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樹上の村

【RP】動乱終わりて【1:1】(シラス君と)

「んん……」

秋も終わり、冬が差し迫る頃。
ツリーハウスの窓から差し込む夕陽に目を覚ます。

「……また寝ちゃってたのか……」

あの激しいカムイグラでの決戦を戦い、最低限の事後処理を終えて家に着いたのは数日前のことだったか。
とにかく今は、身体が休息を欲していた。
元々体力に自信がある方ではなかったことに加え、自凝島の脱出行からさして間をおかずに大きな戦いに臨んだ身体はもはや気力だけで動いているような状態だったのだ。
なればこそ、帰り着くやいなや糸が切れたように眠りこけていたのも当然で、一度目覚めてからも寝る以外の行動は最小限だった。

「おなかすいた……」

ベッドから抜け出そうと、ゆっくりと身を起こす。
寝起きと疲労で曖昧な意識のなかでも、何か食べなければという気持ちだけは確かにあったのだ。

(シラス様との1:1のスレッドです。当事者以外の書き込みはご遠慮ください)

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「そんな、でもせっかく来てくれたんだし……」

申し訳無さと、じっとしていることの落ち着かなさからなおも起き上がろうとするも、シラス君と目があった。
笑ってはいるものの、いつになく心配されているような気がして、それ以上の無理はしないことにした。

「うう、はい。じっとしてます。
 それじゃあ何かお願いしようかな……」

ちゃんとしたものを食べてないという言葉にはまったく反論できなかった。
事実、あんまりちゃんとしたものを食べた記憶はない。
合間合間に、りんごやみかんなど手軽に食べられる果物を頬張っていたくらいだ。

「パンとスープ、作ってくれるなら嬉しいな。
 いつか、シラス君の家で食べさせてもらったときのことはよく覚えてるもの。
 とっても美味しかったし……ほっとするんだ」

それから、他に食べたいものはあるか、と問われて考えを巡らせる。
何かあるだろうか……と暫く悩んだ末に、思い当たる。

「私、パンケーキが食べたいな。あまーいシロップをかけたようなの。
 ……あ、これ食事というよりデザートだね!」
 
もし作り方わからなかったら、私の本棚に料理本があるからさ、と付け加え。
シラス君がそんなものを作ったことがあるのかはさっぱりわからなかったが……というより作ったことがない気はしたが、今ならちょっとくらいわがままを言っても許されるのではないかと、そんな風に思ったから。

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