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ギルドスレッド

エルスの日記

【1対1RP】ある開店日

 ──カランコロン
 喫茶店の扉が開く合図が聞こえる。

 砂漠の喫茶店に現れたのは、フードを深く被った占い師……。


▼こちらは以下のメンバーのRPスレッドになります。
・エルス・ティーネ
・ヴァイオレット・ホロウウォーカー

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なるほど、道理で…

因果とは奇異なるものでございますね
巡り巡る運命の流れが折り重なって、大きなうねりと化す…
何があったかは存じ得ませんが、アナタの表情からは大きな遺恨を感じないので…吹っ切った、と思っておく事に致しましょう。深くは言及致しますまい


今は…そう。アナタの未来の方がどうにも興味深いことのようですし、ね?
そのように目標と慕情を抱くお方がおられるようですしね

果てさて、ラサに居るどなたの事なのでしょうねえ…
ふふふ、だから紅茶関係は任せて!

ええ、運命という言葉は皮肉で時に酷いものだけれど
私達はそうして歩んでいるものだから……
……しかしまぁ、目の上のたんこぶみたいなものは
この世界にも来てしまったようだけれど、ね。
その時に、話す必要があれば話せればと思うわ?

そ、そんなに気になること?
ただの憧憬……なんてもう誤魔化さないけれども……
でもなんだか、改めて話すのは恥ずかしいわね、もう。

あの方は……赤犬と呼ばれている……そう
この国の実質的な指導者よ。
ええ、これほど美味しいものが頂けるならば、次も是非と思ってしまいますね
ワタクシの方も珈琲を淹れるのは慣れたものですゆえ…いずれご馳走できる日も来るでしょう。


ほう、運命が追いついてきてしまった…という事でしょうか
ならば、その時に改めて問いかけると致しましょうか。

ほう…なるほど、"赤犬"様でしたか。
ヒッヒッヒ…それはそれは。

確かに素敵な方ですが…アナタのような方がどうしてそこまで入れ込むようになったのか
何か、特別な出来事があったのでしょうか?
ふふふ、勿論よ!
ヴァイオレットさんの珈琲も楽しみにしちゃおうかしら? なんて。

ふふ、あの子がいつこの世界に来ていたのかはわからないけれど、ね?
ええ、ええ……その時になったらね?

むぅ……からかわないでね?
別に、特別な事があったわけじゃないわ
ただ私が初めてラサに訪れる事になったちょっとした仕事の……
ネクベト討伐で……初めて会った時に……その
か、感銘を受けたと言うか、ひ、一目惚れ……とか言うのかもしれないけれど……
そ、そんな感じよっ!
(両手で顔を覆う)
ヒッヒッヒ…ま、ワタクシのは所詮趣味ですゆえ、
こうして店を構えておられるエルス様に及ぶべくもありませんがね…

ええ、その時はワタクシも微力ながらご助力させて頂ければと。


…ほう、ほほう。一目惚れときましたか。
それはそれは、まさしく運命的な出会いを果たしたということですねえ
いやはや、いやはや。長命の吸血鬼ともあろう方が随分と愛らしい理由でございましたな
アナタのような存在に、そのような顔をさせるとは…ヒッヒ
赤犬様も罪なお方ですねぇ
私だって元々は趣味よ?
ふふ、ヴァイオレットさんの珈琲……楽しみにしてるわね?

それは……頼もしいわ。
正直、彼女はとても厄介な子だから……ね。

もう! からかわないでって言ったのに……
あ、あちらの世界ではあのような方、居なかったんだもの
衝撃的だったのよ! ええ!
(ヤケになりつつ)
ま、そうまで申されては悪い気は致しませんね
精々お口に合うよう、祈っておきましょう…


ヒッヒッヒ、どうどう。
からかっている訳ではございませんよ。エルス様のあまりに真摯なお気持ちに、柄にもなく穏やかな心情を抱いているのです。
1500年越しに芽生えた恋心、なんと希少価なものでございましょうか。
凡そ16の年月しか生きておらぬワタクシには、その価値は計り知れませんな。
ふふふ。

