PandoraPartyProject

ギルドスレッド

幻想ネバーランド

【第二の扉】ディープシーエリア

海をテーマにしたエリア。
水上を滑るように走るボートや、和洋折衷な街並みがある。

★名物アトラクション『パイレーツ オブ ディープブルー』★

海洋の陽気な海賊の人生を描いたライドボート型のアトラクション。
陸に上がって強奪したり、捕まって牢屋に入れられたり、船上で勝利の宴をしたりしている。

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ヒトは脆い。ただ管理するだけでは管理期限よりも先に死んでしまう。

元の世界に戻れば俺は廃棄されるだろう。
命令に背いたオートマタは全てそういうルートを辿る。これは恐らく覆らないだろう。

(鉄格子に背を預けたまま天上を見上げる。肩の力を緩めた。)
俺にはそういった記憶を操作する力はない。
それがあれば、松庭を早くに解放してやれるのだがな。
……すまないと思っている。

(相手の言い分に閉口してじっと聞き入る。
この意地のようなものもまた、心の作用かと納得しながら、
身体になにかかけるでもなく、その場でスリープ状態になった)
(情報を得るために捕らえているのに、解放ができないことを『すまないと思っている』と、この男は言った。)
何考えてるのかほんと、わかんねぇな。……おい?
(不動の彼を見る。ただ動作を停止しているだけか。
機械の体には不要なのだろうがなんとなく落ち着かないので柵の隙間からコートをかけてやろうとし)
……。
(殺気がないからか、触れる事は容易だった。コートをかけても動かずその場に留まっている)

(朝、起きて立ち上がろうとすれば、肩に違和感を感じて目を瞬く)
……あたたかい。
(ベッドの方を一度振り返った後、スッと気配を消す。数分の間を置いて、ほかほかのスクランブルエッグとサンドイッチを乗せたモーニングセットを持ってきた。朝食で歩く)
──(“ゆめ”を見ていた。)
(降りやまない雨の中の参列。いつも隣にいてくれた兄はいない。
 トップを兄が殺したのだと囁く声が聞こえる。周囲の視線が刺さる。
 居たたまれなくなってそこから誰にも見つからない場所に隠れて一人泣いた。
 自分の人生はこのとき、決まってしまったのだ。)

(夢見が悪いのか苦しげな息と共に身じろぐ。
無意識なので何を見ているか読み取ることが出来るだろうし、眠りは浅いので起こそうとすれば直ぐに目を覚ますだろう。)
他人を朝に起こす時はなんと言えばいいのだろう。
検索モード、結果をビルド……成る程、こっそりと布団に潜り、股間に……、
(不吉なことを口にしていたが、うなされている様子に気づくと訝しげに眉を寄せた。こっそりと心を除き見れば、朝食をテーブルに置いてゆっくりと近づこう)
こういう時はどうすればいいか、アーカイブにあったな。確か……。
(身じろぎで乱れた前髪を払ってやり、優しく頭を撫でる。顔と顔を近づけると、姫を呪いから救う目覚めのキスをーー)
(『見られた』ことに気づいて目を開けると文字通り目と鼻の先に男の顔が近づいていて)
やめろ、殺すぞ。
(懐にしまっていたはずのナイフを取り出そうと探る。ない。そもそもそれを隠していたコート自体着ていない。)
……。
(やめろ、と聞くと唐突にぴたりと動きを止める)
…………。
(ススス、とビデオを逆再生するようになめらかに身を起こし)
朝食だぞ松庭。
(まるでなにもなかったかのように真顔で告げる。なにか探す様子の相手に、コートを肩にかけたまま)
なくし物でもしたか?よし、俺が探そう。
(そのスムーズな動きに一瞬感心しかけるが、ブンブンと頭を振った)
……朝飯ぃ?
(簡素なテーブルを見るとなるほど、確かに『朝食』を用意して来たようだ。律儀なものだ、と思う。)

