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樹上の村
2019/9/3(2/2)
あってはならない。我が姿は尊きもの。
あのお方に捧げた我が身は、雑草が見とめることなどあってたまるものか。
なのに、どうして今、我は選ばれない者達にさえ姿を見られているのだ。
「――――忌々しい」
舌打ちと共にそう告げて、イオニアスは目の前の建物――そこにある扉に手をかざす。
キュオンと音が鳴り、その直後、ゆっくりと奥に向かって開いていく。
ぼんやりと楕円を描いた陽射しが扉の奥に差す。
「……何用だ」
光の届かぬ部屋の奥から女の声がした。
「アンドレアとか言ったな……聞け、お前の弟を殺したやつら――イレギュラーズが、我らの軍勢を完膚なきに叩きのめしている」
「そうか」
『――――キサマも、復讐を果たしたくはないか』
「止めておけ。私はそれを受け入れぬ。私は私のまま、奴らを殺す。
貴方が奴らに怒れるにあたって、私は協力はしよう。だが――その悍ましき力に手を伸ばすことはない」
「ふんっ……所詮は雑草か。まぁいい。だが、分かっておろうな」
「さてな……だが、その雑草とやらにまで塗れるほど落ちぶれた雑魚に何ができるだろうな」
塗れた憤りの行き場を失って、イオニアスは踵を返す。
やけに蒼い空が、神経を逆なでして、叫びそうになって口をつぐむ。
幻想国内にてイオニアス・フォン・オランジュベネの第二撃が発生しています。
イレギュラーズの猛攻がイオニアスを激しく苛立たせているようです。
関連クエスト『Battle of Orangebene 』
深緑・ラサを騒がせている『ザントマン』事件の報告書も続々と届きつつあるようです……!
あってはならない。我が姿は尊きもの。
あのお方に捧げた我が身は、雑草が見とめることなどあってたまるものか。
なのに、どうして今、我は選ばれない者達にさえ姿を見られているのだ。
「――――忌々しい」
舌打ちと共にそう告げて、イオニアスは目の前の建物――そこにある扉に手をかざす。
キュオンと音が鳴り、その直後、ゆっくりと奥に向かって開いていく。
ぼんやりと楕円を描いた陽射しが扉の奥に差す。
「……何用だ」
光の届かぬ部屋の奥から女の声がした。
「アンドレアとか言ったな……聞け、お前の弟を殺したやつら――イレギュラーズが、我らの軍勢を完膚なきに叩きのめしている」
「そうか」
『――――キサマも、復讐を果たしたくはないか』
「止めておけ。私はそれを受け入れぬ。私は私のまま、奴らを殺す。
貴方が奴らに怒れるにあたって、私は協力はしよう。だが――その悍ましき力に手を伸ばすことはない」
「ふんっ……所詮は雑草か。まぁいい。だが、分かっておろうな」
「さてな……だが、その雑草とやらにまで塗れるほど落ちぶれた雑魚に何ができるだろうな」
塗れた憤りの行き場を失って、イオニアスは踵を返す。
やけに蒼い空が、神経を逆なでして、叫びそうになって口をつぐむ。
幻想国内にてイオニアス・フォン・オランジュベネの第二撃が発生しています。
イレギュラーズの猛攻がイオニアスを激しく苛立たせているようです。
関連クエスト『Battle of Orangebene 』
深緑・ラサを騒がせている『ザントマン』事件の報告書も続々と届きつつあるようです……!
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何となく残しておくと面白いかも知れないと思ったので記録しておくことにする。