筵の上には、様々な薬やその材料が並ぶ。
いつも端の方にいるカピブタとゴリパンジーは、寒いのでお留守番。
店主と言えば……うとうとしながら、火鉢に当たっているようだ。
どうも暇でしょうがないらしい。

(RPスレッドです。ご自由に遊びに来て下さい。)

火鉢の前から、動けないっすね……。

（店の奥からアオザイを着た夢魔が現れた！）
ジル。温まる物を買って来たぞ。
（茶色粉末の入った瓶を手にアオザイに羽織をした夢魔が帰って来ます）
これはココアらしい。一緒に飲もうではないか。

おーっ、ココアは僕も大好物っす。
Vさんもいつも寒そうっすし、暖かい飲み物で一息……（ここでVのアオザイ姿に気付いた）
わーーーっ！僕と同じような服っす！
すっごい似合うっすよ！

……オホン。
私も流石にあのような格好で歩き回りたいわけでは無いのだ。寒いしな。
そうか。似合っているか。それなら不自然ではないようでよかった。
（平静を装ってはいますがその尻尾は喜びを表すように揺れていました）

これまでやや高価だったが最近は手が届く値段になった。
この世界にもカカオかそれに準じたモノがあるようだし、バレンタインもあるのだろうかな。
（一度店の奥に戻り。そこから問いかけます）

(揺れる尻尾を見て微笑んで)
アオザイも色々な種類がこの世界にもあるみたいっすし、何時か一緒に
買いに行きたいっすねー。

バレンタインっすか？
確か、14日にあるグラオ・クローネがウォーカーさんにそう呼ばれてるっす。
Vさんのいた世界でも馴染みのある行事なんすね。
当日は、チョコレート菓子やホットチョコレートなど色々出るっすよ！

アオザイ以外の服もな、これだけではまだやや寒いし。
折角身体があるのだから色々服を着ねばな。

ほう。
グラオ、クローネ。
類似した植物や生物、などは元の世界の類するモノに翻訳されるものだが――。
なるほど、ウァレンティヌスはこの世界には居なかっただろうからな。
……んー。夢の中で何度か経験した事がある。経験するのはこれが初めてかもしれない。

この世界は色んな気候の地域があるっすから、色々な服があるっすよ。
カムイグラの服も変わっているし、土地ごとの装いもお薦めっす！

われんてぬす……ふむふむ、もしかしてVさんが知ってるバレンタイン
という行事の切欠になった方がその方なんすかね。
こっちだと、深緑に伝わる御伽話が切欠らしいっすよ。
Vさんも是非、楽しんで欲しいっす！

（甘い香りのするカップを二つ。一つをジルさんの傍に置き。こちらは持ったまま）
夢魔は夢を渡る間にその夢での「設定」を記憶する。
ジルは夢を見た時、それが初めて訪れる場所にも関わらず夢の中の自分はその場所に詳しい事は無いだろうか。
そういう夢に居合わせると夢魔もそれについての知識を得る場合がある。

今は夢を渡る力が無いので自力で知る他に無いのだがな。
（一口ココアを飲んでほうと一息つき）

私の知る行事とそれが似ているのなら――。
ジルも想い人に甘い菓子を与え想いを伝えたりするのか？

(カップを嬉しそうに受け取り、一口。ほぅ、っと息を吐いてほっこり)
あー、時々あるっす！
初めて着た場所なのに、何処が歩ける場所か近づいちゃ駄目な所かとか、分かっている時があるっす。
あれって本当に不思議っすね。
もしVさんの能力がご健在かつ居合わせていたら、その場所の話で盛り上がってたと思うっす。

んー……(少し考え、また一口ココアを飲む）
どっちかというと、僕は自分で食べちゃう方っすね。
僕自身へのプレゼント……ってそれしょっちゅうやってる気がするっすけど。

そうした場合、私はこのように現へと現れる事は無くなるのかもしれないが……。
（少しだけ黙り、ココアに息を吹きかけ、もう一口）
何時か同じ夢の中で会ってみるのも悪くないかもな。

余り夢の無い話だな。……かく言う私もジルとここを訪れる客以外に他人との繋がりが無い。
ついこの間までは着る物もなかったし……。しかし今は着る物も手に入れた。
何処か遊びに出かけてみるかな。

Vさんがこっちに現われなくなったら、僕が寂しくなるんで困るっす！
でも、同じ夢でお会いしたらきっと楽しいっす。

僕は色気よりも食い気だってよく周りから言われてしまうっす……自覚はあるっすけど。
そろそろ暖かくなるし、花見とかどうっすか？
美味しいものを食べながらお花を愛でるのは楽しいっすよ！

それは少し勿体ない気もするが……。
しかし。実際に「そう」なれば今度は私が――。いや、なんでもない。

ほう、花見。いいな、是非とも参加してみたい。
芝桜の花見ならばしたが、本物の現実の桜は初めてだ。

芝桜も可愛くていいっすね。
本物の桜は、また違った趣があるんで素敵っすよ。
幻想にもあるらしいっすけど、豊穣は桜が多いって聞くっす。

所によってはぼんやりとした色合いがパッとしないなどと言われる事もあるのだが。
一部で熱狂的に桜を愛でる文化の国もあった。
豊穣はその国と文化が近いのだろうな。
あれは食べられる実も成るな。その辺も楽しみだ。

それでも、美しく咲き並ぶ芝桜は綺麗っすよ？
おお、桜を愛でまくる国もあるんすね。
桜は葉っぱや花弁を塩漬けにして食べる習慣もあるって、聞いた事あるっす。
勿論、実も美味しいっすよ！

実にとどまらず花や葉まで食べるとは。とんだ桜漬けの国もあったものだ。
（可笑し気にくっくっと笑います）

今年は温かい。あっというまに咲いて雨で散る前に弁当の準備をしておこう。

昔からの知恵の賜物っすね。
季節を感じさせるものっすから、色々と活用したいって考えもあったと思うっす。
最近は本当に暖かくなったっすから、お弁当持って花見には最適っす！

お弁当……私の好きなおかずか――悪夢かな。
夢で食って生けるなんて冗談のようだが。

生身の身体で美味い物はこれから勉強だ。

おかずが悪夢……うーんうーん、それはお弁当の具に悩むっすね。
いっそ色々な味を用意して、Vさんがお好きな味を探すのも、ありっすか？

実際の所、人の食べ物はうまいと感じる。
私の身体も今は殆ど人だという事が分かるわけだ。

ジルが大変ではない程度でな。期待しているぞ。

おおっ！
それなら僕は色々とお薦めを探しておくっすよ。
（僕の事情で返信さらにゆっくりになるっす。ごめんなさいっす……）

（かくいう私もこの通り、色々あって遅くてすまない）
私もいつか料理という者に挑戦してみようか。
ジルにも悪夢の味というものを味あわてやりたい。