(探し物かと訊ねられれば声を張り上げたいのをグッとこらえ)
それだ、それ。俺のコート。もう不要だろ?かえしてくれ。
肯定。朝飯だ。
食べる手順だが、松庭ほどの年齢にさしかかると胃液が減少する傾向にある。まずは付け合わせのサラダを食べてから他に手をつける事を推奨する。
(スプーン、フォーク、ナイフ、おはしやお手拭きまで綺麗に揃えていた。
きびきびと指示を出してから、ふと気付いた様子で)
ハニートラップは「あーん」をしてやるとよい、と資料にあったな。

(指摘されて、肩にかかったコートに触れる)
どうして貸してくれたんだ?
いくつだと思われてんだ、俺。
(年齢から傾向を上げられた。わかる。
食べる順番を提示された。少し子供扱いされている気がするが、まぁ、うん。
「あーん」についてはもはや『完全に子供扱い』だと感じたようで)
一人で喰える人間にたいして、それは要らんお節介っつーヤツだ。
ってかそんなんハニートラップでも何でもねぇし。なんだ、恋人同士にでもなるつもりか?
(勘弁してくれ。手を横にひらひらとさせながら冗談めかした)

(何故貸したのか?そう問われれば逆に不思議そうな目で相手を見て)
端からみて寒々しく感じただけだ。よくよく考えたらあんたは風邪は引かないんだよな、多分。くれてやって損した気分だ。
ヒゲだけで中年と思ったが、もしや……未成年?
(よくよく童顔を見直した結果ぽつりと声に出した)
そういうものなのか。それでは次点に用意していたプラン、「ほっぺに食べカス付いてるぞっ★」作戦にうつる。
(どこからか口拭き用のハンカチを出して食卓の前に座り、今か今かと熱視線を送って見守りはじめよう)
恋人とはヒト同士が心を通わせてなるものだと聞いている。心のないアンドロイドとでは難しいのでは?

(そうは話しながらも、返された答えに目尻が緩んで)
確かに俺は過酷耐性が付いているかもしれない。だが……体温があるわけでもないのに、ここのあたりがぽかぽかする。
(胸を押さえてそう伝えると、自分の肩からコートを外して)
それでは返すとしよう。物騒なものを全部外してから。
(とここで監禁する側の立場にナチュラルに立ち返った。コートをひっくり返して武器やらなにやらがないかバッサバッサ振る)
ちゃんと成人してるわ!顔が幼くて悪かったな!
(そうやって簡単に声を荒げるところも未成年だと思われる要因だと、彼は気づいていない。)

……だから、口に出したらいくらでも対処できるんだよなぁ
(『次のプラン』と言われたそれにそんなことを呟きながら、とりあえず「いただきます」と律儀に両手をあわせてもそもそ食べ始めた。
なお食べ順はこれまた律儀にサラダからである。)
難しいだけでできないって訳じゃないだろ。俺はやらないけど。

(“ぽかぽかする”という曖昧な表現に目を細める。
自身を機械だと断じる癖に確実に機械は持ち得ないものを育んでいるそのちぐはぐさは滑稽に思えた)
(ともあれ、愛用のコートは返却してれるようだ。安心した様子で手を伸ばそうとしたが)
他人から借りたもんはもっと大切に扱えよな!?
(コートから古びたコインやシガレットケース、ライターなどが固い音をたてて落ちた。その中には革製のケースに入ったナイフもあった)
押さないのは悪くない。あの個体も少し悩んでいた時期があったが、歳をとればそんな悩みも吹き飛んでいくのだそうだ。

松庭はすぐ反応を返すから、それが嬉しいものなのかどうか判断がつきやすい。
口に出さなくてもバレるようだしな。
(相手が食べる様子をじーっと観察し、勧めた食べ方に合わせる様子に、やはり分かりやすいと頷いた)
美味いか?

