PandoraPartyProject

ギルドスレッド

廃教会

祭壇

ここには、神はいない
床には偶像の破片が散らばり、千切れた書物の破片が風に舞う
割れたステンドグラスから差し込む光が、かつての神の残骸を静かに照らしている

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(祭壇を望む、朽ち掛けの長椅子。)
(かつては信徒達が敬意と祈りを胸に在った其の場所に)
(今腰掛けているのは、両椀を組んだ黒衣の男。)
━━━。
(深く被ったフードで表情こそ伺えないが)
(最低限の緊張を保ちながらも項垂れる様に脱力し)
(転寝でもしている様子で。)
(朽ちかけた長椅子に腰掛ける黒い姿。普段は全く人気が無い、むしろ誰一人訪れた事の無い場所に、人がいるとは)…(祈っているのかもしれないし、そうでないかもしれない。どのみち、取り込み中の様だ)……(そう考えると、自身も別の長椅子に腰掛け。特に何かをするでもなく、ただ座り続ける)。
(微睡み、薄ぼんやりとした意識。)
(久方ぶりの静寂もあり、暫し其れに身を任せていたが。)
(…不意に人の気配、何時から…みしりと身体が硬直し。)
此処の、者か?…ならば、すまない。
廃墟と想い、少しばかり、休息をと…。
(低く唸る様な声が、教会の静けさに響き。)
(ちらり、と無感情な瞳を向け)ここは、私の所有物ではありません。廃墟という認識に、間違いは無いかと。所有者でない私が言うのもおかしいですが、休息ならば存分にどうぞ。咎める者は、いませんから(平坦な声で、そう告げた)。
…矢張り神が、居なければ、人も…。
いや、逆か。どちらにせよ、寂しい事、だな。
(輝きを失いながらも微かに往時の姿を覗かせるステンドグラスを見上げ)
(其の侭此方に向けられた赤色の瞳に、傷痕だらけの横顔を。)
嗚呼、では、遠慮無く…此処は熱も無し、静かで、いい。。

(視界の中には朽ちた花嫁衣裳。感情の薄い声色と気配。)
(一寸幽鬼の類かとも、だが其の存在は確かで…故に奇妙にも想い。)
こんな、何も無い、場所…御前は、何をし、に?
(フードから覗く傷痕だらけの横顔を暫く見つめていたが)…(ゆっくりと、ステンドグラスへと視線を移す)…神は妄想の産物かもしれませんが、それで救われるのならば、存在する意味は恐らくあったのでしょう。今はもう、遠い昔の話ですが(更に、地面に散らばる石像の残骸へと視線を移した)。

吹き曝しの雨風の中にいては、機能に支障が生じますので。廃墟ならば、他人に迷惑を掛けずに過ごせるだろう、と。…私は、人間に見えますか?(考えを見透かしたかのように、短く問いを投げかけた)
かつて、そう在ったなら…か。
(視界端に女を捉えながら)
(確かに今は虚ろでも過ぎ去った日々には意味が在ったのかも知れないと)
(ほんの僅かの間口元を歪め、納得した様に呟き。)
(女の問いに、銀眼が見開かれ。戻り。)
其の衣装では、濡れたら面倒、が、多いだろうしな。
まぁ誰も似たような理由、か…不躾、だったな故も、知らぬ相手に。

…外面上、はな…十全に。嗚呼、そう…可憐な人、とでも。
後は、御前が如何想って、居るかだろう。
他者、の認識よりも、在るべきは自身の意思…形を、決めるのは、それ以外に、ない。
今は朽ち果てているこの場所ですが…当時を覚えている人間の中では、永遠にその姿を保っているのかもしれません。過ぎ去る時を、永遠に切り抜く。人の記憶とは、興味深いものです。

