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ギルドスレッド

魔王城

【個別/ニル×レイリー】元魔王は恋を夢見るのか

「……永遠に近い神を愛した人間は、永遠の時を共に過ごすことは叶わぬ。根本が違うというのは、そういうことなのじゃよ」
 元の世界で、人という文明が変わる様を幾度も目の当たりにしてきた元魔王は、酔って真っ赤になりながらも弱々しくそう告げた。
 珍しく独り飲んだくれていた元魔王は珍しく酒に呑まれて酔っ払い状態。このまま飲み続けていたら間違いなく朝まで飲み続け数日倒れていただろうが、最近になっては珍しい来客に助けられ介抱されるに至る。
「妾は永遠の命など持っておらぬ……が、例え妾を底から愛してくれる者がおったとしても、そやつは確実に妾より先に逝くじゃろう。……妾はその事実に耐えることができる気がせぬのじゃよ」
 そんな時に吐いた元魔王のジレンマ。
 ニル=ヴァレンタインが歩んできた『魔王』としての人生、彼女が望んだ本音を聞くには良いかもしれない。
 酔った彼女はきっと、明日には何も覚えていないのだから……。

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『恋』と『愛』の矛盾か。そっか、魔王殿はそう思っていて、そして、その恋が終わる事を恐れていて、また、寿命の違いで愛が終わることを恐れてる感じかしら?
(多分、合ってないと思いつつ、確認するように問いかける)
じゃあ、同じような寿命の人なら、魔王殿は恋愛が出来る?
妾が恐れているのは『恋愛』という一括りの感情が終わってしまうこと……じゃのう。
『恋』が終わってしまうことは誰にも止めることは出来ぬ。じゃが、『恋』から生まれた『恋愛』は、例え『恋』が消失しても『愛』は永遠に残る……筈なのじゃ。いわゆる、死別した者が残していく『愛』と、残された者が残す『愛』。
……妾が耐えられぬのは、『恋愛』が終わった跡に残る『愛』の想い、その重み。
(つまり、最愛ができたとして自分がほぼ確実に残されてしまう恐怖、最愛の者を失う哀しみ、あるいは……)
(レイリーの言葉に少し考える仕草をすると、元魔王は火照った身体を冷ましながら続ける)
それが妾と同じ長寿だとしても、それは同じかもしれぬ。
気が遠くなる程の年月を共に過ごしたとして、いつかは終わりが訪れることを怖いと考えて妾は惨めに足掻こうとすると思ふ。
あぁ、つまり残ってしまう『愛』が怖いのね……じゃあ、愛をまたすればいいんじゃないなかなぁ、と思ってしまう私は不遜?ちがうなぁ、いい加減なのかなぁ
(基本的に、一夜の愛とかもやったことある自らとしては、その時楽しめればいいものと思ってしまう)

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