これはいい。これは駄目。
(ライターやナイフをダメなものに選別する)
これはーー
(シガレットケースもダメな方に寄せた)
体に悪い。
さて、それ以外は返却しよう。ありがとう松庭。
あいつが?
(にわかには信じがたい話だ。幼さ云々ではなく、彼も悩むことがあるということに。)
……そういやあいつはいくつくらいなんだ?なんとなく同年代位には見えるが。

(分かりやすいと言われて、分かりやすく「うるせぇ、」とそっぽを向いた。)
……旨いかどうかは別として、明確に自分のためを思って作られたモノを食うのは久しぶりだ。
(小さくごにょごにょと呟きながら仕分けられる私物、主にタバコを見て)
ダメじゃない!俺の心のオアシス!
(コートや武器(ナイフ)には目もくれずシガレットケースに手を伸ばす)
あの個体についてのデータはロストしている。
この世界に転移してきた時の障害か、前の世界でメモリーの改竄があったかは定かでない。
……思い出すのはいつも、朧げな姿と……笑顔。

(その笑顔も種類があるような気がして、人間は難解だとぼんやり思った。
そっぽを向いて告げられた感想に、思わず口元が緩む)
今日から毎日作ってやる。全部お前のものだ、松庭。
好物を言っておけば損はさせないぞ。

(シガレットケースを高身長を活かして上に掲げつつ)
有害物質がオアシスとは、ただ中毒になっているだけでは。
代わりにもっとオアシスとして相応しいものを渡そう。
記憶がない?それなのにあいつに固執してんのか。訳わからん。
(いや、“だからこそ”なのか。
こいつのなかに生まれた違和感の原因を知りたいのだろう。)

つーかこれお前が作ったのか、そんな材料どこに……。
いや、あったとしてもそれ食って大丈夫だったのか?
(ぴたりと食事の手が止まった。すこし食べた分には大丈夫そうだが匂いを嗅いでみたりして。)

タバコに心の平穏やストレスの捌け口を見出だしたって良いだろ。お前は余計な世話が多すぎだ。
(高く掲げられたシガレットケースを背伸びして取り戻そうとする。が、悲しいかな僅かに手が届かなかった。)
オアシスとして相応しいもの……まさか自分、ってオチじゃないだろうな、ヴァトー?
猫が好きだった。強引な奴だった。
断片的な記憶と理解しがたい記憶。
分析するのは俺の責務だ。

(訝しむ様子の相手にサラッと)
商人から仕入れた。
(とだけ告げる。ほの甘く微かに香るバニラの匂いは、サンドイッチの中身に入っているからではないようだ)

薬物依存は後にイライラを増幅させるだけだぞ。
(片手でシガレットケースを持ち上げたまま、自分の服の腰ポケットを漁る。
出てきたのはだだ甘そうなプリン味の棒付きキャンディーだ。)
ニコチンよりよっぽど体にいい。しかも甘いぞ?
で、分析のための情報がほしいから俺を監禁してんのな。
……俺、あいつの情報もってねぇぞ?
(残念ながら、と手をヒラヒラ舞わせる。
あながち嘘ではないのだが、これで解放してくれる気に少しはなっただろうか)

……なんだろう、その商人、ろくでもない匂いがする。
自分の稼ぎを賭場に使って無一文で帰宅して恋人に閉め出しを食らってそうな感じがする。
(※感じ方には個人差があります)

(引き続き手を伸ばすがやっぱり届かないのを見て諦めた様子で)
ナイフに関してはどうでもいい。けどそれだけは返せ。頼むから。
あと俺は甘いものが好きな訳じゃない。そんなもんは要らない。
ネガティブ(否定)。わざわざ俺に識別番号を口にしてカマをかけて来ていただろう。
なにも知らない筈がない。
……何故隠す?それは、あの個体との邂逅を恐れているからか。

嗚呼、まるで絵に描いたような「尻に敷かれ顔」をしていた。ついでにダメ男の相も。
(商人にも占い機能を使ったようだった)

……返す代わりに、ひとつ取引をしないか?
そりゃ、何しでかすかわからないからな。あいつも、あんたも。
(減らず口を叩いてからがしがしと頭をかく。めんどくさそうにため息をついて)
なら言い換えよう。『そんなに知らないし知る時間がなかった』。
人間ってのは長い時間をかけて互いを知り、信頼を深めていくもんだ。
俺とあいつの間にはそんな時間も信頼もねぇんですよ。おわかり?