お気になさらず。同じ旅人の身、互いに故も知らぬのが当然でしょうから。(暫し、言葉を切り)私がどう思う、ですか…中々、難しい判断です。私の意思……もう、ここにはありません(どこか遠くを見る様に、目を細め)今、ここにあるのは、意思を無くした抜け殻です。…(再び、視線を戻し)失礼しました。戯言ですので、忘れて下さい(機械的に頭を下げる)。
(過ぎ去る時に在ったモノを想う。)
(そう語る女…らしき者にも、何かあるのだろうか。)
(珍しく人に向けて疑問を抱き、如何したものかと一瞬だけ目を伏せ。)
人の営みを想い、酷く、遠い目をする…抜け殻にして、は情緒が、あるな。
…そうして振舞うの、が巧いのか、或いは…。
(そう在ろうとしているのか。最後まで言葉を繫げぬ侭。)

しかし、分るか…旅人、と。
馴染めては、居ないと想うが…矢張り、似たような境遇では、見破りもし易いか、?
名乗るのが、遅れたな…俺、は…
(名を告げれば、恐らく自身と同じ…微かに感じる異邦の気配がする者へ)
(片手を小さく挙げ。)
……人と遜色無い機械、それが私に与えられた役目でした。意思の有無に関係無く…中枢が機能停止に陥るその時まで、役目を全うしなければならないのでしょう(持ち上げた左腕は、鈍い光を放つ無骨な金属で。人差し指に相当するフレームで自身の側頭部を軽く叩けば、金属同士を打ち付ける鈍い音が廃墟に響く)。

ええ、分かります。混沌の情勢下で生じ得る限度を超えた、酷く複雑な事情を有しているのではないか…そう判断しました。(静かに立ち上がり)石動さん、ですね。私は、XIII(ドライツェーン)です。呼び方は、ご自由に。改めて、宜しくお願いします(挙げられた手へ、会釈で返す)。
(左腕の異質、響く金属音。)
(其れを眺める銀眼は慣れたものを観るかの様に揺れず。)
(会釈をする姿に自身の挨拶は簡易過ぎたかと)
(微かな苦笑交じりに持ち上げた手を握り、下ろし。)
形は、如何あれ。生じ、進むとは、そういうもの、だと。
酷く真っ当だ、な、御前…ドライ、つェ、ツえ…ドライは、
機械として、人として、もな。

止してくれ、大した事情なんて、無し、偶々呼ばれただけ、だ。
何を求めてか、知らぬが、こんな、屑を。全く…
知らぬ世界、知らぬ道理。
御蔭で、苦労も多い…が、まぁ、自由、なのは悪くな、い。
(表情は変わらないものの)(ほんの僅か、無機質な瞳が揺れ)…私を、肯定する言葉を口にしたのは……(唇を噛み、言葉を強引に飲み込む)………もう、そういった言葉を掛けられる事は無いと、そう思っていた……(ぽつりと漏らすと、巻き戻したかの様にまた椅子に腰を下ろし)。

(屑、という言葉に伏せた面を上げ)他の存在では代替出来ない役割がある、だから呼ばれた…そう考える事も、出来るのでは?私が100体いようと1000体いようと、石動さん1人には及ばない。そういった事例もあると考えます。それが荒事か他の事かは、まだ分かりませんが。
確かに、ここは自由です。何をすれば、どう生きればいいかわからないくらいに。
(零れ、消えた、瞳の色と言葉。)
(機械的な其れまでと違う何かを押し止める様に、眼を細め。)
(そうして平常を取り戻すまで、息すら静め、待ち。)
…何だ、励ましている、のか?、ハハ、は。
嗚、呼、別に卑下ばかり、意味では無くてな、
実際、屑、に成り掛けた、と…いや、塵の、方が、近いか。
だが確かに適材適所、弾除け位にはなる、な。
意外に、前向きだ、な、考えが…有難、う、ドライ。

