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樹上の村
2018/11/22(3/3)
「『そろそろ、ザーバは動きたくなる筈だから』」
自信満々の言葉に「ほう」と眉を動かした梅泉が、不意に鼻を鳴らした。
一瞬後に『片手で』抜刀。『片目はやはり閉じたまま』。
「――!?」
「キエエエエエエエエエ――!」
目を見開いたクリスチアン目掛けて裂帛の一閃を振り下ろす。
妖刀が放つ赤い軌跡――飛ぶ斬撃は身をかわしたクリスチアンの後方まで届き、部屋の壁をまさにぱっくりと割り開いていた。
「……とんでもない事をするな。下手をすれば死ぬ所だ」
「感謝せい」
もう一度鼻を鳴らしてソファにどっかと腰掛けた梅泉は顎で壁の向こうをしゃくる。
そこには体を上下真っ二つに分かたれた『見知らぬ使用人』の姿があった。
「うん? ゼシュテルの手の者かな。幻想側から探りを受けるとは思えないし――」
「流石にザーバといった所か。
尤も、主が容疑者であるというより――広く情報を集めているだけじゃろうがな」
「……おいおい、それならスパイの未帰還で立派な容疑者じゃあないか」
「知らぬわ。勝手に言い訳なり考えよ」
興味すら無さそうな梅泉にクリスチアンは嘆息する。
全く忠実さの欠片もない護衛だが――その武力は些か狂気的である。『戦った所で大抵の相手に負けない自信はある』クリスチアンですら気付かなかったそれを彼は一瞬で嗅ぎ付けたのだから――
「……まぁ、信頼しているよ。実際の所」
クリスチアンが気を張らないのは梅泉がそこに居るからだ。
――この場所から情報が漏れる事等、この先も万に一つも有り得まい。
密やかなるサリューの謀議――一方、その頃事態は更に加速する……!
※幻想南部を舞台にイレギュラーズと新生砂蠍の間で激戦が行われました。
イレギュラーズの善戦により多数の戦場で砂蠍は撃退されましたが、幾つかの拠点が失陥しています。
又、何名かのイレギュラーズが帰還していないようです……
「『そろそろ、ザーバは動きたくなる筈だから』」
自信満々の言葉に「ほう」と眉を動かした梅泉が、不意に鼻を鳴らした。
一瞬後に『片手で』抜刀。『片目はやはり閉じたまま』。
「――!?」
「キエエエエエエエエエ――!」
目を見開いたクリスチアン目掛けて裂帛の一閃を振り下ろす。
妖刀が放つ赤い軌跡――飛ぶ斬撃は身をかわしたクリスチアンの後方まで届き、部屋の壁をまさにぱっくりと割り開いていた。
「……とんでもない事をするな。下手をすれば死ぬ所だ」
「感謝せい」
もう一度鼻を鳴らしてソファにどっかと腰掛けた梅泉は顎で壁の向こうをしゃくる。
そこには体を上下真っ二つに分かたれた『見知らぬ使用人』の姿があった。
「うん? ゼシュテルの手の者かな。幻想側から探りを受けるとは思えないし――」
「流石にザーバといった所か。
尤も、主が容疑者であるというより――広く情報を集めているだけじゃろうがな」
「……おいおい、それならスパイの未帰還で立派な容疑者じゃあないか」
「知らぬわ。勝手に言い訳なり考えよ」
興味すら無さそうな梅泉にクリスチアンは嘆息する。
全く忠実さの欠片もない護衛だが――その武力は些か狂気的である。『戦った所で大抵の相手に負けない自信はある』クリスチアンですら気付かなかったそれを彼は一瞬で嗅ぎ付けたのだから――
「……まぁ、信頼しているよ。実際の所」
クリスチアンが気を張らないのは梅泉がそこに居るからだ。
――この場所から情報が漏れる事等、この先も万に一つも有り得まい。
密やかなるサリューの謀議――一方、その頃事態は更に加速する……!
※幻想南部を舞台にイレギュラーズと新生砂蠍の間で激戦が行われました。
イレギュラーズの善戦により多数の戦場で砂蠍は撃退されましたが、幾つかの拠点が失陥しています。
又、何名かのイレギュラーズが帰還していないようです……
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何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。