PandoraPartyProject

ギルドスレッド

unknown

【RP】娘とのおはなし

最近――嗚呼、かなりの長い時間だ。言の葉を合わせて異なかった。それこそ依頼、その他の忙しなさが五月蝿かった故だ――否、悉くは私の怠惰だろう。さて、何を用意したかと言えば原典だ。回帰だ。
暗黒神(ダゴン)の真似事として遊園地(テーマパーク)と成そう。
貴様が思えば其処は素敵な写本(アルバム)なのだ。Nyahahahaha――!!!

※※※
娘とのRPスレ
乱入も可

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
嘗ての朦朧もぬくもりでしかなく『女』は『娘』の歓喜(こえ)に肉を揺らした。細部までミッチリとした文字列が今までの『物語』を示しているのか――木馬の静けさを打ち破るのには哄笑だけで十分だろう。
「Nyahahahaha――!!!」
何もかもがご都合主義(思うがまま)だ。遊園地(せかい)は娘(おまえ)の望む通りに構築される――乱れて反るような輪郭(かたち)で遊具(アトラクション)と化すのか。
(本物の遊園地に行ったことなどない娘が想像し創造する遊園地は貴方と巡るにふさわしい2人用のアトラクションばかりだ。しかしそのどれもが煌びやかで貴方の子守唄にも似た音楽を掻き鳴らしている)
ママ! えへへ。久しぶりだねー!
元気だったかな?
謂わなくとも『お互い』健在なのは絶対(わかり)きった事だ。
こんなにも煌びやかになったのは人間性が育まれてきた所以に違いない。
――子供が喜ぶ『もの』は勉強してきた筈だ。

