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樹上の村

街角保管室

街角の更新ログ

何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。

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2018/11/24(3/3)

 要するにこれは何者かの脅し、或いは誘いなのだ。次はもっと酷い事になるぞという――
 ザーバは相手の仕掛けが『自身の知力・判断を計算に入れたもの』とも読んでいた。
「……………サリュー、か」
「……は?」
「いや、何でもない」
 戻ってこなかった間者の事を考えて自然とザーバの口を突いて出た名前だった。
 任務柄、全員が戻ってこない事はままあるのだが――鉄帝国にすら知れた『かの天才、クリスチアン・バダンデール』の名前がどうも気に掛かった。彼の関与は知れないが、鮮やか過ぎる一連の繰り糸は決して凡百には紡げないからだ。
 ……無論、それは単なる直感であり――確実な証拠を帯びた話ではないのだが。
「……帝都へ伝えよ。これから俺が書き出す全ての項目を最優先、最上位の警戒に当たれと。それから――」
 ザーバは眼光鋭く言った。
「――北部戦線はこれより大きく動く事になるだろう、と」
「……っ!」
 全ての判断を帝都に委ねられた将帥の言は、極めて重い。
 大山が動く。その全身に大いなる怒りと絶えない義務を誇りを背負って。
 罠があろうと踏み壊す。全ては帝国の――そして臣民の為、矜持にかけて動き出す。
(思い通りになると思うな。そのやり口を認めると思うな。
 俺は帝国を乱す者を、この卑怯者を絶対に許さぬ。
 全ての糸を千切り、仕掛けを破壊し、全ての暴挙に一つ残らぬ報いをくれてやろう――!)
 その決意を決して口にする事は無く、『不本意な好機』にも気を滾らせる。
 彼こそ、黒鉄(クロガネ)の鉄騎将――帝国最大にして最強の守護神ザーバ・ザンザ。
 不敗不倒の要塞が、今、戦いの時を迎えようとしていた――


※北部戦線が騒がしさを増しているようです。
 幻想南部を舞台にイレギュラーズと新生砂蠍の間で激戦が行われました。
 イレギュラーズの善戦により多数の戦場で砂蠍は撃退されましたが、幾つかの拠点が失陥しています。
 又、何名かのイレギュラーズが帰還していないようです……

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