もう……ほんとかしら?
1500年なんて言ったけれど……
私にとってのあの世界は空虚でしか無かったもの。
この世界で初めて息をしたようなものだわ。
それだけの価値、なのかしら……な、なんてね?
なるほど、まさに眠りにも等しき1500年だったという事ですか
ならばこの世界に来て、エルス様にそんな感情を芽生えさせた赤犬様は…まさしく眠り姫を起こしたお方とも形容できましょうね? ヒッヒッヒ…

しかし道理で合点が行きました
1500年以上を生きる吸血鬼と聞き及んで居ましたが、どうにもまだまだ垢抜けぬ少女…ワタクシ達と精神構造がよく似たお方だと思っておりましたが、そういう生き方であった故なのでございますね
そ、そんな?!
は、ハズレではないけれど……その、あの……もう!!

ぐ……少女の見た目なのは血を飲むのを怠っていたと言うか
吸血鬼だからね、成長の栄養源はやっぱり血液なのだけれど
どうにも肌に噛み付くという行為が出来なくて……
まぁここでは呪いもあるのだけれど……。
ヒッヒッヒ、これは失礼。エルス様の反応が面白可笑しくて、ついつい誇張した表現になってしまいましたね?
とはいえ満更でもなさそうなのが殊更…おっと、からかうのはこの辺りにしておかねば茹で上がってしまいそうですなあ(カップを揺らしながら

ヒッヒッヒ、善良な御方ですねえ…
他を食らう事を躊躇い、それだけの年月を過ごすとは
他を害せぬ心優しいお心を持っておられるのでしょうね
もう! その辺にしてちょうだいな!!
はいっ、珈琲もどうぞ……アイスでも良かった?
(そろそろ空き頃かなとアイス珈琲を出してみる)

善良……なのかしら。
吸血鬼としてはまぁ、当然変人扱いされていたけれどね。
でも飲みたいと思える者が周りに居なかったし
人間はともかくとして他の吸血鬼の血を飲むと死ぬから……
ヒッヒッヒ、失礼失礼
これはどうも、ありがとうございます。ええ、アイスコーヒーも好きですのでね

さぁてね、今申したのはああくまで、ここまでのアナタの話を聞いた範疇を出ません。
アナタがこれまでどのような路を辿り、どのような想いを抱き、どのような所業を成して来たか…そこまでを見なければ真に善悪の判断などつきますまい。

されど、ワタクシはアナタの雰囲気からはおおよそ悪意というものを感じません
ゆえに善良、と評させて頂いたのです。
もう……
ふふ、それは良かったわ。

まぁでも元の世界では悪びる事に頭は回らなかったけれども。
そのせいで溜まりに溜まったのかもしれないわね。

でもいつまでも血を飲まないわけにはいかない
何せ成長出来ないからね……
呪いが解けたら輸血パックでもいいからとは思うのだけれど……
なるほど?溜まりに溜まってこれならば
やはり素の性質は善性に寄っていたようですねえ…ヒッヒッヒ…

血を飲む事を糧として成長する…吸血種ならではの性質ですね
しかし飲まずとも生きる事に苦労しないのであれば、無理に身体を促進させる必要もないのでは?

…それとも、成長したい理由でもあるのでしょうか
ぐ……そんなに善性的かしら……
いい事なんでしょうけれど、何だか腑に落ちないわ……。

かしらね? この混沌では様々な吸血鬼が居るようだけれど!
成長したい理由なんて単純できっと大した事ないわ……。
…………いつまでも『お嬢ちゃん』『お嬢ちゃん』と呼ばれてばかりは嫌なだけだもの……。
ヒッヒッヒ、善性で結構ではないですか
悪性的よりよほど良い事です。悪心はいずれ己を焼く炎と成りえましょう?
もちろん、善の為に悪を知り、悪の為に善を知る事は大事ですがね。
逆の側を知らなければ善悪の判断はつかぬものでしょうからね。


……おやおや…ヒッヒッヒ…
(それはきっと肉体的な事なのではないのだろうな、とは口にせず。含みのある笑みと仄かな愉悦心でカップを揺らす)

なるほど、それがエルス様の成長したい理由…いえいえ、良い事でしょう。
好きな方の為にこうなりたい、と考え、目標を掲げる事はとても良い事でございます。
そう……でも善に生き過ぎてもね……苦しかったわ。
私はもう少し悪い事を覚えないと、なのよ? なんてね。ふふ。