回転木馬とミラー・ハウスは言わずもがな、チープな驢馬(ロリババア)やティー・カップ、ちょっとしたジェットコースターにその他諸々、おそらく屋台ではホイップクリームが『盛られて』いるのだろう。クレープの生地は見えやしない。
「挨拶は『これ』で十分だろう。我々は家族故に『変化』を見逃せないものだ。最も、悉くを舐るのは危うい筈――さて、我が娘よ、初手は何か?」
観覧車の影がぎぃぎぃと啼いている。
「ん、ふふ……はぁい」
くすくすと無邪気に笑い、貴方の手をきゅ、と握ろうとする。自分にとっての『母』はこれまでも、これからも貴方だけだ。血は水よりも濃いとはよく言ったものだが、シグルーンにとっては水よりも、血よりも濃い『彩』こそ愛した証だった。
「じゃあ、全部が見渡せるアレが最初に乗りたい!
 それで、次に乗るものもあれで最初に目に入ったものにしたいな」
「つまり『私』よりも高い場所で領域(ロマン)を眺めたいと。素敵な提案だ。空を泳ぐには鈍い揺籃だが故に美しいとも解せる。我々は常に柔らかな鳥なのだよ」
握られた触手(て)は普段以上に『しずむ』ように思えた。何もかもを受け流す実は現、受け止めるだけの抱き枕と化す。
「望み通りに我が娘よ。幸いな事に時間は多量(たっぷり)なのだ。生地に包まれたクリームの如く!」
並ばずとも揺籃は降りてくる。貴女には広く思えるだろうか。何せ母は3m。
「ママも空を飛ぶといいよ? とっても楽しいから!」
嗚呼でも翼はさすがに無理なのかしら。なんて首をかしげるも、とても広い揺籃へ。これがあれば翼はいらないかもしれない。翼はあったとしても、飛ぶときは一人で飛ばないといけないのだから。それに、ちょっと高いところに自由に行くだけなら、母に抱かれた方が心安らぐというものだ。
「ふふ、たっぷりで美味しい時間、それなら、破れないように丁寧に。
 ママとの時間は大切だから、漏らさず余さず大事に抱えていたいな」
「私が陸・海・空と身を投下(な)げたならば世界が悲鳴(な)いて終うに違いない。地に足を絡めて漸く自分自身が固定されるのだ。何よりも楽しいのは他者の物語(ページ)を手繰る事、紙束で飛ぶには技術(わざ)が要と謂える――さて。揺籠(かご)の中の人魚(ひと)は如何に外界を眺めるのか――金魚鉢ほど歪まない事を祈ろう」
 戸が閉まれば静かに々かに、優雅(つや)やかにバスケットが動く。数多に積まれた果実(フルーツ)じみてお互いが揺れるのだろうか。
 わずかな振動が肉を震わせ始めた、斜め上に有るのは雲に違いない。
「生地を破る事はたとえ獄卒(おに)でも赦されていない、何度試したところでクリームは搾(も)れない筈よ。まずは景色を称えつつ次に備え給え」
 最初に映り込んだアトラクションは何なのか、それを定めるのは娘(きみ)だ。
ゆらり、ゆらり。罪の果実が落ちたが故に
人は〈星の力〉を知ったのだという。
ならばまさしくここで揺られる自分たちに相応しいだろう。
「あ……」
その瞳に最初に目に映ったのは、海賊船を模したぐるぐると周るアトラクションで。回るのが大好きな貴方にとって、そして引力や重力を知るにはぴったりなものだった。
「砲(ほう)――を皆で向けた、奴の名はレヴィアタンだったか。兎も角、二頭の獣は現、封じられたが食卓には調味料が残されて異る。少々、惑星と言うには小柄だがな」
臓腑がぞわりとわらう感覚、表面から忍び寄る痛みとは別種の苦難。梨を齧るのとも違う、麗しの、癖が強いリアリティ。
ドリーム・ランドの光景から離れて時々『渦』へと飛び込むのも悦ばしいのか。
「何者かは私を落としたいのか、飽き足らずに脳無しを描きたいのか」
レヴィアタン。なんだか絶望の海にいたあれと名前が似ている気がするが、首を傾げるだけでそれ以上は言葉を紡がず、けれど元気に沈み込む泥沼と人肌に、クスクスと笑って貴方に手を伸ばし、そっと触れて
「でも、ママならどちらでもきっと素敵に楽しめるよ。だって、私はママと一緒なら、楽しいもの」
支離滅裂な根拠を語る。
「贖罪と食材、音(ね)が似ている程度の戯れだ、暗黒(しず)んだ連中の仕掛けを追い、解読(ほど)く事に如何様な意図が在る。真理(り)で染まると頷いた者は結局、贋作を『与えられた』だけか――嗚呼、我等は『星々(うんめい)』に囚われた魔障、祓う術は不明と言えよう――沈み始めた、次の頁は近いのだよ」
 観覧車(ゆりかご)が地面と接吻(たしか)め合う事はない。
 水面に影がうつるかの如く。
「ん、ふふ、そっかぁ。真理のすべてが私に全てはわからなくても、ママがわかっているなら大丈夫。だって、私たちはずっと一緒だもの。次も、その次も、ずっと」
貴方の言葉遊びに小さく笑ってから、ぎゅっと抱擁し、有限の永遠を願う。
「頁の果てに在るのは読後感だ、其処に我等が這入り込めれば『僥倖』と解せる。次へ次へと忙しく改行するのは宜しくない。いあ、私自身の在り方(クセ)、悪い部分だが削ぐには勿体ない設定(にく)だろう。付け合わせのパセリを退けるなど子供の所業だ――つまり子供の儘で好いのだ。罪と認識出来ずとも正気(て)を接触(し)れるだけで十分よ」
 戸が開いた――ゆっくりと果物(きゃく)を乗せ、ゆれるゆりかご。
 そろそろ抜け出さなければ『二周目』にいってしまう。
ぴょん、と観覧車から降りれば、貴方に振り返り
「そうだね。……そのことに、あの人も気がつけばいいね」
次こそ仕留めなくてはならない精霊種を思い出し、ふと笑う。
死の間際でもいい。わからないよりかはマシだろう。
嘘を繕うのも、真実を露わにするのも、してきたからこそ、
中途半端な彼女の在り方は少し、哀れに見える。
「中途半端に成り果てるのも人の貌(カタチ)だ。高く高く、見上げても底へ底へ、落ち込んでも――詩を記すのは他人の悪夢だ。理解よりも時に尊いものが有る――嗚呼。箱舟に導かれた生命は一種の清掃を眺め、神の怠惰さを噛み締めるのだ」
Nyahahahaha――!
「正気を忘れて現は楽しみ給えよ。たとえ虚無でも想像すれば尽く良質だ」
「はーい!」
貴方の事何返事をし、今しばらくは悩み事を忘れることにした。
貴方の手を取り、向うのは先ほどの竜の名を持つ船。
乗ったことがないので、どのように動くのかはちっともわからないが、
わくわくと好奇心を瞳に宿して貴方を見つめている。
「良き返事だ。海の連中も空の蠢きも地の嘲りも貴様の前では『大人らしく』成す筈よ。病に触れた何者かの如く寝床に呑まれねばならない。籠の中の何某は最後、自らで一歩を早めるのだ。嗚呼――」
肺胞のような言葉(もの)、萎ませると擬足(あし)を運ぶ。あっとも言わぬ間に竜(ふね)へと辿り着くか。
開いた扉は口ではなく胴、勇気ある者は跨る術を知っているのか。ずらりと並ぶ座席(ウロコ)が君を誘ってくる。
「それでは滝登りの時。問題は――私か。気にせずクリームじみて笑うのが最適解。行くぞ、往くぞ、特異の如くに」
鱗の1つに腰掛け、2人が収まるべき場所へ収まれば、ゆらゆらと動き出す竜。
はじめは微睡むように、そして揺り籠のように、さらに、激しい波のように。
ぐるりぐるりと目まぐるしく変わる景色と風に歓喜の声を挙げながら、貴方の手をぎゅっと握る
容赦のない荒波(レヴィアタン)に呑まれるような、悪質か良質かもわからぬ浮遊感。回転性の成る儘に、只管と頭蓋(からっぽ)が外(ブ)れる。深淵か楽園かも愈々歪(くね)笑い、嗤いが止まらない――。
握られた手(もの)が脱力した。大丈夫だ、未だ、世界は陸の上に違いなく――。

だるんと震えた上半身が二つ折りになった。散らかるような文字、凹むような段落、大きさを間違えたルビ――。

――いつかの眩暈を思い出す。
天は地へ、地は海へ、深淵は空へ。何回目かの揺れがピークを迎え、徐々に収まる頃、貴方の影が半分になったのに気がついて、ニコリと微笑みかける。

「ふふ。終わっちゃったね。どうだった?」
――。
――――。

沈黙と肉波(なみうち)の中、虚(なか)に満ちていく、感情と謂う名のインク。壺の半分を濡らすように、ぐわり、ぐわり。
なんとも、やられた雰囲気で――。
「素晴らしい――娘(きさま)の成長や私の流れ、今までの悉くが撹拌された心地。地に伏せた肉襞も此処に至れば反芻を受け入れる。悦ばしいものだ。しかし――空は少々、私の伽藍堂によろしくない。Nyahaha」

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM