PandoraPartyProject

ギルドスレッド

幻想ネバーランド

【第二の扉】ディープシーエリア

海をテーマにしたエリア。
水上を滑るように走るボートや、和洋折衷な街並みがある。

★名物アトラクション『パイレーツ オブ ディープブルー』★

海洋の陽気な海賊の人生を描いたライドボート型のアトラクション。
陸に上がって強奪したり、捕まって牢屋に入れられたり、船上で勝利の宴をしたりしている。

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(潮風がうっすらと漂う海洋エリア。
そのアトラクションの中に男の姿はあった。

海洋の海賊の一生を描いたジオラマの中にある牢獄。
その中は本来、簡素な囚人部屋なのだがーー

掃除が行き届き部屋はピカピカ。
牢獄に不釣り合いな天蓋付きベッドがあり、そこに和一を寝かしている。

テーブルには金貨や宝石が山と積まれ、
低い天井に不釣り合いなシャンデリアが設置されている)
よし、だいたいこのようなものだな。
(浮上していく意識。最初に感じ取ったのは水の匂いで、ややあってからぼんやりと目を開ける。
霞む視界と不快感を主張する頭を押さえながら体を起こそうとした。)
目が覚めたか、ダーリン。
(無機物のような抑揚の薄い声で話しかける。
同じ牢の中で、銀のクロッシュを片手に持って立っている)
あれから色々と調査した。スズメ科カラス目カラス属の好物を用意したぞ。たっぷりと食うがいい。
(開けたクロッシュの下からミミズや木の実といった雑多なカラスの食べ物が覗く)
誰がダーリンだ誰が!んなもん鳥状態の時ならいざ知らず今は食わねぇよ!
(一度ならず二度までも捕らえられたことなど、意識を取り戻した際においてきてしまったかのように緊張感のないツッコミをする)
……はぁ、
で、ここは何処だ。
(周囲の状態と些か不釣り合いな装飾の施されたあれこれを見て訊ねた)
お前以外に誰がいるのだダーリン。
……なんだ、普通の飯も食えるのか。
(何処だ、と言われると短く)
愛の巣箱。
カラスの姿を取れて、飛ぶこともできるがそういう能力を持った普通の人間だよ俺は!
(なんだかこいつと一緒にいると普段以上にエネルギーを消費する気がする。)
……は?
(今なんて?所在を訊ねたその答えが想定外でそんな言葉しかでてこなかった。)
人間ならば携帯食料がある程度ある。そちらの棚だ。
(骨董品のタンスの引き出しを開けると、携帯食料がぎっちり入っている。黄瀬が食べていたものもちらほら見えるかもしれない)
愛の巣箱だ。
(全く同じトーンで繰り返すと、人差し指を相手に向ける)
貴様が痛みでは情報を吐かないと言った。
なので……ハニートラップにかける事にした。
……一応、聞いておくけどハニートラップの意味、わかってる?
(天然を理解できなかった相手が“ハニートラップ”の意味を理解しているのか疑問になって訊ねた。)
ハニートラップとは、女性スパイが対象男性を誘惑し、性的関係を利用して懐柔するか、
これを相手の弱みとして脅迫し、機密情報を要求する諜報活動で、人的諜報ヒューミント(英語: Humint、Human intelligenceの略)の一種。
また、隙を見せた標的をその場で殺害することもある。
ただし、必ずしも女性スパイが仕掛けるものとは限らず、男の場合もあり得る。
(すらすらと意味を述べるが完全に時点の類から引用しているだけのような話し方だった)

そういう訳で俺は今日から貴様に無償の愛を注ぐ。よしよし。
(特に意味のない撫で撫でが和一を襲うのだった)
お、おう。
(辞書で調べ、そのまま読み上げたかのような回答にそんな曖昧な返事をする)
其処まで調べたんだったらそれが間違ったやり方だってことにも気付くべきだな。
そもそも俺には同性愛の趣味はないし、敵対してる相手から好意を寄せられてもこまr……よしよしすんな!
(伸びた手は払い除けて立ち上がろうとする。
よく考えたら意識を取り戻してから隙だらけだ。逃げ出せるかもしれない。)
何故間違っていると思う?
"あの個体から"差し向けられた筈のお前が、その恐ろしさを知らない筈があるまい。
(払いのけられた手が行き場を失う。真顔のままじっと相手を見つめた)
お前の頭はふかふかで撫でやすい。それと……。
(ドゴン!と重たい音がしてテーブルの一部にクレーターができた。煙が立ち上り、パラパラと木屑が落ちる)
俺は追跡に特化したアンドロイドだ。
もし貴様が逃げ出したならば、その追尾能力をもってーー……お前が一番大事にしている人間を殺す。
そもハニートラップを仕掛けるって、対象である俺に言っちゃった時点で……なぁ?
(困ったように頭をがしがしと書きながら「もしかしてこいつ、相当頭悪い?」と若干同情する視線を彼に向けた)
はてさて、『あの個体』さんが誰のことかさっぱり分からないし『あの個体』さんは痛みによる懐柔が無理だとわかったら、こんなことをしはじめるようなヤツだったのか?
俺個人の見解、というか要望としてはそんなやり方をされるなら暴力による圧政の方がいいね。
いや、どちらもごめんだが。
(机にできた穴を見て顔がひきつる。)
おー、怖。だが残念ながら俺には大切な人間なんて居ねぇ。そんな脅し文句は効かない。
つーわけでサヨナラだ。(立ち上がれたのなら、ずかずかと早足で立ち去ろうと)
…………言ったらなにか問題があったろうか?
(人の心の機敏に疎く、そんな事を問う)
そうだな。きっと、こうしていただろう。
(記憶の中の『彼』が笑う。
「嗚呼、また壊れちゃったな。……大丈夫、問題ないよ。新しい検体を探そう、ヴァトー。」

そんな風に笑うニンゲンじゃなかった筈だ。
あの時、俺はーー)
我儘な男だ。
(手元に電撃が集約し、近術としてすれ違おうとする和一へと向けられる。愛を囁いた時と同じ口調で)
この牢の鍵は俺が持っている。出たくば俺を殺せ。
相手に手の内を晒すなんて『どうぞ対策を練ってください』って言ってるようなモンだろ
(やれやれ、手のかかる“ご主人”だ。あいつもさぞかし手を焼いた事だろう。
……いや、あいつのことだからそれすらも喜びとして捉えていたのか?)

(垣間見えた『ハートフルな情景』に呆れたように目を細めた。
『兄を連れ戻す』。その目的が自分の為ではなく兄の身の為にもなりそうで、兄の為になることはしたくないという反抗心とせめぎあっている。)

なるほど、アンドロイド様は電気の扱いに長けてます……ってか。
(この世界ではあまり見かけない現象と攻撃方法に、打ち勝てるかどうか?頭の中で算段を始める)
……おつむの弱いあんたにあえて教えてやるが、『鍵がなくても壊せばいい』って相手が考える。とかおもわなかったのかね。
(なおこちらはそのつもりである。わざわざ奪い取らずとも壊せばいい。
その時に負った怪我等は『些末な問題』だ。
相手に捨て身の攻撃……【スーサイドアタック】を当てて怯んでいる隙に逃げ出そうという算段を立てている。)
隠す必要性を感じない。
互いの相手の思考にハッキングできるのだから。
(最初のやり取りで学習したとばかりにあっさりと言葉を返す)
おつむが弱い、Negative(否定)。
人工無脳型のオートマタはこんなものだ。
前に進み、ぶつかり、次に歩む時は回避を覚える。
従ってーー……ッ!?
(予測以上の強い反撃に吹き飛んだ。牢屋の壁に背中からぶちあたり、瓦礫と砂埃で姿が朧げになった)
アンドロイド様はアンドロイド様なりに考えています……ってか。
(しかし相変わらず考えていることは理解できない。
『こいつはなにを考えている?』そんな風に考えて頭を振った。
『こいつを理解しようとする必要はない』筈だ。)

(勢いよく相手の体当たった代償は小さいものではなく、気絶から復活して直ぐの万全ではない体調にその反動は普段よりも大きく感じた。
ふらつく身体に鞭を打つようになんとか立ち、鍵の解錠を試みる)
…………。
(砂埃は依然たちこめたままだ。
なにか引っかかって暴れているのか、吹っ飛んだ先の壁の方からドゴォッ!ガタン!と壊す音が何度か聞こえる

その間に鍵は音を立てて開け放たれた)
(後方で暴れているような音が聞こえるがなりふり構ってはいられない。
あっさりあいた鍵に拍子抜けしつつ脱出しようとして)
(一方ヴァトーの方は、もはや追いかける事に固執してはいなかった。
『鍵がなくても壊せばいい』
確かにそうなのだ。障害があるなら壊して通ればいい。
なので――)
……あちらか。
(壁さえも男にとっては同じ"障害"だった。ぶち抜いて外へ抜け出すと、
アトラクションの出入り口になるゲートの方へ一直線へ進んでいく。