むぅ……何か言いたそうね?
そうよ、あの余裕な顔を引っペ剥せるくらい
いい女に成長したいものよ、もう……っ!
ふむ?ま、知らねばならぬという事を否定はしますまい。
善き行いは必ずしも快い事ばかりではありませんからね。一体どういった過去であったのかは伺い知る事しか出来ませんが。

ヒッヒッヒ…
確かに、極上の美人にいきなり変化すれば、恐らくは驚かれる事でしょうねえ
彼の為に美しくなりたいと願う心はいじらしいものですね…
ワタクシとしては大変魅力的に映りますよ、ええ

ここまで想って頂ける方がおられるなど、赤犬様は果報者でございますねえ。
良い事を求め過ぎてもね
その人にとって良い事かは……別だから、ね?
まぁあの人は私のする事全て見向きもしなかったけれど……。

おかしいわよね、前の世界では思わなかった事が
この世界では思ってしまって
どうしたらなれるだろうかとか悩んでしまうなんて。
そ、そう……? ま、まだまだだけれどね?
あ、ありがと……。

こ、こんなに思ってたって
どうせ扱いはまだまだ他の女性と一緒だわっ
余裕ばっかりで最近では腹が立つから素直になれないでいるけれど!!
ヒッヒッヒ、違いありますまい
善悪など所詮主観でしかありませんからね、自ら求めてはドツボに嵌るものでございますから。

ヒッヒッヒ…大いに戸惑うがよろしいでしょう
きっと眠るように生きてきたエルス様にとって、そこで感じる想いは何もかもが初めてのものでございましょう。
人は本来、悩む事で気持ちを整理し、苦悩し、そうして成長していくのです。
きっとここで感じ、考えた事は、エルス様がより良い女性として成長する糧となりましょう。

…ヒッヒッヒ、それを考えれば、向こうは年月こそ短けれど、酸いも甘いも経験し成熟した大人の男性でしょうからね。
吸血種に比べ大いに短命であるからこそ、その一生は濃密なもの…エルス様が感じた彼の魅力というのも、恐らくそういった類のものでしょう

しかしまあ、好きな筈なのに一周回って腹が立つとは、ヒッヒッヒ
人の気持ちとは複雑怪奇なものですねえ…
ええ、ええ。
それに昔の私は愚かしくも気づけなかったけれどね?

ふふ、そうだと良いけれど。
だってこんなに日々が目まぐるしいのはここに来て初めてだから……

うっ……そう、よね……
ま、まぁ……そこというかなんというか
自由さとか……そもそもラサと言う国を最初に好きになったのが
きっかけなのだけれど……

く、悔しいのよ! 相手は本当に余裕ばかりだもの!
振り回されてばかりで……悔しいの!
そうでしょうとも。
眠るように過ごしていたのであれば、善悪の基準も、激動のような日々も知りますまい。
アナタはここに来て目を醒ましたというのであれば…彼に負けぬほどに多くの事を学び、知り、経験する他ありますまい。

ヒッヒッヒ…はてさて、好きになったのは本当に国が先なのでしょうか…
好きと自覚したのは、どちらが先か……ヒヒヒ(くいっとアイスコーヒーを呷り)


おやおや、負けず嫌いな性分も併せ持っておりましたか。
思った以上に子供っぽい…いえ失礼、その理由は先程から重々語り聞かせて頂いておりましたねえ。

ま、気持ちはわからないでもないですがね
「こんなに想ってるのに相手はちっとも此方を想ってくれていない」ように思えるのが
悔しくて仕方ないという気持ちならば、ね?
そ、そうよね……こ、これから……これから経験を積めば!

ほ、本当よ? もう……ヴァイオレットさんにだけ言うけれど
私は王国というものに嫌気がさしてね。
王国じゃない場所に拠点を置こうと思っていたの。
だから……ラサは雰囲気も良かったし、自由な国だったから。
この国の指導者は一体どんな方なのだろうと思って、ね?

ちょっと、今何か言いかけた……??
んもうっ!!

