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樹上の村

街角保管室

街角の更新ログ

何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。

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2019/6/13(2/2)

 にやり、と唇が吊り上がる。その表情を見てエドアルドはこの女神は心底その状況を楽しんでいることを悟った。
 嗚呼、そうだ。彼女は動乱の中身に興味は無いのだ。動乱が呼ぶ運命の撹拌こそを求めている――
 笑っているとサマエルに指摘されたエドアルドは肩を竦める。

 ――妹。自身が求める『家族』。

 是が非でも手元に置きたいと願った彼女が、ローレットに、近くに居るのだ。
 それを喜ばぬわけがないだろうと上辺だけで告げて見せるエドアルドに、信徒が見遣れば「神父様、なんと涙ぐましい!」と同情したことであろう。
 しかし、サマエルは『彼がそんな男ではない事』を知っている。
 だからこそ手元に置くのが面白いのだという様に女神は一気にグラスを煽った。
「次の機には勇者に助太刀してみようかと思ってな。……無論の事だが、汝もくるだろう?」
「おや、貴女が助太刀とは――ローレットに?」
 珍しいものを見るかのようにそう云ったエドアルドにサマエルはさも面白そうに笑う。
 きらりと輝く宝石を指先で弾き、魔神は昏い瞳を向けて『嗤う』男を見上げた。
「妾はこの国からすると不穏分子。我が『ウィーティス』は何時かは断罪の刃が振るわれる存在であろう?
 延命措置にもなりはせん行動、実に無意味だ。しかし、しかし――妾が動くなら只のひとつしかなかろう。
 もっとも、この国自体が露と消えて亡くなるならばその心配も消えるのかも知れないが!」
 女は笑った。只、美しく――その表情を歓喜に歪めて。

 この世界はゲームだ。
 ゲームを楽しんで何が悪い? 盤上を大いに狂わせに行こうではないか!
 手にしたカードで一番面白い選択肢を選べるのだ。自身たちの介入を予期せぬ『あの女』の驚く顔を見てやろうではないか。


※『期間限定クエスト』が発生しています。
※アストリア枢機卿の部隊に甚大な被害が発生し続けているようです。
※天義市民からローレットへの評判が、激闘を続けるイレギュラーズを中心として飛躍的に高まっているようです。
※聖都フォン・ルーベルグを中心に、様々な思惑と運命が交差しようとしています……

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