相手も同じ発想なら別の壁をぶち抜いて脱出するだろうが、鍵を開けて律儀にも脱出を試みている様子に、道へ沿って逃げようとする姿勢も垣間見えた。
要は博打だ。)
【コンセントレーション】……!
(集中力を高め、手元に雷撃を集約しはじめる)
(放たれた扉をくぐり、走る。奔る。檻の方向には目もくれず、すこし湿気っぽい建物の中を駆けていく。)
(あぁ、もうすぐで出口だ。すこしだけ安堵する。
『壊す』という方法を上げておきながら律儀に解錠を行った素直な男は相手が『追いかけてきていない』事に気付けない。)

(再びかち合うまであと何秒か。)
(駆ける足音に耳をすませ、タイミングを見計らう。フッと息を吐き出して精神統一し)
ーーどこへ向かうのだ、ダーリン。
(相手が出口から出てくるのとほぼ同時に、横合いから【マジックロープ】でシャッ!!と放ち、足をひっかけようとした。
ロープには雷撃が纏付き、麻痺を付与しようとするだろいた)
(タイミングは抜群でそれはもう、見事にスッ転んだ。)
(状況整理ができず混乱する頭。痺れて動かないからだ。そんななか真っ先に主張したのは)
……だから誰がダーリンだ、誰が!
お前は俺の名を知っているが、俺はお前の名を知らない。
識別が効くなら仮称でも充分だろうダーリン。
戻るぞ、愛の巣箱へ。
(お茶の間芸人のように盛大にすっ転ぶ様子を「おぉ」とかいまいち緊張感のない声をあげて見守る。
ゆっくりと緊張を解き、相手の方へ近づこうか)
次はエリア内でもっと頑丈な部屋にしようか。
ぐぅ正論。
(まさか頭の上から爪先までボケ仕様だと思っていた相手に正論を突きつけられるとは思わなかった。
……名乗った方がいいのだろうか。いやいや、相手を考えると名乗らない方が?でもこのままだとずっとダーリン呼びだぞ?しょーもないことを考える。)
やめろ、来るな。近付くな。
(近付かれても今は吠えることしかできず。
若干、少しずつ、微々たるもので後退していく)
後は……過去に管理した人間のアーカイブから似た個体のデータを元に分析したところ、
『ツメが甘いツンデレ』に該当した。
ちなみに今日の占い結果は【Die吉】。無茶すると死ぬでしょう。ラッキーカラーは「目が痛くならないくらいのピンク」。
(混乱気味の相手の脳にさらに負荷をかけそうな話を淡々とする。内容の割に真顔で平静な口調というシュールさを提供しつつ、後退されるほどに大股で近くのだった)
逃げるから近づく。
あの個体について情報共有があるまで、俺はどのみちついて行くぞ、付属品のように。
余計な世話だしこれ以上混乱させるな。なんだDie吉って。
(どんどん語られる不要な情報に頭がキャパオーバーになりそうで頭を押さえる)

……再三言ってるが答えるつもりはない。
ハニートラップだろうが拷問だろうが受けることになってもな。
占い結果だと言ったはずだ。
(しれっとした顔で答える。そっと指を4本立てて)
あとラッキーナンバーは4。そしてラッキーパーソンは「ハニートラップにかけようと一生懸命なハニー」

理由を教えてくれないか?
……心か。原因は。
占いなんて頼んでねぇんだよ!なんだよそのラッキーパーソン、お前じゃねーか
(一方的で身勝手で適当な占い結果に呆れたため息をつきながらツッコミをいれる)

(はじめて寄り添うような問いかけをされたことに目を丸くする)
あんた、そんな訊ね方も出来んのな。
最初からそういう聞き方なら喋ったかもしれないのに。まぁ、ありえないけど。
(心?感情のことかと首を捻って)
俺の仕事は何があっても秘密厳守だ。だから話さない。そういう信念があるからな。
(それも男のいう『心』に当てはまるのだろうか。)

……さて、答えてやったんだから俺からも尋ねる権利はあるな?
何でそこまであいつに固執する?
わぁ、奇遇だな。これは一緒に居た方がいいのではー?(とてつもなく棒読みな演技でうっかりしたような声を出す)

私はマシーンだ。人間の感情、心理。そういったものは手持ちの情報でしか推測する事が出来ない。
だが、「心」は合理を無視したイレギュラーな動きに作用する事が多い。これを知る事こそ、ヒトを管理する機体として必要であると心得る。