……取引、ねぇ。
(いつかのデジャヴに目をほそめて)
まぁ、聞くだけならタダだよな。……あんたは俺に何を求める?
俺があの個体になにをしようが、そこまでの間柄であれば痛い思いをして守る必要があるのか?
……俺は、松庭をあまり痛めつけたくはない。
(信頼、と確かめるように口にする。なにか少し考えるように俯いた後、ゆっくりと唇を開き交換条件を口にする)

松庭。俺と、遊園地デートをしよう。
お人好しな血筋なもんでね。
(いつか、誰かにしたのと同じ言い訳を口にした。)
痛めつけたくない……、ねぇ。それはどういう行動原理だ?

(交換条件として出されるものはどんなものかと身構えるが、暖簾を力強く押したような手応えのなさに間抜けな声が上がる)
は?遊園地、デート?
俺に声をかける人間は、確かに殆どが「お人好し」だ。
(そうでなければオートマタとコミュニケーションはとらない、と考えていた。
瞳の奥のレンズが収縮し、相手にピントを合わせる。無垢な顔でじぃと見つめた)
松庭も飼育対象だからだ。
……こんな時、ヒトならばもっと気の利いた言葉が出るのだろうが、俺のアーカイブには相応しい言葉がなかった。

遊園地デート。
(同じ言葉を同じ時間をきりとったように繰り返し)
時間をかければ信頼を得られるのであれば、時間をかけて接触できるプランを提示するのは当たり前だろう。
お前からしたらあいつもお人好し、か?
(機械と分かり合おうとするモノは中々いない。確かにその通りだと思う。
動機はどうであれヴァトーの近くに居続けたあの男もお人好しなのだろうか。)

飼育対象ってことは俺のカーストは下ってことだろ。デートってのは大体対等な関係の者同士がやるもんだ。
(だから矛盾している、と指摘している。そも好感度が低い相手に信頼を寄せるのは中々難しいのではないのだろうか)
……多分な。そうでないと説明のつかない記録が幾つか。
(確証はない。推測の域である事を告げと少し俯いた)

……しかし、俺は飼育者だ。プログラムの書き換えはできない。
……。
…………それでは訂正する。今のカーストに合わせたプランに変更しよう。
(言うなり後ろを向いてごそごそしたかと思えば、右手に頑丈そうな鉄の首輪を持ち、首輪から連なる鎖を左手で持つ)
……。
(そして首輪を相手につけようとじりじり迫り始めた)
あんたがいうなら、そうなんだろうさ。
さっきといった通り俺はあいつのことはそんなに知らないしな。

現状に合わせた?……って、
(その手に握りしめたそれを見てみるみる血の気が引いていくのがわかった。)
勘弁してくれ……!
(ほぼ同じ距離を保って後退の構え)
そもそもあの個体の命は既定の"生命期限"をとっくに過ぎていた。
人口管理のためにとっくに処理されなければいけないものだ。
ヒトの生存本能にのっとって立ち回っていたとしたら、『おひとよし』の言葉の適用外になるだろう。
俺にはその匙加減がよく分からない。

(後退する相手を見て、真顔のまま)
ペットの定期的な散歩は飼育者の責務だ。昨日はあんなに外に出たがっていたのに、そんなに嫌か?
その生命期限?つーのがよくわからん。なんだそれ。

(真顔のままの相手に対し)
お前の!それは!両極端過ぎんだよ!!
普通野鳥(カラス)を鎖には繋がないだろうが!!
人という種を安定した数で飼育するために期限がきれた人間は処分する。
俺がいた世界での規定だ。

室内飼いの鳥類は足に枷と鎖をつけてポールに繋ぎ、放し飼いにするものもあると聞いている。
(手元の首輪と相手を見比べ、はっと目を僅かに見開いた)
そうか、首ではなく足だったか。
なんだそれ。そんなトンデモディストピア世界からあんたらは来たのか、おっそろしー。

