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樹上の村

街角保管室

街角の更新ログ

何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。

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2019/8/26(1/2)

薄明りを越えて

「南の方での暴動事件ですが、鎮静化したようですね」
 そう口にしたのは『穏やかな心』アクアベル・カルローネ(p3n000045)。ほっと胸を撫で下ろした彼女は呆けた様に晴れ渡った空の色をぼんやりと眺める。
 この所、落ち着いていた幻想の世情を裏切るかのように始まった『魔種』による騒乱も過ぎ去れば凪。
 悪しき気配が遠ざかり、暗澹の雲を晴らした先に或る空はこれ程まで明るいものか。
 ローレットの受付テーブルを超える様にふわりと飛んだ小さな影――『小さな守銭奴』ファーリナ(p3n000013)は「そうですね。しっかり働いた結果がっぽがぽです」と満足げに頷いた。
 慈善事業ではない。冒険者ギルドとしての仕事を果したのだ。可愛らしい妖精の姿をしていようともその性質的に『金銭』には抜け目ないのだろう。
 ファーリナは算盤を弾くかの様な指先の動きを見せてくすくすと笑った。
「がっぽり?」
「勿論、がっぽりです」
 首を傾げたブラウ(p3n000090)はぴよっ! と驚いた様に跳ね上がり嬉しそうに両翼をぱたぱたとさせた――哀しいかな、獣種であり飛行種ではないため、飛べない鳥だ。ヒヨコだから飛べないのも当たり前かもしれないが。
「貴族の方も、困ってましたから、よかったです」
 しきりに頷く黄色のヒヨコ。天義の騒乱を開け、そして深緑で起こる幻想種連続誘拐事件の対応に追われる中でのローレットの膝元、幻想での暴動だ。
 グレモリー・グレモリー(p3n000074)にとっても美しいキャンバスに描かんと願う街並みが害されるのは辛抱堪らん事であろうから、これが比較的軽微な被害で一先ず収まったのは僥倖とする他ない。

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