分らなけれ、ば、歩くしかな、い。
光明は、無くとも、やがて見えるものもあ、る。
だがそうだ、な…うむ、何か育て、てみたら如何だ。花でも、獣で、も。
日々の中に、理由を作れ、ば、生き方は兎も角、生活にめりはり、が、な。
(ふぅ、と浅く息を吐きだし。溜息の類ではなく、失った平静を取り戻すかの様に)励ましやお世辞を言える程、私は口が達者ではありません。考えたままを、言ったまでです(言葉の上では冷淡にも見えるが、口調は先程までよりかは、ほんの少し、柔らかい気がする)。九死に一生を得た…という事でしょうか(屑や塵になりかけた、との言葉に、僅かに目を細め)あなたは、死すべき存在ではなかった…そういう事なのでしょうね。

花や、動物を、ですか…知識としては、それらの育て方は一通り知っています。が、自分で育てた事は……(暫く、考え込み)ですが、石動さんの考えも最もです。確かに、日々に何らかのめりはりは出来るかと思います。そうしているうちに、何か……私にも、ここで過ごす意味が、見つかるかもしれません。
御前に其の、気が無くと、も…受け取っ、た…俺は、嬉しかった。
如何様な、形、であれ、人を想う。言葉は好、い。久しく忘れて、居た。
(そうして…九死に一生、さて如何かと小首を傾げ。)
死んだから、此処に居るの、やも知れん。
少なくと、も、向うでの役目は、終ったのだろ、う…な。
だがこうして、静かに言葉を交わせ、る、場所にこれ、たのは…う、む。


…そうか、実は俺も無、い。
(思い返せばそういう人生でも無かったと)
(静かに思考を巡らしているらしい相手から、一瞬視線を外し。)
然り。
何の因果、か知れんが…誰に、邪魔をされる、でも無し。
…ただ、自身の足で、大地に立って、居るの、だ。
無為に、過ごす、よりも其の方、が
(ああ、こういう時には何と言ったか。…そうだ)
…楽しい、だろう。
(ただ考えた事を述べただけでも、人は喜ぶ事があるのか、と。だが、相手がそうだと言うのならばそれは事実なのであり、良い事だったのだろう)…やはり、私達は似た者同士、なのかもしれませんね。どこがどうと、具体的に指摘出来ませんが…何か、似た波長の様なものを感じます。
死後の世界、という事でしょうか(非科学的な話ですが、と付け足し)。私もまた、元いた世界では役目を終えたのでしょう。ここがどんな世界にせよ、この場所は静かに語り合うに適した場所、という認識は同じです。

花に触れるのではなく武器に触れ、種を蒔くかわりに命を刈り取る(抑揚の無い口調で、呟く。自身の事を言っているのか、或いは)…ですが、ここは以前の世界と切り離された場所。もうそんな生き方をする必要も無く、楽しむ事が出来る。私も、石動さんも。
似たモノ、か…。
(そうして唸る様な、低い声。)
(随分不恰好だが其れは笑いだったのだろう。)
此処には、確かに生きる人々が居、り。
あの世と言うに、は、聊か活気が、有り過ぎるな…。
実際、あの世の事など、分ら、ぬ…が、人が行き着く場所、というのなら、
存外こういう形になるの、も、自然な事、か?
(然らば。)
(かつて此処に在った人々は、死後にどんな世界を願ったのだろうか、と。)
(微かに覚えた疑問に、視線は崩れたステンドグラスへと流れ。)

(見透かされた様な、言葉。)
(相変わらず抑揚は感じられないが其れは確かに…そうして視線は戻さぬ侭。)
…出来る、だろうか、俺に、も。
(静かな空間に響く、低い声。それに耳を澄ませるかの様に、僅かな時間、瞳を閉じ)死は無である、という考えよりかは自然な形に思えます(再び開いた瞳は、同じくステンドグラスへと向けられる)…ああいった装飾品は、私の世界にもありました。同じ様な価値観を持っているとすれば、願う死後の世界も、似た様な形であったのかもしれません。

(視線を動かし。フードの奥を、まるで見透かそうとするかの様にじっと見つめ)出来ます。石動さんの言葉通り、誰に邪魔をされる訳でも無い。課せられた任務や宿命といったものも、もはや存在しませんから。
(視線。確認せずとも、内を透かす様な其れは感じられ。)
(何かを言葉を紡ぎかけた口を、閉じれば。)
(嗚呼、全く。)
(言うのと言われるのでは矢張り違うと、薄く笑い。)