こっち見てって……ひ、控えめながらもアピールは、し、してるけれど……
な、なかなか難しいわね……ええ、負けてばかりで悔しいのよ……。
ま、彼もただ大人しく待っているような方ではないだけに難しい問題になりそうですがねえ、ヒッヒッヒ…

ほほう、なるほど。王を君主として執り行われる政に良い印象を持っておらぬと。
確かにラサには特定の君主はおりませんし、殆どが自治に近い、自由な風土ですからねえ
そうして興味本位で覗いてみては見事にドツボに落ちてしまったと、それはそれで愉快…いえ、運命的な出会いだったようですねえ。ヒッヒ…


くっくっ…いじらしいというか何というか。
惚れた弱み、という言葉はあれど、アナタほど恋に翻弄される方もワタクシは初めて見ましたよ。
およそ…真の敵は己の内にあるようなものでございますからねえ、ヒッヒッヒ…
わかってるわ……
あの方はとても、ええ、そう言う方だもの……。

王政は……もう。
現にこの世界の代表的な国である幻想もゴタゴタしているようだしね。
ドツ?! ゴホン!! ま、間違ってはいないけれど!!
でもほら、ね? 国が最初だったのよっ?

自分でも弱すぎて嫌になる……
本来お酒に強いはずなのに、あの方の前ではてんで駄目で。
真の敵は己……? 私……。
まだまだ鍛え方が甘いのかしら……っ
(違う方向へと考え出すダメ吸血鬼)
ええ、ええ。幻想は本当に…悪の坩堝と呼ぶに相応しい様相です
それはもう、人の欲望や悪意が渦巻いて…ヒッヒッヒ、大変居心地が良い空気でございます…

ま、そういう事にしておきましょう。事実、籠の中の鳥であったであろうエルス様にとって、自由と熱気渦巻くラサの風土は新鮮だったことでしょうからね…

ヒッヒッヒ…(これ放って置いた方が面白いなぁと眺めつつも、カップをソーサーに置いて)
…心と身体は別物と考える方も多いですが、実際のところ…心が身体に与える影響は計り知れないものです。
病は気から、という言葉や、プラシーボ効果という現象もあるように…
思い込みが、慕情が、大きく心身を歪ませる事はままあることなのです。
…身体を鍛えるよりも、心を鍛えるべきやもしれませんな?エルス様の場合は
ああ言うのはね、元の世界で散々みたものだからね。
私はもうコリゴリよ。(苦笑を浮かべ肩を竦めながら)

そうよ? ……あの城は監獄も同然だわ。
何も生み出さない、傲慢の巣窟だったのだから……。
(遠くを見ながら)

なるほど……心……。
そうね、身体も充分と言うには足りないけれど
あの方に限らず……そう、義妹の前に立っても冷静でいたい。
彼女を前にすると、名前を耳にしただけでも……
今は冷静になれなかったから……。
(遠くを見るエルス様を見て、瞳を伏せる。何か思う所があるとは思うが、そこは下手につつかぬ方が良いと思ったのか、カップをソーサーから取り)

…ま、心を一朝一夕で鍛え上げるというのも無理な話でございましょう。
心とはそれこそ…長い、長い時をかけ、多くの事を学び、知り、経験してこそ熟成されるものです。

…ですが、ワタクシは未熟な心を悪いものとは思いません。確かに冷静さを欠く事は、思いもよらぬ事をしでかしてしまうものですが…未熟な心には、冷静さの中にはない、熱さ。情熱がございます。
情熱は人を突き動かし、成し得ぬ事を成す事もできる力。
或いは今のエルス様は、下手に冷静になろうと務めるよりも、その大きな気持ちで思い切りぶつかった方が良い結果になるのではないでしょうかね。

恋にせよ。因縁にせよ。
そう? そうなのかしら……
……無理矢理にでも冷静にならないと
相手にされないなんて思っていたけれど……
世界はそういう訳でもない、のかしら……

私にはまだまだわかってないことが多いわね……
さてね、赤犬様の好みまではわかりかねます。
ただ、エルス様がいかに素敵な御方かどうかというのは解っているつもりですよ。


心が未熟。良いではないですか。今のその輝きは、おそらく今のアナタでなければ出せないもの。
アナタはアナタらしくぶつかるのが、一番の近道とワタクシは思いますよ。

…ま、それはそれとして想い人を前にすると硬直するのは流石にそろそろ改善した方が良いかもしれませんが、ね?(くすくす
ま、まぁね、そうよね、ごめんなさい
私が素敵かは……まだ自信持ててないけれど……
でも特異運命座標の皆さんの暖かい言葉を聞いて
ちゃんと自信を持ちたいって……思うわ!

