ハルツァーレク領内のとある喫茶店。珈琲の香る店内に入ればショーケースに並ぶ色鮮やかなスイーツが目をひく。

そんな店に朝一から野郎だけで茶をしばく３人がいたりいなかったりした。

「遊ぼう」っていうと「遊ばない」っていう。
「可愛いね」っていうと「バカ？」っていう。
「あの、ボクらと」っていうと「ごめんね」っていう。
「ナンパでしょうか、いいえ、間に合ってます」

……っんん、軽くシャドーしてみたけどハードルが高いよ！

でも折角だから俺もナンパから入りたいな。そこんところ詰めていけば遊ぶことも自然と思いつきそうだしさ。

さて、どうやってナンパするか。何かキャッチ―な一言で呼び止めて……そうだね、「お姉さん、落としましたよ！　ボクらへの愛を！」。あっはい、ドン引きですね。

何でもいいから一声かけてから、1人でいちご狩りするより、俺らとお喋りしながらの方が楽しくない？　みたいな流れで、後はルチアーノが言うみたいに褒めまくったり、笑いをとったりするのイメージしてた。あとはカインのイケメンプレゼンテーションとか。

あっあー、ナンパに練習はないから。常に本番だから。