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憲兵団『月影』

【1日1回雑談】酒場の隅、古ぼけた白紙の本

酒場の隅のテーブルに古ぼけ黄ばんだ本が一冊。
中身は白紙で、みるからにボロボロかと思えば意外に丈夫なようだ

表面にはでかでかとした文字で
『月影団員交流用』
そう、書かれていた

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(1ページ目を開く、そこには元気いっぱいの文字が跳ねる
見知らぬ文字ではあるが、『崩れないバベル』により、見知らぬ線が意味のある文字列に。)

「この本はね、のんびりお話したいー、とか
面と向かってお話は苦手…とか
言葉じゃ語り尽くせない思いがあるんだ!!とか、そーゆーのひっくるめてみんなで”お話”する本だよ!
のんびりお話だからみんな1日1回までなー

情報交換とか、この世界に来て知ったこととか、みんなで共有するのにも使える!すごい!

そうだなー、私がこの世界に来てびっくりしたんだけど。
動物の耳生えてる人いるよね!狼さん!
私の世界にはねーこんなのいたよー
(ぐりぐりとライオンのような動物の絵を描く。ヘタクソで、ライオンなのか犬なのかなんなのかわからない)

あ、あと個人的に気になってるんだけどなー
お題その1!
【みんなのギフトが聞きたい!】

シキ・ナイトアッシュ」
(2ページ目は凄くよたよたした文字で)
「俺のギフトは…」(ここから先は一本線がページの下あたりまで伸びて途切れている)
(3ページ目には黒色のペンで大きく文字が書いてある)
「ウォーカー…異世界…来た…皆の…話…聞いていると…混沌…しか…知らない…俺は…いずれ…異世界へ…行ってみたい……思っている…。
ウォーカー…知ってる…けど…俺は…知らない…世界…足を…踏み入れて…混沌と…異世界…夜空…一緒なのか…広い世界…もっと…羽ばたいて…見て…みたい…。」

(文章の下にはギフトの説明をしたかったのか絵が描いてあるが『鳥のバケモノが何かをしている』ようにしか見えない。一応補足で『激しい曲:戦闘士気が上がる。楽しい曲:笑顔にする。踊りたくなる気分になる。』と横に書いてある)
(4ページ目には灰色のペンで小さく文字が書かれている)
「あ、ぼ、僕のギフト…はお友達と…話せる…程度…」

(その下にはお墓に向かって兎が話しかけている絵が書かれている)
(5ページ目には黒インクでクセのない字が書かれている)
「アタシのギフトかー、何の役にも立たなそうではあるけど、子供達には結構人気なんだよ!
イルカさんとかが作るバブルリング的な物が作れるの!
模様もできるし水中じゃなくても作れるんだよー!」

(文章の下には小さな丸が繋がって輪になりそれがハートやリンゴを象っている絵が描かれている)
(6ページ目には黒の角ばった文字が並んでいる)
「こういったコミュニケーションの方法もあるのだな。せっかくなので筆を執らせてもらおう。
 獣種は人によっては顔がまるまる動物の者もいるから、それらを見た時はもっと驚くやもしれんな。
 私のギフトは……単純だな。どこを歩いても、踏み固まった地面を歩くように動ける。
 いかなる状況でも十全の力を発揮できる、私を支えてくれるギフトだよ」

(文章の下に何か絵を描こうとした痕跡があるが、恥ずかしくなったのか途中でやめている)
(流暢な字で書かれている)
愉しそうな試みだな。
我の世界は所謂和風な世界なのだが、種族はすごくたくさんおる。
我は妖の雪男だし、鬼とかもいたな。
ああ、そうだ。あめ玉を貰ったので、ここに置かせて貰うぞ。好きに食べてくれ。
(カラフルなあめ玉の入ったガラス瓶が置かれている)
(8ページ目には少々荒い文字が書かれている)
「ふぅむ…確かに人も増えてきたし、ゆっくりした交流も良いかもしれんの。
わらわのギフトか…なぁに、少し人に親近感を抱かせる笑顔ができるくらいじゃの。
…寝首を掻かれんように注意じゃぞ…なぁんて冗談じゃがな!」

(文章の下にデフォルメされた狐の絵が描かれている)
(9頁目は印字した可能ような画一的な文字で書かれている)
戦場における要項が白刃と勇気から火力と射程に移り変わって行くことにより、新たなる戦場の陥穽が問題となって行った。

それが誤射、フレンドリーファイアだ。

特に演習においては誤射は起ってはならぬことの筆頭であってな、それを防ぐために吾輩にはたとえ群衆の中であっても一目で標的機であると判別できるよう幻術が組みこまれておった。
吾輩のギフトはそれを再現したもののようだな。まあ、吾輩自身にはどう見えているかは分らないのだがな。
(何かすごいオーラの様なものを纏った棒人間が書かれている。)
(10頁目は何処か適当に書かれた様に歪んだ字で書かれている)
祝2桁って事で記念になる様な事を書きたいけど、特に思いつかない訳で、さっくりギフトの説明をしようってね。

簡単に言えば人混みに紛れ込む事が出来るってだけのギフトで、使い道はあんまり無いな。

俺としても、このギフトを使う事は何かから逃げる時位だと良いなって思ってる。
(帽子を被った黒猫が描かれている)

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