私は……私らしく……か……。

って、じ、自分でもそれはわかってるのよ!
ちゃ、ちゃんと目を見て話せなきゃって……ええ、ええ!
(くすくす…)
本当、表情豊かで見ていて飽きませんねぇ、エルス様は。
ま、言葉を尽くしたとて、自己評価はなかなか変わらぬもの。
ワタクシはせめて見守っていますよ、アナタの行末をね。

前途多難ですねぇ…(やれやれ、と肩をすくめてみせる)
聞きましたよ?この前の祝祭でも見事に石化した、とね?
そんなことでは触れ合えるように…ましてや愛し合えるようになるなどいつになるのやら、ヒッヒッヒ
も、もう……
でもその……自己評価を上げなきゃとはね……ええ、ええ。
ありがとう、ヴァイオレットさん

どうしてか緊張してしまうからっ
って、ど、どこからその話を?!
触れ?! 愛し合u?! そ、そんな事あ、あああ、あるわけっ
(ぐるぐる)

っ、私は好きだけど……まだ私が好きなだけだもの……っ
(冷静を取り戻そうと)
(ふっ、くっくっく…と笑いを堪えながら)
いやはや、エルス様を見ていると存分に愉しめますなあ。
今まで感じた事のない愉悦に心が踊るようです。

……間違いなくこれは”幸福”の感情である筈ですのに、ね
(自分でも少し意外そうに、口の中でエルス様に聞こえないように呟いた)


あるわけない、とは言いますまい。
まさかこれから赤犬様が老いて死ぬまで片思いをするつもりはないのでしょう?
で、あるならば近い未来にはそうした交わりがある事も、決して否めはしませんでしょうに。

おや、果たしてそうですかね?
彼の様子を見る限り、アナタとそうなるのも甚だ満更でもないような雰囲気を感じましたがね?
少し踏み出してみれば、存外に深く繋がれるものかもしれませんよ?ヒッヒッヒ…
もう……あまり意地悪しちゃダメよっ

……っ、そ、それはまぁ……叶うのなら。と、とはっ!
けれどまだ……余裕な彼にどう挑めばいいのか試行錯誤してるの……これでもっ!
この前はやり返したつもりだったのにあっと言う間に返されてしまうし……っ!

め、めめめめめ、滅多な事を言ってはいけないわ?!
彼の周りにはたくさん女性がいるのだもの……
私はまだまだそのうちの一人でしかない自覚はあるつもりなのっ
抜け出したいとは……思ってるけれどっ!
ヒッヒッヒ、これはこれは失礼を

叶うなら、ねぇ…謙虚なモノですね、エルス様も。
ま、確かにあの様子なら、手が届くのはまだ遠くといった所ですかねえ…

ふむ、そう思い込むのは構いませんが…だとするならより一層気を引き締めねばならないのでは?
もし、彼にとってアナタが大勢いる女性の内の一人である、と言うのであれば…
…他の方が先駆けて彼の隣を取りに行くという事も、ありえない話ではないと思いますが
もう……

謙虚? ……そんなはずないわ
ただただ……欲しいと思う気持ちは強くて
それでもどうしたらいいのかわからないだけなの。
こんな感情が……謙虚なはず、ないわ……。

そう、ね……誰か、私よりも先に彼へ近づこうとする方だって居ないなんて限らない。
寧ろもっともっと……近くに行かなきゃ行けないって……ちゃんと思ってる。
あの方の隣に立てたなら……私は……私はどんなに良いだろう……。
今の姿勢が謙虚だと言われるのならば……もっと……もっと打ち破らなくちゃいけない、のよね……?
…恋い焦がれる気持ちを侮ったつもりはございませんよ
アナタの想いは強く…しかしてそれゆえに、アナタ自身が持て余しているのは見て取れます。

謙虚だと思ったのは、アナタに向けられる気持ちを、アナタ自身が狭めている事です
…勿論、誰かから向けられる感情を感じるというのは主観でしか有り得ません
確信を持つのには勇気がいることでしょう。

…ですが、だからこそ勇気を出さねばならぬときはございましょう。
自らの未熟さばかりに気を取られていて、相手の気持ちを信じられないというのは
相手にとっても、良い気持ちとは言えないでしょう?
……そうね、そうかも。
ちょっとだけ熱くなり過ぎてしまったわ。
ごめんなさいね?

