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樹上の村
2019/6/4(2/2)
さて。そんな丘が、この日は物々しい空気に包まれていた。
「おい。ブラザー・ロガリ」
深紅の装束を纏う少女――悪名高きアストリア枢機卿が背後を睨むと、屈強な司祭が腕を組み腰をかがめた。
アストリアはそこに足をかけ、肩へ座る。
ようやく開けた視界から見下ろしたのは、つばの広い帽子を胸に押し抱く銃士達。アストリアの私兵であるセイクリッド・マスケティアの面々であった。
「諸君、喜べ。汝等に聖獣が遣わされる運びとなった」
アストリアが両手を広げる。
舞い降りたのは、黒翼の怪物。痩せぎすの身体としわくちゃな頭部。口には牙が生えている。どこからどうみても文字通りの小悪魔だ。
「げ、猊下」
銃士の一人がそう発するまで、いくらか時間があった。
「なんじゃ、申してみ」
いくらか迷った後に、訪ねる。
「聖獣……に御座いますか」
「左様。正義を尊び邁進する汝等を守護する御使いじゃ」
銃士達は互いに目配せし、頷いた。
「この際じゃ、汝等にも聖霊の御声を聞かせてやろう。そこへ直れ!」
「ハッ!」
――……ッ!?
銃士達が一斉に頭を垂れる。
脳髄を抉るように響く『原罪の呼び声』を聞きながら。
※『期間限定クエスト』が開始されました。
さて。そんな丘が、この日は物々しい空気に包まれていた。
「おい。ブラザー・ロガリ」
深紅の装束を纏う少女――悪名高きアストリア枢機卿が背後を睨むと、屈強な司祭が腕を組み腰をかがめた。
アストリアはそこに足をかけ、肩へ座る。
ようやく開けた視界から見下ろしたのは、つばの広い帽子を胸に押し抱く銃士達。アストリアの私兵であるセイクリッド・マスケティアの面々であった。
「諸君、喜べ。汝等に聖獣が遣わされる運びとなった」
アストリアが両手を広げる。
舞い降りたのは、黒翼の怪物。痩せぎすの身体としわくちゃな頭部。口には牙が生えている。どこからどうみても文字通りの小悪魔だ。
「げ、猊下」
銃士の一人がそう発するまで、いくらか時間があった。
「なんじゃ、申してみ」
いくらか迷った後に、訪ねる。
「聖獣……に御座いますか」
「左様。正義を尊び邁進する汝等を守護する御使いじゃ」
銃士達は互いに目配せし、頷いた。
「この際じゃ、汝等にも聖霊の御声を聞かせてやろう。そこへ直れ!」
「ハッ!」
――……ッ!?
銃士達が一斉に頭を垂れる。
脳髄を抉るように響く『原罪の呼び声』を聞きながら。
※『期間限定クエスト』が開始されました。
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何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。