そもそも!野鳥は!飼育しちゃいけません!!!!
(どこかズレた様子の相手の認識に吠えた)
ヒトだって他の動物にしている事だろう?
増えすぎた犬猫は処分する、家畜は足りなければ増やす。
(いったい何が違うのかと緩く首を傾げた。
自分にとってあたりまえだった概念。その環境しか知らなかった人生。
それをトンデモと言われると、不思議そうだった)
現にこの世界はヒトが多すぎて管理するAIやオートマタが足りていないように見えるが。

……!そうだったのか。
それがこの世界の規定なのか?
(言われてはじめて知ったと腕を組み、悩ましげに息をつく)
それは非情に困る。俺は松庭を飼育したい。
それはそうだが……そもそも世界の理が違う。
あんたのところでは機械は人間を管理しているかもしれんが、ここではそんなことはありえない。
人は自由に生きていい。もちろんそれ相応の不便はあるが、それでも世間は納得して生きてんだよ。この世界は。

この世界の規定というかなんというか……あー。
(“そもそもこの世界では人を飼育しない”と否定しようとしたが人身売買が横行している現状もあり、完全否定できずに言葉を濁した)
……やはり、そうなのか。
(溢れたのは疑問ではなく、予想の範疇といったようだった。目を細めて首輪を見下ろす)
この世界のヒトは、俺のいた世界のヒトとは違う。
誰しも泥臭いほどに足掻いて、生にしがみついている。
そういうものは、きっと命にふさわしいのだろう。

だからこそ、飼育の必要がない人間はそのままにしている。

……イレギュラーズ。この世界から与えられた存在意義はあるが、俺はあくまで別の世界のアンドロイド。
母体の指示がなく、用途も失ってしまうのなら……稼働を停止すべきだ。
……人間に対する誉め言葉として受け取っとくわ。
(否定的でない言葉をきいてそんな感想をのべた。)
……あれ、俺は?

旅人にはもとの世界に戻りたいやつもいるから戻るために世界の終焉を阻止する、って行動理由があるがお前は戻ったところで……なぁ。
松庭は飼育の手が必要だ。
(はっきりキッパリと言い切り、腕を組む)
なのでなにも問題ないと思っている。

嗚呼。なにも意味をなさない。
だからこそ、自分に与えられた使命を全うするために動く。
なにより……育てる事はよい事だと、昔誰かに肯定された気がする。
だから俺は、その言葉を信じたい。
(願望。それは最早機械的な思考からもかけ離れていた。ゆっくりと目を閉じる)
余計な話をしてしまった。とにかく、散歩だ。
適度な運動は飼育対象の健康をつくる。
そんな気はしてた。
(ずっとそう言い続けてたことを思いだし、諦めにも似たため息をついた。)


(機械とは思えぬそれを見て目を細める)
で、俺をいまさらどう育てるつもりだよ。

……あー、散歩。散歩な……
鎖で繋がれるのはごめんだ。でも、どうしても俺を監視したいなら、ほら。
(そういって手を差し出す。手だけなら、繋いでやると言った風である)
どうなるかは松庭自信の頑張り次第だ。
ただ、俺は……ため息をついたり、苛立ってばかりのお前に
もっと笑って欲しいと思う。

情報が聞き出せないのなら、せめて心の安寧を。
(ツッコミつづきでカリカリする理由の大半は自分だったりするのだが、
人型になった相手を組み敷いた時に漏れたため息が気になっているようだった。
監禁している凶悪犯でありながらも、無垢な瞳でじっと見つめる)

世の中には裸で首輪をつけて四つん這いになり、引きずり回されるのが嬉しいニンゲンがいるらしいぞ。なにか新しい発見があるかもしれないし、気が向いたら試してみるといい。

(差し出された手が何を意味するか、わかるまでに少しだけ時間を有した。大きな傷だらけの大きな手を伸ばして、ゆっくり指を絡めてみたり)
松庭。……ありがとう。
(思いを伝えられ、曇りのない目で見つめられれば『お人好しの一族』な和一は何も言えなくなってしまった。)
笑ってほしい、か。……お前もお人好しだな、ヴァトー
しかしお人好しで監禁犯なアンドロイドって。属性多すぎねぇか

