ギルドスレッド
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噴水前の歌広場
……え?
ああ、うん、そうね。ごはん。
ごはん。ごはん?
ごはんたべてた? 僕。
何これサンドイッチだ。プラックくんが頼んだの?(口の端にきゅうりのサンドイッチからはみ出たマヨネーズを付けている)
ああ、うん、そうね。ごはん。
ごはん。ごはん?
ごはんたべてた? 僕。
何これサンドイッチだ。プラックくんが頼んだの?(口の端にきゅうりのサンドイッチからはみ出たマヨネーズを付けている)
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いつもの如くぼんやりした誘いに応じたのは、芸術に対する興味なのか、それともただ彼女に対する興味であったのか。或いは、己が求めつつも求めていることを認めていない――少なくとも表面上は――父の話を彼女から聞けると思ったからなのだろうか。
カタラァナ=コン=モスカは、貴族である。それをことさらに意識させられたのは、ある人物との邂逅を経たが故だ。
海賊、否、魔種、否、先達、否。では父――これも否。己にとって、その是非は於いてあまりに受け止めるに大きすぎる影響力を持った男、オクト・クラケーンの言葉を受けたローレットは、その対策をネオ・フロンティア海洋国に一任し、結果海洋国は、それらに対する有効な対策を打てる者に着目した。
それがコン=モスカ。即ち彼女の一族である。
そう知っていても尚、あまり実感はなかった。
男にとって少女は、イルカの因子を持つ海種であり、父との思い出を持つものであり、歌を好むものであり――そして。
そして?
そして己は、それ以外に何も知らないことに改めて気づいた。
ふっと横を向くと、丁度彼女は第一幕の盛り上がりの一幕である歌を目を爛々と輝かせて拍手をしている。
「ヤンキーは、世界のいずこであろうと」。
おそらく、旅人が持ち込んだいくらかある歌劇のうちことさら有名なひとつであるそれは、もしかしたら男もあらすじくらいは知っていたかも知れない。
異邦の男が妓楼の女と恋に落ち結婚する。
しかしその男は母国に帰り妻を持つ。
待っている結末は、女の自死だ。
どうして? と男――プラック・クラケーンは思う。
納得は行かないに違いない。不幸な女は死を選び、のうのうと自由を謳歌した男は失意に陥る。
それを以て、“綺麗”、と彼女は宣ったのだ。
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参加者向けハンドアウト:
ここは幻想にあるうちで、名のある方に入るオペラハウスです。
貴方は、“彼女”と共にオペラを見ました。
それが何幕かのうちの休憩時間でも構いません。
全て見終わった後でも構いません。
貴方と“彼女”は、オペラ『蝶々夫人』を見ています。或いは、見ました。
オペラハウス内に設置されている軽食や飲み物が摂取できるラウンジに、貴方と“彼女”はいます。
それを見終わって余韻に浸っている“彼女”に、貴方は何か声をかけて下さい。
まったく的外れでも構いません。
感想などなくても構いません。
今“彼女”は、貴方の話を求めています。