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何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。

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2019/2/19(1/2)

<コンフィズリーの不正義>
 全てが暗転したのは突然の出来事だった。
 世の中は――多くの人達が知っているのと同じように――どうしようもなく理不尽なものであり、どうしようもなく儘ならないものであり、動き出した全ては誰にも止める事の出来ない『決定』に過ぎなかった。
 潔癖の祖国に当家が仕えて二百年以上にもなる。多くの戦争で武勲を上げた。神を信じ、敬い、理想的な天義貴族としての責を果たしてきた筈だ。恐れ多くも歴代の国王陛下より信を賜り、名門として遇された。
 そんなコンフィズリーの栄光が地に堕ちる事となったのは父の代である。
 余りにも突然に――当家は全てを失った。
 家名も、財も、領土も、地位も全て――
 邸宅を追われた自分は父、メルクリス・フォン・コンフィズリーが『不正義』を働いたのだと幼いながらに聞かされた。
 父は出仕したまま帰らず、美しい母は髪をかき乱し、見た事の無いような形相で何事かを喚いていた。
 つい昨日まで当家を持ち上げていた周囲の人間は潮を引くようにいなくなり――いや、居なくなっただけならばまだ良かった。
 顔も知らない親戚、したり顔の役人、信頼していた領民や部下に到るまで――まるで『ハゲタカ』か『ハイエナ』のように当家に残された残り僅かな旨味を喰らい尽くすかのような勢いだった事を覚えている。

 ――そも、当家がこれ程までに痛めつけられなければならかった『不正義』とはなにか。

 事これに到る経緯を俺は良く知らない。
 ……と、言うよりも大人になって改めて知ったのはこれが意図的に隠蔽されている事実であった。
 唯、仁君だった父は良くこんな事を口にしたのを覚えている。

 ――世の中には善悪の二種類以外も存在する。良くない善もあるし、悪くない悪もある。
   人の世の営みによるものならば、全てが白と黒だけでは片付かない話もあるだろう――

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