PandoraPartyProject

ギルドスレッド

シンリョウジョ

【RP】シンサツシツ

使い込まれた机と、所々穴の空いたパーテーション。
観葉植物は茶色い葉を萎びかせ日の光を受けている。

お世辞にも綺麗とは言えない診察室。
ここは患者と医者の信頼を深める場所(※本来なら)

□医者と患者のロールプレイ専用スレです。
□この城(診療所)の主は基本的にここにいます。必要なら門を叩いてください

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「どう?」じゃねぇよ、どうもねぇよ!要らんわさんなオマケ!
……はぁ?
(乗っかってくる十三の発言にピキッと前髪の奥で青筋が浮かぶ)
どうなってんだこれ、メンドくささが倍になってんじゃねぇかよ……。
(ブツブツ言いながらもようやく松庭の話がマトモになってきたので肩の力を抜く)

ハマったハメられたって、穏やかな話じゃねぇなぁ。
(ノってきた相手に軽い調子で答える)
あ、わかる?きみとはなんかいい関係になれそうな気がするよ。
……まぁ、今日はやらないけどね。嫌がってるし。
(基本的に嫌がることはやらない主義であった。)

ハマってあげた。ふぅん、そういう考え方ね。なるほど。
店主っていうのは体つきのいい黒髪の男のヒト?
ならばキミはディープシーのお兄さんが紹介してくれるっていう助手くんになるんだけど。
(未だに相手の身元が分からず、真意を確かめるようにじろじろと見る)

(ノートをめくる手がピタリと止まった)
あー、ベルナルドくんにはこれなんてピッタリじゃないかな。
『アルコール過剰摂取者の体内アルコール残量の調査と宿酔対処薬の治験』
……まぁ要は二日酔いのオクスリの治験さ。
医療関係は齧ったことがあるのさね。
(もう関わるつもりもないと思っていたがーー……と後ろ頭を掻く)

確かにあれは黒髪の、ガタイのいい男だったねぇ。おまけに料理も美味かった。お手つきなのが残念だ。
……俺は御幣島 十三。『四眼』なんて通り名を持っている。助手って事は医療助手をすればいいのかい?なぁーるほどねぇ。
(左目が有るべき筈の場所には、オールドワンのようにレンズスコープが付いていた。三つのレンズと右目を合わせて“四眼”なのだ。
業務内容を知らされずに来たのか、顎をさすりながら考える)
……まぁ、執刀医じゃなきゃやってもいーかなぁ。

(ベルナルドへの試薬に話題がうつると、自分をからかう鳥種へ目を向け)あぁ、よかったじゃあねぇの。アル中を治すまたとないチャンスだ。
……あー。(叫びすぎて喉が渇いたと愛用のスキットルを取り出したが、松庭の提案に飲む手前で動きを止めた。
言うべきか悩んで顔を逸らした後)
どうせ黙っててもメディカルチェックでバレんだろうな。……松庭、悪いが俺はそれの被験者には向いてない。
(スキットルの中にはウィスキーなんて入ってない。ましてや酒ですらない。
真水の入ったそれを松庭に差し出した)
そういえばディープシーのお兄さん言ってたっけ。医者がどうのこうの。
あれ、言ってなかった?忘れちゃったからまぁいいや。
ぼくは松庭。松庭 黄瀬。此処で手伝ってくれるならどうぞ宜し……
(言いかけて仕事を紹介されてきた筈なのに仕事の内容を知らなかった様子の男…十三に対し)
だいじょーぶ?クーリングオフする?
(首を梟のように傾げて尋ねた)


んー?
(発言の真意が分からず、こちらはこちらで首を捻る。
 差し出されたスキットルをじっと見つめて匂いを嗅いでみてもアルコール特有の香りは感じられなかった)
……なんで?
(色々な意味を含んだ「なんで?」を相手に投げ掛けた)
手が震えてる理由をいちいち聞かれるのが面倒でな。酒でも飲んだフリしてりゃあ疑問に思われなくて済むだろ?
(スキットルの蓋を閉めてポンポンと手元で弄ぶ)

それに……酔った気分ってのは楽でいいぜ。卑屈な事に蓋ができる。現実を見据えずに済む。まるで夢の中にいるような気分だ。
飽きたんだ、機械も人間も……なおすの。
主治医じゃないなら構わないよん。
ドクター悪い人じゃなさそうだし、まるっとお断りする前に、どうだい?アルバイト体験ってのは。
7日間は猶予があるモンでしょ、クーリングオフ。
(にまっとチェシャ猫のように緩く笑う。
ベルナルドと松庭のやり取りで、意味をようやく察した。目を丸くしながら)
いやぁ、シラフのまま「フリ」だけでなんて、結結局自分自身は誤魔化せないでしょーよ。でも、まぁ……ヴァンらしーね。
(ベルナルドの言葉に苦く笑った。)
自分を守ることと現実から目を背けることは違うと思うなぁ。
他人のこと、いえたクチじゃないのはわかってるけど、それって悪循環に陥ってなーい?

