってるよ……。

（床を突き抜けて現れる）

ギャッ

仕方ございませんわ、今回のところはそこの妙に殴りたくなる顔のぬいぐるみとコンバルグ様に免じて赦して差し上げることといたしますわ……それはそうと、この穴とコンバルグ様、一体どういたしましょう？

い、いつの間にか捕まっておりますけれど何事！？　わたくし、まだ何もしておりませんわ！？

これから何かしそうだもんな。潜在犯ってやつか。

「何かしそう」で逮捕するのは人権侵害ですわ！　レオン様に言いつけますわ！！

件の首輪が貼り付けてある辺り、もしかしなくてもテレジアを売り飛ばすつもりなのではなくて？

あらあらおほほ……高くお買い上げ下さるのでしたらわたくしも吝かではございませんわ！
もちろん売り上げは全額わたくしのものということで。

オーナー！オーナー！どうかこの幻想種を譲って下さいまし！300Goldで！

（声真似をして）
「だーめ。コイツは美人で賢いいい女だから、最低でも300万Gは下らないだろう」

まあ！　そろそろ特異運命座標の皆様が大量召喚され始めて３周年になりますのね！
ちょっぴり記念にＳＳとやらを書いてみましたわ！　ご覧下さいまし！

　その少女の出生について、記録に残るものは決して多くない……それはその時８歳だった彼女がサン・リ・ブラン女子修道院に送られると同時、修道院内に残されるべきものを除いて処分されているからだ。彼女は他の修道女たちと同様に、立派な馬車でこの片田舎の修道院へとやって来た。そして二度と同じ馬車を辺りで見かけたことはない。
　当時、修道院には既に同名の修道女がいたので、少女は『小テレジア』と呼ばれることになった。家名はあったが、決してそちらで呼ばれることはなかった……表向きは、神の前では家柄などは無意味であるため。本当は……誰がどの家の娘であるのかを表に出さぬため。出生も、境遇も語られることはない……ただ、口に出す者こそおらねども、彼女についての憶測は容易く立てることができた。
　その耳が、長く尖っていたからだ。

　人間種が人口の９割を占める天義――聖教国ネメシスの、こと小テレジアの生まれ育った地域では、幻想種の立場は決して良くはない。自然との調和を重んじる彼らは往々にして、天義の信奉する『神の訓え』と立場を異にする。哀れな無知蒙昧の未開種族であったり、時には唾棄すべき異教徒であったりもする――妾腹か、はたまた一夜の過ちかは知らないが、小テレジアが“いなかったことにはできないが、いてもらっては困る”娘であったことだけは疑いようがない。
　もっともそれを言ったなら、彼女以外の修道女らも皆、似たような身の上だったわけだが。明るく振る舞ってみせる彼女がどれほど心細いことかと誰もが知るから、耳の違いなどでとやかくは言わない。自分たちは誰もが“家の体面のために捨てられた”同士であって、楽しく人生を謳歌してやることで貴族社会を見返してやるという、同じ志を持った仲間たちなのだ。
　そんな鬱屈した想いを知っていたから、お祈りや仕事の時には口煩いバｂ……修道母も、来客のない日の自由時間くらいは、彼女らが修道女の身に相応しくないおめかしをしていてもお目溢ししていた。修道院を管轄する司教でさえもが、彼女らが世俗的にも罪とされるような事をやらかさない限りは、基本的には黙認だった……まあこの１２年後に小テレジアはうっかりと、司教にも庇いきれない事件を起こすわけだが。

「……なーんて話を世間に広めたら、わたくし同情でお金ががっぽがっぽになりませんこと？」

はー…ここがテレジアのお部屋ですか

ですわ！　津久見様どうかいい加減この檻の中から出して下さいまし！

（うっかり信じちゃった浪人）
（テレジアの部屋の前に1Gを御布施する）

あらまあ……こんなところに1Gが。一体どなたのでございましょ？

……拾って差し上げないといけませんわ。後でレオン様にでも届けておきますわ（棒）