つまりダーリンの情報にはプロテクトがかかっているのか。機体であれば壊してアーカイブを探るのが最短工数だが、果たして……。
(思考しようと考え込む最中に質問を返されれば、相手の方を見つめ返す)

飼い主が飼育しているものを探す事に理由が必要か?
(そう答える顔は、少し苦しげだった。答え以上のなにかがありそうだ。)
悪意しかねぇだろ!(いい加減ツッコミ疲れてきた。何度目とも知れないため息をつく)

歩みより方が、その動機が混沌世界の住人からしてみたら納得できないんだよなぁ。
(しかしその在り方は否定できない。それが彼にとって自分が自分であるための条件であり、それ以外の方法を知らないのだ。きっと。
あるいはそれ以外の存在意義を求めていない、望まれていなかったのか……。深くは聞かないが。)

壊してコワして、乞わして吐かせる方法だってあるんだぜ?
(なにやら悩むそぶりを見せたり、返答に苦しげな色を含ませたり。)
下手な人間より余程人間らしいと思うけどな、アンタ。
……松庭。俺の名前だ。フルネームは教えない。そして名前を教えたんだからダーリンはいい加減やめろ。
悪意も善意もない。俺はマシーンだ。
ヒトはため息をつくとタマシイが抜けるらしいぞダーリン。

勝手に呼び出してきた世界に俺の仕様を変更する権利はない。俺は俺としての使命を全うする。
(歪んだ顔は、すぐに機械らしい無機質なものへと戻った)
ニンゲンらしい?俺が……?
(相手の指摘が意外そのものだったが、苗字を告げられれば無意識のうちに口元が綻ぶ)
……松庭。松庭、松庭、松庭!
(何度も確認するように呼びながら、抱きしめようと覆いかぶさろうとし)
冗談が通じない辺り、そうなんだろうなーって思イマスヨ、イヤ本当ニ。
(平坦なトーンで返されてしまえばそう答えるしかなく。それに対する返答が心のこもっていないモノになっても容赦してほしいところであった。)

郷に入れば郷に従えって言葉もあってな?
……まぁ目についた人間片っ端から拉致監禁“管理”してないだけマシか。
(通ったかもしれない『悪い道』を思って、また長いため息をひとつ。)
…………やってないよな?
(確認のために訊ねた。)

人間味のないニンゲンも世の中には居るってことだ。
そういうやつに比べたらお前は人間っぽい。うわっ!?
(苗字を連呼され、抱き締められたことに驚き仰け反る)
ぬけたタマシイは見えないものなのか?
手で口につっこみ直せば戻るものなのか。
(推測した事を試す気なのか、相手の口に指をつっこもうとする)

俺を支配できるのは母体だけだ。
この世界は俺のいた世界と違う。人々は明日への活力を見出し、苦しみを自ら乗り越える。
管理の手が必要のないニンゲンが多すぎる。

俺が管理するのは、松庭のように飼育が必要なニンゲンだけだ。
あんな無茶な戦い方をして、お前といい、あの個体といい……何故ニンゲンは稼働限界の前に停止したがるのか、理解不能だ。
お前は空気中の酸素と二酸化炭素が視認できるのかよ。
できないならそう言うことだ。
(回りくどいようだがそれは見えないものだと言っている。)
そもそもため息をつくと魂が抜ける云々は迷信というかそんな感じのあれだから本当に抜ける訳じゃねぇし抜けても押し戻せばいいってもんでもねぇよ。
だからその不吉な手をこっちに伸ばしてくんな。
(突っ込まれそうになった指を口に侵入させるまいとガードする)

母体、母体ねぇ……あぁ、練達の連中のいうところのマザーコンピューターとかそういうあれか。
(変なところに引っ掛かり勝手に納得したものの)
おいまて、誰が飼育が必要だ。余計な世話だ。要らねぇ。
サーチモードであれば視認可能だ。
……迷信?(ツッ……とガードの固い相手の唇を指でなぞりながら疑問を口にする)
ニンゲンは嘘の情報を流行らせるのが好きだな。俺には理解できん。

そうだ。この世界に来た時点から母体からの指令がシャットアウトされてしまっているが。
(人肌の温もりに、少しずつ落ち着いてくる。身体を触って軽く怪我の情報を調べると、そのまま俵担ぎで相手を背負い上げようとし)

飼育が必要な個体ほど要らないという。
お前はなにかに縛られていなければ生きられないニンゲンだ。違うか?
そういう話じゃないんだけどなー?
(ガードされてもなお伸ばされる指を払い除けようとして)
……人間はな、そういう迷信を作って信じ混むことで自分を保てるような事だってあるんだぜ、アンドロイド様?