……ふぅん。(どこか含みのあるような言葉に、飛び出しそうになったお節介をぐ、と堪えた。)
(悪い人ではなさそう、という評価に)
それはどーかな。いい人だったらここまで廃れた診療所になってないと思うンだけど。
……ま、君のハナシは追々聞くとして。
じゃー、早速最初のお仕事。そこにいるベルナルドって患者(コ)を素直にするための処置をしたいから押さえつけといてくれない?
いー人と医療技術は必ずしも比例しないよん。
医者はリスクまみれの仕事だ。ひとつの失敗で皆来なくなるなんてあるし、見たところ受付のスタッフすらいないときた。
そりゃあなかなか流行らないでしょうよ。

(最初の仕事が来ると襟を正していたら、予想外のオーダーにキョトンとする。内容がようやく頭に入って来ると、ベルナルドの背後に回り後ろから羽交い締めにしようとしはじめた)
悪く思うなよ、これも仕事だ。……なーんて、言ってみたかったんだよね、こういうセリフ!
…………。(松庭の問いに、無言の肯定を返す。緩んだ口元は大人になりすぎた証拠だ。作り笑いの裏で、心は泣いている。
ーー絵を描きたい情熱と、他人をまた自分の作品で傷つけてしまうかもしれないという罪の意識。
気持ちのせめぎ合いから自分自身に言い訳するために、今もまだ手は震えつづけているのだ。)

つーわけで実験はご破算だ、すまねぇな。
アルバイトとの話し合いもあるだろうし、日を改めてでも……は?
え、ちょっ……ななな何をする気だ!?(油断しきっていたものだから、あっさり十三に捕まった。振りほどこうと身動ぐが、LV1同士で拮抗して逃れきれない)くっ……!
いやー、理解のある助手が来てくれてぼくはうれしーなー。
あ、逃げないように見張っててね。ぼくはちょっと物を取りに行ってくるから。
(にやにやと“常識的な”笑みでふたりのやり取りを見ながら、ペタペタ足音を立てて一度奥に引っ込む)
……心に何かしらを抱えたヒトたち、多くない?(ぼくを含めて。そんな呟きが部屋から出ていく男の口から零れたのを貴方は聞こえたかもしれない。)
その嬉しさは是非、お給金に反映よろしくねぇ。
(まずは診療所を流行らせなければいけない。のんびり将来の給料アップの計画やわ練り始めた)

(通り過ぎる松庭の呟きが耳に入ると、目を細める)中年だもんね。長い人生の中で妥協や挫折を知らない天才ってのは一握りだ。
……さて、ヴァン。おまえ物理神秘の起用貧乏な癖に体力ありすぎだね。俺疲れたからちょーっと怠惰させて貰うよ?
(ダダン、と床を足で三回叩くと、そこを起点に魔方陣が広がる。床のコンクリートを分解、再構築する錬成陣。
ベルナルドを磔刑にするかのようにコンクリートの板と枷が生成されはじめる。速度は緩やかなので逃げることも簡単なはずだ。)
嫌な予感しかしねぇ。きっと手を切り落とす道具かなんかだろ?……なん、…(いつも見知った十三が知らない術を使って驚く。その隙にガッチリ貼り付けにされていて、冷や汗をかいた)
お前……天義の『奇跡の技』が使えたのか?
(ややあって、医療現場用のキャスターを押して戻ってきた男は)
おまた……、……わー、スゴいね。なにそれ。おもしろーい。
(一瞬思考停止したが『つっこんではいけない』と感じたようだ。磔られている彼を見て)
まさかベルナルドくんにそんな趣味があったなんて……気づいてあげられなくてごめんね?
(本気か冗談か悟られないようなトーンでそんな声をかける)