身を持て余すのは……自業自得というか
まだまだそう、勇気が出せていないから……仕方の無い事
なんて思ってしまっていて。

変わらなければいけない……
人の気持ちを信じる事……か……ええ、ええ……
ここに来てからずっと色んな方に言われてきた言葉。
でも……裏切られた時のあの気持ちを思うと怖くなるのは臆病者の言葉ね?
強くなるには……そう、信じなければ皆さんを、ちゃんと……。
ずっと……ずっと、思っているの。
いえいえ、ワタクシも痛い所を突いた自覚はございますから。
虎の尾を踏んでこの程度で済むあたりがアナタの人の良さでございましょうねぇ

そうですね、変わらなければいけないでしょう。
自らに自身がない者ほど、他人の好意に疎いものです。「どうしてこんな自分に」という気持ちが勝ってしまいますからね。
…その口ぶりでは実際に遭ったのでしょう、人を信じきれなくなるという、手酷い出来事に…

しかして信頼とは一方通行では成り立たぬもの。相手に信じてもらうには自分もまた相手の事を信ぜねばいけないのです。当然、それを裏切られる事は恐ろしいもの…
すぐにどうこう、変わるものではありますまい。

しかし、ワタクシはアナタにとって…不可能ではないと確信しておりますよ
だってそうでしょう? 本当に人を信じれない方が、そこまで人に入れ込む事は出来ますまい。
心の何処かで、アナタは信じたいと思っている。今はまだ、臆病な気持ちが勝っておれど…
…アナタの凍りついた心を溶かす熱に、アナタは確かに触れてきたのでしょうから

それは恐らく、ワタクシが敢えて語るまでもない、アナタの足跡が物語っている事でしょうから
私ってそんなに人がいいかしら……?

怯えてばかりではいけない、わね。
この胸に秘めるトラウマも……ちゃんと向き合わないと。
氷を溶かす熱……ね……ええ、ええ。

まぁあの方に関してはあの方の振る舞いも問題だと思うのよ? ……なんて冗談だけれど!
どの女性よりも目立って、あの方の心に入り込めたなら……
それをちゃんと信じる事が出来る日が来たなら……
きっと、成長出来たと自信が持てそう。
ええ、いいですとも。
少なくともワタクシが元の世界で出会った人外どもに比べて全然…
人間の中でも、アナタほどの者はそうそうおりませんでしたよ。

トラウマというのは総じて本人の中では高い壁として立ちはだかるもの。
それを乗り越える大変さは、他人たるワタクシには推し量る事すら出来ませんが…
まあ、応援くらいはできますよ。そして、よりアナタに近しい方はこそ、アナタの良き発展を祈り、いつも応援してらっしゃることを、どうか忘れないで下さいませ。

ま、それは誰よりもかの御方を見てきたアナタの所感ですゆえ、あながち間違いではないでしょう。
ヒッヒッヒ、どの女性よりも目立って、とは大きく出ましたね。
そういったひたむきさもまた、アナタの「らしくなくも、らしい」魅力なのでございましょうねえ……。
(飲み干したコーヒーグラスを置きながら)
そ、そんなに……?
……あまり自覚はないけれど……。

応援して下さるだけで嬉しいわ
でも……そうね、応援してくれる方はここに来てから随分増えた。
その方々に恥じぬ私である為には……自信を持つ事は……
ちゃんと、向き合わなくてはいけない壁、ね?