(ついで出された提案にげんなりとした顔になり)
いくらここが廃棄された施設で人が寄り付かないとはいえそういうのは勘弁だ。
どうしてもやりたいなら俺が寝てる間に脱がすなりなんなりするんだな。

(指をからめられた。想像していた“手を繋ぐ”と違うが、まぁこいつからしてみたら俺は『ダーリン』だったのだと思い出して)
どーいたしまして。礼を言われるとは思わなかったからすっげえ違和感だけどな。
多い……のか?松庭がそう言うのならやはり、要素を間引いた方がよいのだろうな。
「お前も」という事は、既にお人好しは需要過多だと推測できる。だから……監禁犯なアンドロイドに留めよう。
(一番大切な部分が抜け落ちてしまったのだった。ぐ、と決意を示すように拳を握る)

やはりニンゲンの趣味趣向は個体によって差があるのだな。あの個体は喜んでいたが。

(きゅ、と恋人繋ぎをした後、目を数度またたく)
違和感があるのは、やはり悪い事なのだろうか。
松庭の好みを、もっと俺にインプットしてくれ。
俺のプログラムは他者の侵入がないかぎりは、一度記憶したことを忘れない。
(そう話しながら繋いだ手を引き、牢獄の鍵をあけて潜った)
どこに行くべきか……園内マップを探した方が早そうだな。
まぁアンドロイドから人間にはなれないし、そこは仕方ないとしtそこ間引かなくていい要素ォ!
(提案した改善案に責任を持とうとあーでもないこーでもない思考をめぐらせ始めたが、やっぱりどこかズレている認識に声をあげる。)
(やっぱり天然か。いや、知識が乏しいだけか。なんだかでかい子供を相手しているようだ。)

(喜んでいた。と聞いて深く長く大きくため息をつく。)
アイツなにやってンの……?あぁいや、依存性体質みたいだから依存先に言われれば何でもよろこぶのか、アイツ。
……うっわぁ。
(無事に戻れたなら早急に兄を引き剥がす必要がありそうだ。そんな算段も立てながら)

さーな。感じた違和感が良いもののことだってあるだろ。その良いものってのも感じ方次第だし。
(好みを聞かれ、自分の好みってなんだっけ?と今更ながら考え)
……まー、思い付いたら、な。
案内図はたしかあっちに……、飛んでたときに見かけた。
今日もツッコミのキレが冴え渡っているな、松庭。
お人好しを抜くのはダメなのか。……よく、分からないな。難しい。
(判断基準が分からず俯いた)

あの個体はアンドロイド達に提案された事は何でもやった。
「骨を折ってみてもいいか」と聞かれれば笑顔で両腕を差し出し、「嬲っていいか」と問われれば大人しく服を脱いでいた。
他のアンドロイドは皆、その様子を見て
「奴は精神に異常をきたしたのだ」と観測結果に口を揃えるように書いたが、
俺は違うように見えた……。痛みを伴うオーダーに、笑いながらも膝が震えていたように見える。
我々アンドロイドに忠誠を誓ったのではなく、あれはまさに恐怖の奴隷だ。
(朧げな笑顔の記憶が、松庭と話す事で少しずつ取り戻されていく。漠然とした記憶の中で、なぜ彼を異世界でまで探しているのか。その理由を考えはじめる)

俺には分からないから、人間である松庭の判断を基準にするとしよう。お前の判断が俺のコミュニケーション力に関与する……頼んだぞ。
(あっち。示された方に繋いだ手を引きながら)
本当か?やはり鳥に変化できると調査能力が飛躍的に上がるな。すごいぞ松庭。
褒められてンのか?それ。
(こちらも相手の考えがよく分からずに首をかしげた。)

(ヴァトーから語られる異世界での彼の様子を黙って聞けば端々に感じる違和感のような、怒りのような感情。
アンドロイド“達”。違うように感じたというヴァトーの言葉。恐怖による従属。)
俺はヴァトーたちが来た世界の事を知らない。だから今から言うことは無責任で、不条理で、理不尽なことだ。
ついでに言うと大きい独り言だから聞き流してくれ。

