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樹上の村

街角保管室

街角の更新ログ

何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。

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2019/10/11(3/4)

 鏡を見た訳ではないけれど、私の眉はもっとハの字になった筈だ。
 彼はデリカシーが酷くなくて、ズカズカと土足で私に踏み込んでくる。
 別にそうとまで言われた訳ではないけれど――付き合いが悪くて悪かったですね。
 ……友達が居なさそうで悪かったですね!
 コホン、と咳払いをした私は冷静なままである。私はカノン・フル・フォーレ、こんな事では動じない。
「名前は?」
「……はい?」
「アンタ、なんていうの。俺はクラウス。クラウス・エッフェンベルグ。アンタは?」
「……………」
「変な所で粘るね、アンタは」
「……カノン。カノン・フル・フォーレといいます。宜しくはしなくて構いません」
「カノン、ね。じゃあ宜しくして貰おう」
「……全力で! 帰って欲しいのですけれど」
「やだね。幻想種連中が俺を散々付き合わせてんだ。
 そんならアンタが俺に付き合う位はしてもフェアだろう?」
「……っ、私には関係無いでしょう!?」
「あー、いいね。やっといい顔させたぜ? アンタ、仏頂面が過ぎるんだ」
 憤慨する私に悪戯っ子みたいな顔で笑う。
 誰にでも朗らかな姉は皆に慕われている。でも、私はあくまで『妹巫女様』だった。
 こんな風に大きな声を出した事なんて無いし……
 そもそも――邪魔したり、からかいに来る人なんて居なかったから。
「……………本当に厭な人ですね」
「良く言われる。ま、『赤犬』に噛まれたとでも思っておきなよ」
「躾のなっていない犬に噛まれたくなんてないです」
「言うね、調子が出てきたか? 意外と面白い奴じゃん、アンタ」
 立て板に水を流すかのように彼の言葉は澱みなかった。
 まるで私がどんな風に反応するか全てを読み切っているかのよう。
 ――燃える赤髪が愉快気に揺れる度、くすぐったくてざわざわした。
 居心地が悪くて、逃げたくなる。その一方で次に何を言い出すのか――気になって仕方ない。
 私はカノン・フル・フォーレ。不届き者はやっつけなければ気が済まない。
 でも、でも……
「……初めて言われましたよ、そんなの」
 ポツリと零せば彼は云った。

 ――そう? じゃ、周りの見る目がねェんだな。

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