誰よりも……だったならいいけれど。
それぐらいしないと……油断したらまたよそ見されそうなのだもの!
信じたいけど!!
らしくもなく、らしい……か……
……あ、おかわりはどうする?
(飲み干した様子を見て)
応援に応えたい…それもまたアナタの前に進む原動力となり得るならば、大事にすべき感情でしょうね。
ええ、頑張って下さい。少なくとも…そう感じれる内は、きっと大丈夫でしょう。
人を信じられなかったアナタが、他の方の応援という感情を受け入れ、前に進もうとしているのです。
きっと遠からぬ未来…もう一度アナタに、他者を信じ、受け入れる日が来る事と思いますよ…

ヒッヒッヒ…きっと赤犬様も、そんなアナタだから目をかけておられるのでしょうね
負けたくないという気持ちを己自身に持っておられる、アナタだからこそ…

ふむ…頂きたい…と思いましたが、思えば随分と長居してしまいましたからね
アナタとの会話は正しく「時間を忘れる」ものであったようですね
いやはや困った事です。
(やれやれと肩を竦めてみせるも、その表情には悪い感情はなく、むしろ満足したという色が見て取れる)
ふふ、ヴァイオレットさんもある程度肯定してくれるし
根は優しい方だと見て取れるのだけれど……どうなのかしら?

ええ、ええ……私は……私はここに来た、来れたのだから
過去ばかり見ていないで、未来を見なきゃ!
信じる事が……出来るように。

ディルク様……ふん
また今日も余裕な顔を浮かべているのでしょうけれどね。
いつかあの顔を欺けるほどいい女になるんだから……っ!

あら、確かに。
私も時間を忘れて話に夢中になっていたかも。
ふふ、私でお話し相手になれたのなら良かったわ?
(満足そうな表情に微笑みを浮かべながら)
ヒッヒッヒ、ワタクシが良い方とは御冗談を。
見ての通り、人の不幸を嘲笑う悪しき者でございますよ。
もしそんなワタクシを優しいと感じるのであれば、それはアナタの心が寛容であるが所以でしょう。
そんなことでは悪い方に騙されても…知りませんよ?

その意気でございましょう。
アナタは臆病風に吹かれながらも、過去ばかりではなく未来に目を向けはじめている。
あとは勇気を以て前へと踏み出すのみ。…己だけでは難しければ
アナタを支える大事な方の手を取るのもまた大事でしょうね。
そこにも少なからず勇気を要求されるでしょうが…一人で進むよりは、きっと心強い筈ですからね。
いつかエルス様が己に打ち克ち、かの御仁の隣で笑んでいる様を、精々楽しみに待っているとしましょうか。


それはもう、退屈とは無縁の時間を頂けましたとも。
アナタほど感情豊かに話し、此方の話す意欲を掻き立てる方もそうそういますまい。
よろしければ、また話し相手になって頂いても?
ほんとかしら?
まぁ、そういう事にしてあげるわ? ふふ。
騙されそうとかどうとかよく言われるけれど
心を許してるのは特異運命座標仲間と友人ぐらいなんだからねっ!
悪い人になんてついて行かないんだからっ!

皆さん気が早いと言うかなんというか……。
でもね、嬉しいわ。この世界に来てからは勇気が湧いてくるようよ?
だから……ちゃんと、ええ。強く、思うわ。

ほんと?
元の世界では感情豊かだなんて言われた事なかったから新鮮よ?
ふふ、私でよければいつでも来て? またお話しましょ?
ヒッヒッヒ…そうですとも。ワタクシは悪でございますゆえ
いずれアナタの選択を惑わすような事を申すかもしれませんよ。努々、油断なさらぬよう…

ならばその感情はきっと…特異運命座標の皆様に
この世界に来て頂いたものでしょう。
感情とは自らの内だけでなく、誰かと触れ合う事で芽吹くもの
アナタの感情がこれからも育まれる事を楽しみにしておりましょう。

ええ、ありがとうございました。よろしければ、ワタクシの店にもいらして下さいな
アナタならまあ、歓迎しますよ。歓迎できるようなものは何もございませんがね。

それではまた。可憐なる吸血鬼にして砂の国の傭兵様
(立ち上がり、ふらりと踵を返す。一瞬、影が沸き立つように震えると、瞬きした瞬間、彼女の姿は消えていた)
ふふ、仕方のない人ね。
わかったわ?

そうね、それは……そう思うわ。
この世界で出会った皆さんが……与えて下さったもの、だわ。
私にはまだまだあるのかしら……こんな気持ち。
ふふ、悪くない……わね?

ええ、ええ……そのうちにね? その時はまたお話しましょ!

ふふ、それではね
美麗な占い師さん……。
(消え去る彼女へ、ひらりと手を振った)

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