先ず……、お前、あいつの所有者……主人だったんだろ。その言い方だと自分の持ち物を他のヤツに貸し出して『どうぞ壊してください』って言ってるように聞こえる。
俺だったら自分の持ち物が壊れて返ってきたら怒るし、そういうヤツには絶対に貸さないな。
次。気づいてたなら何で手を差しのべてやらなかった。俺を気遣うような発言が出来るお前が、なんで、あいつを気遣ってやれなかったんだ。
一番近くにいたはずの、お前が。
(もうひとつ、と指を一本たてる。が、これは相手に伝えてもいいのか。暫しの葛藤の後)
……最後。恐怖を感じてたのはきっと正解だ。
あいつの中を視たとき、あいつが考えていたことも少し視えた。それは『死を待つしかない状況から抜け出したい』という感情。
人間はな、死ぬって言うのが一番怖いんだよ。だからこの世界の人間は皆、いずれ来る死に抗いながら生きてる。
お前の世界での死ぬことがどういうもんか知らないが、死にたくない。死なないためなら何でもする。魂すら売ってやる。……そんな感情を恐怖と言わずになんと表す?

判断基準丸投げかよ。俺だって公平な判断はできねぇし、そもそも鼻つまみ者だったし……
(ぶつぶつ。消え入りそうな声でそんなことを話す。
すごいと言われ、少しだけ、本当に少しだけ嬉しくなり)
鳥に変化できるとバレにくいから先入に適してるし、俯瞰で見れるから下調べも割りと出来んだよ。
無論、できないより出来る方がいいに決まっている。すごいぞ松庭。(よしよし、とまた大きな手でよしよししようと空いた方の手を伸ばした)

……?
(独り言。そう言われると、きょとんとする。唐突になぜそんな事を?ーー…という問いを返す前に紡がれた言葉に驚いたような顔で相手の話を聞いた)

生命の期限を切れたニンゲンが殺処分を免れるには、生かすに値する事を証明しなければならない。そのために彼は自ら茨の道へ足を踏み入れた。
俺に出来ることは、彼が利用価値のある人間であると証明する事
俺より階級が上のアンドロイドからの『調査』が終わった後のケアだけだ。
(暗にアンドロイドの中でもカーストがある事を口にする。苦虫を噛み潰したような苦しげな表情で歯を噛み締め)

ーーだが……当人に「大丈夫」と言われても、耐えられなかった。
AIに認められ、アンドロイドと共に人間を管理する側にまわってからの彼は、命の保証と引き換えにヒトらしさを失ったように見えて……。

俺は……そうだ。彼を救おうとして、部屋に呼びだし……マザーの意思に反して、彼をーー……うっ。(パチン、と目の前でなにかが爆ぜたような気がして、巨体をぐらつかせる。
何処かで冷却装置がフル回転する音。処理に追われている身体は、今なら無防備に近く
逃げようと思えば逃げられるかもしれない)
実験棟に呼びだした。研究という名目で。だがその実、俺は……。
だからそういうのやめろ。
(よしよしされそうになったその手を払いのけた。)

(相手から語られる『独り言』にたいする返答。
「なんだよ、ほとんど外れてんじゃん。憶測で物言うのやめた方がいいな。」ぶつぶつ文句を溢しながら)
お前があいつのどんなところに惹かれたのか、正直全くわからない。
だが、……どんな機械よりも人に寄り添おうとした。人を理解しようとした。人になろうとした。そんなあんたに敬意を表そう。
(無防備な相手。繋いだ手を振りほどいて逃げられるが、『それを選ばなかった。』
ぐらついた相手の体を支えるようにして)
落ち着け。こんなときに襲われでもしたらあんた再起不能なまでにぶっ壊されんぞ。
すまない。つい癖で。
……松庭。お前は他人に「よしよししてやりたそうな頭をしている」と言われた事はないか?
(自分だけだろうか。そんな疑問がふと過ぎった)