(ゆらりと、手を虚空。ステンドグラスの方へと伸ばし。)
なら、ば、ドライの世界は…よき、場所だったの、だな。
人が無に、怯えながら、不確で、其れでも在ると、願う事が、できる。
…きっ、と、命、在るものが、生きる場所、ならば、其れが…。
そんな事、も、俺は、忘れてしまっ、て、居たか。

(空を握れば、当然何も掴めず。傷だらけの拳だけが残り。)

もう少、し、ドライが居、た世界の話を聞いても、よい、か。
今になって思えば、そうだったのかもしれません。…(あの日も…今と同じ様に、ステンドグラスが自分達を見下ろしていた。忘れていた、或いは意識的に忘れようとしていた記憶が蘇り)……(非常に珍しい事に、否、初めてその表情を小さく歪ませた)。

(瞳を閉じると、小さく頭を振る。まるで、纏わりつく記憶を振り払うかの様に)ええ、構いません。(開かれた瞳に、もう動揺の色は無く)私の様な人型の戦闘機械が多数人間社会に溶け込んでいる、そんな世界でした。技術レベルとしては、練達に近いものを感じますね。とは言っても実際練達を訪れた事は無いので、評判から判断する限りにおいて、ですが。
(声色、気配。 言葉の空白。)
(伺わずとも其処にある何かの情は感じ…其れを払おうとしているのも。)
(身体は微動も、そして呼吸すら感じさせず。)
(廃教会の静寂に紛れ、感情が整うのを待つかの様に。)

(…やがて語り始める声が耳に届けば、僅かに身動ぎをし。)

練達か、嗚呼、そういう場所らしい、と聞くが。
機会があれ、ば、足を運んでみる、のも悪くな。い。

しかし…ドライの様、な、機械、が、な…そ、うか。
(呟き、視線を語り手に流せば…銀色が其の姿を捉え。)
其れは、人…、いや、溶け込む側も、困るだろう、な。
そんなに、精緻、で、らしくされれ、ば、御互いの境界、など。
酷く、曖昧になって、しまう、だろうから、な。
溶け込んでも、家事や雑務をこなすだけならば互いに問題は無かったのかもしれませんね。問題は、…この場合の問題とは、人間にとってですが…私を含む、暗殺や破壊活動を行う機体までもが溶け込んでいた事、でしょうね。感情表現は勿論、飲食や排泄機能も有しているので、人間と差異など殆どありませんでしたし。
其れが殺戮機械で、あったとして、も・・・人の、心、など易いものだ。
共に、語らい、共に歩んだ、なら・・・情など、簡単に移って、しまう。
(・・・誰に向けた言葉だったのか。)
(フードの奥で銀の瞳が何かを懐かしむ様に揺らめき。)

嗚呼、だがそうだな。
ドライが、暗殺機械であったな、ら。
(骨格むき出しの腕に視線をやり、戻し。)
其の腕、は、始めからそうだった、訳ではあるま、いよ。
・・・直そうとは、想わぬの、か?
簡単に…(繰り返し。そして小さく息を吐く。苦笑、だったのだろうか)ええ、簡単なものでした。こちらが命を狙っているとも気付かず、笑顔を向けてきて…なんと人間とは騙しやすいものだと、この男は馬鹿なのだと、そう思ったものです。逆にこちらが騙されているのではと、余計な心配までしてしまいました(言葉は止まらず、堰を切った様に溢れ出る)。

