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煤煙流院
‘Fuel decreased.
Supply solar fuel immediately.’(無機質な合成音声)
ここまでかなり進んできたし、太陽が出るまで燃料は温存してどこかで浸水点検にしたほうがよさそうです。
屋根の落ちていない建物は…まったく、エコーセンサーが使えないのは不便極まりないです。(キューポラのレンズが周囲をくるくると見回す)
あれくらいの門なら車両ごと入れそうです。とりあえず近くまで行きましょう。(ぬかるんだ道をゆっくりと進んだ)
Supply solar fuel immediately.’(無機質な合成音声)
ここまでかなり進んできたし、太陽が出るまで燃料は温存してどこかで浸水点検にしたほうがよさそうです。
屋根の落ちていない建物は…まったく、エコーセンサーが使えないのは不便極まりないです。(キューポラのレンズが周囲をくるくると見回す)
あれくらいの門なら車両ごと入れそうです。とりあえず近くまで行きましょう。(ぬかるんだ道をゆっくりと進んだ)
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人影も絶え打ち捨てられた村の跡形。
訪れる者が居なくなってから、星々は幾度其の頭上を巡ったのだろう。
何時しか其の地は生ける者たち全ての記憶から忘れ去られ、只管周囲の静寂に身を委ね、昏々と眠り続けていた。
嘗ては住居や施設として使われていたのであろう、集落内に点在する石造りの機構。
其れら等は既に寄る年波に蝕まれ、罅割れ朽ちた姿を白日に曝している。
在るのは只一つの静寂。
只一つ、此地に染み付いた臭いー鉄と、煤と、錆と、噎せ返るような煙の薫。
長い年月の間にも薄まる事はなく寧ろ尚一層強く燻り立ったその臭いは嘗て此地で起きた「何か」の存在を或る面で雄弁に物語っていた。
今、何の運命の悪戯だろうか。
静寂と燻臭に支配された此地に足を踏み入れた者たちがいる。
彼等は此地で何を見聞きし、何を感じるのか。
或いは此地の秘められた過去を探り当てようとでも言うのだろうか。
音の亡き地にさざめきが還帰る時ー全てに見放された遺址も又、夢から醒めようとしている。