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樹上の村

街角保管室

街角の更新ログ

何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。

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2018/9/20(1/2)

<悪性ゲノム・異常発生の噂>
「まったく、ようやく国が落ち着いたと思ったのに今度は盗賊団が攻めて来るなんて」
 幻想の中心街にある食事処にて、安酒で気分を紛らわそうと集まった者達が幻想に再び訪れた危機に嘆いていた。
 彼のサーカス団『シルク・ド・マントゥール』を中心にして引き起こされた幻想蜂起。それらを貴族、イレギュラーズの連携で鎮圧し、幻想の人々が平穏と勝利に酔いしれていたのがついこの間の話だ。
 あれ以来、いくらかの村や市街にて「イレギュラーズに憧れて」なんて理由で青少年達が自警団を結成し始めたという頼もしい話もある。
 しかしながら実戦経験の薄い彼らに、盗みや殺しに手慣れた盗賊団への戦果を期待するのは酷である。しかも此度の盗賊は、異様に采配が取れていると聞く。
 ……情けない話であるが、やはり盗賊団への対処は貴族直属の兵士やイレギュラーズに頼るしかあるまい。酒を飲んでいる男性がそうこぼしながら、ため息をついた。
「だけど、自警団の若い子達も頑張ってるってよ。寝ずの見張りとか、あと害獣駆除とかね。近頃は鼠とか野犬の被害が妙に多いでしょ」
 食事処の女将は配膳の最中に愚痴を聞き、自警団に対してのフォローを入れた。
 盗賊団の被害とは別に、最近は野生の動物による家畜や食物への被害が多い。貴族お抱えの学者など知識陣によれば、それら動物の異常繁殖が発生しているとの事である。
 原因は「急進的な開拓によって生態系が崩れた」やら「天敵を駆除し過ぎた」やら推測がされており、詳細の解明に彼らは頭を悩ませているらしい。いずれにせよ、その辺りの学術的な事について我々市民は関心の無い話だ。
 とにもかくにも、自警団の者達は異常繁殖した動物らの駆除を率先して行なってくれている。彼らに明確に出来る事といえば、現状はそのくらいだろう。
 我らが自警団は随分と御活躍なさっている様だと、男性らは苦笑を浮かべる。その皮肉的な物言いに、女将はムッとしながら叩きつける様に皿をテーブルに並べた。
「そんな事言ってからに。酒かっくらってるアンタらの方がよっぽど情けないよ! ほら、肉でも食って御国の為に働いてきな!」

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