(自身の腕へと、視線を落とす)確かに、このままでは機能に支障が生じる一方でしょうね…ですが、便利になったのも事実です(指を曲げ伸ばしした後、手首から先を高速で回転させる。真顔なのでややシュールな光景だが、本人としては便利さの実演のつもりらしい)それに(言葉と同時に、回転は止まり)…この損傷は、私が一時期でも人間と通じ合えたという、証でもありますので。そうですね…思い出、でしょうか(冷徹な機械であり続けようとした自分が、こんな言葉を言うのかと。そんな思いと共に)。
殺されるかも、知れぬの、に其れに気付かず、か、・・・ハ、ハハ。
しかし、大人物だ、な、暗殺機械に心配される程と、は。
(唸る様な笑い声。)
(其れは暢気な『男』と。)
(そして溢れる程の言葉を抱いている機械に対し。)
(成る程如何して)
(精緻でらしくない瞬間があるのは其れが原因かと)
(ぎゅんぎゅん手を高速回転させている姿を見遣りながら想い。)

実際、便利だろう、な・・・穴を、掘るにも、何かを巻き取る、にも・・・。
そう考える、と、少し、羨ましく、もある、な。
(幾らか軽妙な、冗談とも思える様な調子。)
(そうして戻すように、数瞬の間。)

・・・男は、どうな、ったん、だ。
(普段ならば其処までは踏み込まないだろう。だが・・・)
(唯機械で在った者をこうまで変えた人物が、どうなったのか。)
(痛いほど滲む想い、其の気配もあり、珍しく『人』に興味が沸いて。)
(軽妙な雰囲気が、暫し沈黙に満たされ)…ええ、そうですね。大物になった事でしょう、生きていれば(問いに対する、端的な答えだった)。
私の目の前で、処分されました。そう、本当に目の前…私と石動さん程も、離れていない距離で。手を伸ばせば触れられる位置だったのに、私は何も出来ませんでした。最期まで私に微笑みかけていた大馬鹿者を、ただ見つめているだけしか……(機械の拳が握りしめられ。ギギギギ、と異音を放つ)。…ですが、最初から「そうなる予定」だったのです。予定外の行動を起こしたのは、私。排除されるべき異物も、私だったのです。
・・・そう、か。
(零れ落ちたモノの重さが、自身に分る筈もない。)
(故に返す言葉も短く。)
(変わりに悼む様に視線を伏せ、再び開いたのは)
(金属らしきものが軋む異音の中で。)

そう、自身を責める、な。
気が付けば、するりと消えていく・・・人は万能では無、い。
どんなに、想っていて、も、届かない事が、当然・・・ある。
絡まった糸、断ち切る術も無、い・・・取り返しの付かな、い、運命。
悲劇だが、其れで終り、か・・・否、
男は、笑っていたのだろう、其れを観る誰か、は、如何だった・・・?
きっと其処に、在るモノが、この話の真実、なのかも知れん。

さぁ・・・拳を、開け・・・歪めば、色々と面倒、だぞ。
……っ…(唇を噛み締め、暗い感情が揺らぐ瞳。それはまさに、自身を責めている“人間”の様であったが)……、(ゆるゆると、軋む拳を開く)。悲劇だが、それで終わり、では……(繰り返す)…(瞳を閉じる。その男の姿を、思い返すかの様に)…ありがとう、ございます。あなたの言葉は、本当に力がある。漠然とした表現しか出来ませんが…(再び開かれた瞳には、先程の暗い陰りは無く)私がいつまでもこうだと、あの男に笑われてしまうかもしれませんね…(ふぅ、と小さく息を吐いた)。
(フードの縁を掴み、視線を半分覆う。)
(其の姿は余りに痛々しく、健気で、人らしい。)
(・・・だから全てを観ていられなかった。)
(それは大昔に置いて来てしまった、モノ。)

(・・・礼の言葉に銀眼が一寸揺らめき。ぱっとフードの縁を放せば。)

嗚呼、そうで、は、無いさ。俺には何の力も、無い。
もし、今の言葉、に、何か想う所があるなら、ば・・・
元々、在った、という事だ。此処と、此処にな。
(自身のこめかみと心臓の辺りを指で軽く叩き。)
では、言い換えましょう。元々ここと、ここにあったものを。深く、閉ざしていたそれらを、呼び覚ました…と。
先程、石動さんは私に言いました。「私にその気が無くとも、受け取った自分は嬉しかった」、と。それと、同じなのではないでしょうか。

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