お前の独り言は、当たっている。
守りたいと思うならば、公に出すべきではなかったのだ。宝物のように、大切に。
誰にも見つからないように隠しておくべきだった。
(そう、今の軟禁生活のように。この飼育は過去の自分への戒めなのだ。そう思うと目を伏せた)
松庭は飼育しなければいけない。……そう思ったのは、松庭が悪いからではない。俺の悔悟を清算するためーー……そんなエゴに塗れた行動をするあたり、やはり俺は壊れているのだ。
そんな俺に「敬意」を?一番被害を被っている松庭が?
(支えてくれる相手の体温が心地いい。叱咤する声すらも嬉しくて、そのまま体重をかけるように抱きしめようと両手を広げた)
今、誰かに襲われてもーー…構わない。俺は、お人好しのお前を守るためなら、再起不能になろうと、いいんだ。
癖なら仕方ない……ってなるかぁ!?
(吼える。次いで訊ねられた問いにかつての記憶が思い出されて首を振った)
……さぁね、忘れた。

(悩む相手を見て短く笑った)
エゴ?上等じゃないか。褒め言葉になるかわからんがいまのお前はよっぽど人間らしいよ。

宝物ってのはどうしても他者に見せて自慢したくなる、気持ちはわからんでもないけど。
でもだからって俺はお前の贖罪の道具ってのは納得したくねぇけどな。

(広げられた手に、その体に身を預けてやる。)
……いまのお前をあいつに見せたらどんな反応が返ってくるかね。
すっげぇ驚いたあとに笑われんだろーなぁ……
ならないのか、残念だ。
ではこうしよう。松庭が悪い事をするたびに「よしよしの刑」だ。

ニンゲンらしい……?俺が……?
(自覚のなかった言葉に目を見開いた)
ヒトに近づく事。それはアンドロイドにとっての課題であり、上位のAIが渇望していた事だ。
俺のような末端のアンドロイドに、そのような大それた事は……。

(すり、と頬ずりをひとつして、安堵の息をついた)
あたたかいな、松庭。
……笑われるなら、明るく笑って欲しい。
また間違ってしまうとしても、いま一度この想いを確かめたい。
でなければ一歩も先へは進めないーー……
救いの手を差し伸べたあの時、“何故俺が殺されたのか"
なんだその地味な嫌がらせ。
……逆にお前はなにかやられて嫌なこととかないわけ?

(驚いたような表情をしたように見える彼に「なにいってんだ、」と笑って)
末端だから、だろ。
人間、上の立場になればなるほど体裁が大事になってきて下の奴らに寄り添う時間がなくなってくる。
下の奴らの事を理解できるのは上級職のヤツじゃなくて下の奴らに一番近いヤツだ……、ってな。

確かめたいことがあるなら代わりに……
(確かめてきてやろうか、そう続くはずの言葉は想像しなかった言葉に驚き音にならなかった。)
……今なんて?『殺された』って言ったか?
そうだな。松庭がタバコを吸うと悲しい……。

たしかに観察時間はほかのアンドロイドより多かったかもしれないな。廃棄期限に近くなるまでに大抵のアンドロイドは壊れてしまっていたが、不思議と俺は残りつづけていた。

(ようやく記憶のノイズが消える。鮮明に思い出された自分の最期に、悲しげに目を伏せた)
俺は、彼を救いたいがためにこの施設から逃げようと提案した。
このボディが朽ちようと、守り続けるーー……だから、本当の自由を探しに行こうと、手を差し伸べたんだ。

彼は俺に言った。
「わかった。準備をするから背を向けて欲しい」と。
何の準備か判らぬまま、俺は言う通りに背を向けてーー
そのまま、破壊された。
最後の記憶は灼けるように熱いヒートナイフに焦げたボディの臭いと、彼の笑い声だ。
それは知ったことじゃない。終わったら返してもらうからな。
……返してもらうからな?
(念押しをした。そもそもこれは返してもらうための交換条件だったはずだ)

(明かされる苦い過去に何とも言えない気持ちになる。)
なるほど、一度“破壊された(死んだ)”ってことか。
……それで?あいつの後ろ姿を追う意味も思い出せたか?

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