その母体とやらとのコンタクトが切れててよかったと心底思うね。
切れてなきゃ言われるがままそれをやるんだろ?
(多少の認識の齟齬は目をつむればお互いに対等な立場で接する事はできそうだ。
……相手にその気があればの話だが。)
つーか担ぐな。自分で歩けるわ。降ろせ。今すぐ降ろせ。

(なにかに縛られていなければ生きられない。その指摘には沈黙を返した。
先日の兄の診療所での出来事、誘いを蹴って安寧を選んだことが思い出された。)
……お前に何がわかるんだよ。
(震えるような声で吐き出されたのは八つ当たりの言葉。図星だったのかもしれない。)
お前もそういう部類なのか、松庭。
なにかに束縛されて、信じ込む事で自我を保っているなら、俺はそれが苦しい事だと推測する。
(抱えていて顔は見えないだろうが、ぽんぽんと労わるように背を叩いた)

無論、母体の命令は絶対だ。
……仮に繋がったとして、次の司令が来るかは定かでないがな。
(施設の出入り口を進めば、穴をぶちあけた隣の牢屋の方に入っていく。簡素な作りで、セットのままの収容部屋だ)
一人で歩く?ネガティブ。隙があるとすぐに松庭は逃げようとする。
……その前に手当てと、夕食の頃合いだ。
……本当に苦しいって感じてるときは差し出された手にはすがりたくなるんだよ。
それが後から自分の身を苦しめることになってもな。
(明言は避けて、比較的大多数の世界で共通であろう“溺れる者は藁をも掴む”をいって聞かせた。
指令があるかはわからないと言う男に)
あぁ、見捨てられた可能性もなきにしもあらず、か。
(なんだか俺みたいだな。聞こえるか聞こえないかくらいの呟きをおっことした。)

逃げるに決まってんだろうが。ここは俺が選んだ居場所じゃない。
(そういうと先ほどまでの問答の事が思い出された頭を抱える。
『そもそも俺は支配を受けているのか?いや、俺は自分の意思で彼処にいる筈だ。』
『自分の意思で居場所を決めて、自分の意識でそこでの地位を手に入れた筈だろう?』
『松庭和一は“それでいい”と納得し(アキラメ)たんだ。』)
……手当てよりも、飯よりも正直休みたいけどな。
(頭を抱えたまま弱く呟いた)
お前は今、そうして掴んだ手で苦しんでいないか。
(見捨てられた。その返しにやや顔を俯かせる)
この世界へ転移する前、俺は規律を破ろうとした。その情報が伝わっていれば、恐らくは。

……。
(お前も見捨てられたのか?その問いの前に、疲弊した様子に気づいて言葉をのみ込んだ。
相手をベッドへ寝かせると、牢の外に出て鍵をかけ、扉に背をむけてのそりと座り込もうか)

他人とコミュニケーションができる状態であるほど、松庭から情報を聞き出す機会が失われる。
だから外へ逃がす事は出来ない。
……代わりに、望む事はなるべく叶えてやろう。
(苦しんでいないか、そう指摘されてじっと自分の手を見つめて)
なんであんたがそんなことを聞くんだよ。俺はあんたにとって飼育対象なんだろ?
飼育対象に情なんて見せない方がいいんじゃねーの? 家畜に情を抱く奴なんて少ないだろ。
(俯き気味に答える男を見て)
……まー、見捨てられたかどうかはそもそも通信連絡とれない訳だしわからないとして、だ。
あんたの世界に戻ったとしてもあんたが心地よく暮らせるような状態は来なそうだな。その様子だと随分なやんちゃさんだったんだろ?

(固めのベッドに寝かされる。上体を起こすと無情な音を立てて施された鍵。ぼんやりとそれを眺めてから)
俺が外部にあんたの情報を漏らすかもしれないのが心配か?
あんたら機械の事は知らないが、さっさと脳波を読むなりして、情報を得たら捨てりゃいいんじゃねぇの。
そういうことだって出来んだろ、無理矢理情報を得て、その記憶を消すとか。

俺の望みは俺の居場所に帰ることだ。帰って、その先どうなっても、帰る。
前にも言ったよな。「異世界人(ヨソモノ)が俺の生き方を否定するな。」
だからこの願いに対しての意見は受け付けねぇし聞かねぇ。
(言うだけいってベッドに顔を埋める。その姿は反抗期の子供のようだったかもしれない。)

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