んー、しかしこの状態だと次の行動ができないなー。
(キャスターにかけられた布をぺらり。ほんの少し覗いたその下に隠されたものは医療道具の類いではない。)
たーのしー、でしょ?ドクターも神秘力を高めれば出来るようになるよん。
ヴァンにはどーいう訳かこれがオカルトに見えるらしいけどー?
こいつはただの錬金術さ。どんな体勢で固定すればいい?床のコンクリートがこそげ切るまではどーにでも出来る。
(また足で地面を叩くと錬金陣がパチリと走った。
磔にしていた板が溶けたように曲がりくねり、天上からコンクリートの鎖でベルナルドを吊るしてみる。
完全に遊び始めていた)ははは、すごい趣味だ。
ちょっと待て、何で俺がそんな趣味の人みたいな……うおっ(中途半端に暴れて逃れようとしたものだから、逆さまに吊られるハメになる。ぷらーんと宙吊りのまま)

くっそ、覚えてろよ……つうか何かいま、医療器具じゃないもんばっか見えたような……。
錬金術……へぇ、そんなこともできるんだねぇ。
(感嘆の声を漏らしたあと、ふと)
この手のやつを大道芸と称して街中でやれば稼げたんじゃ?
(などとよく分からない考えが思い浮かんだ。『どうしたらいい?』に対する答えは)
……じゃあ逃げられないように固定しつつ手は使えるような体勢ってできる?
要は座ってほしいんだけどさ。君もね。

(ベルナルドの指摘には何事もないように)
あ、バレた?まぁそりゃばれるか。
うん、この下のものは『通常の医療処置には使わないもの』さ。
(ぺらり、今度は相手に見えるように布をめくる。)
(布の下から現れたのはティーカップとポット。その横には甘酸っぱい香りを漂わせているレモンタルトが皿に乗っていた。)
目立ちたくないんだよねぇ。
それに幻想じゃ似たような術使える奴いそうじやない。あんまり適当な事してると粛清されっちまうよ。
(無理な体勢のベルナルドから術を解き、コンクリートの床を再構築し直す。
元どおりになった事を確認すると、いい香りのティーセットに目をぱちくりさせた)
それが今回の施術道具なのかい?
離すときは離すって言えやー!?おっふ(ドスーン!と音を立てて地面に落ちる。腰をうったと片手で摩りながらよろよろ起き上がり)
ギフトのせいで“匂いに目が効く”のさ。
(前髪の奥で瞳が青く光る。ギフトで漂う匂いを視ていた)
しかし……まさか医者のところに来てお茶を飲む事になるとはな。
(指示に合わせて椅子へ座ると、足を組んで腕を組んだ)
……(落とされた様子を見て憐れむような目になり)あとで湿布かなにか処方してあげるね。

(それが道具かと聞かれれば)
そだよ。お茶と美味しいお菓子で凝り固まった心をほぐそう大作戦。パンパカパーン
(自分の口でファンファーレを表現した。)
あぁ、お菓子の方はこの間死にかけてたおばあちゃんを治したときに家族のヒトから貰ったお礼で、幻想ではわりと有名なお店のタルトだって。
おー。(ファンファーレに合わせて手を叩く。拍手がヘッタくそでぺそぺそと空気を撫でるような音がした)
ドクターは優しいね。ここまでしっかりしてると、何でこんなに閑古鳥の鳴く診療所なのか疑問すぎるんだけど。
(ゆっくり此方も椅子に座ると、美味しそうなタルトに口元が緩む)
心の病なんて、精神医学を学んでるお医者さんの仕事じゃない。話を聞く感じドクターは内科医なのかなって思ってたけど……お人よしなのかな?
この歳になるとコシへのダメージは深刻になり得るんだぜ……?(腰をさすってため息をつく)
その作戦、当事者にダダバレでいいモンなのかね。普通にお茶して帰れんならいいけどよ。
優しいのかどうかはわからないけど、患者が来ない理由はぼくがなにかにつけて『手術する?』って聞いてくることだって。
(自覚がないのか、まるで他人事のように語る。)
そーだね、ぼくは内科がメインさ。でもちょっとした大ケガの処置もするし、昔働いてたのは心臓とかそっち方面だった。
まー、要はできることなら何でもやるよな感じさ。

(いいながらカップへ紅茶を注いで)
だってキミ、匂いを視認できるんだろ?それじゃあいつまでも隠してる事なんて無理だもん。
それにこれだってメディカルチェックのひとつさ。『美味しいものを美味しいと感じられるか』ってね。
……だって、というか原因ほぼそれなら改めればいいんじゃない?ううん、そうだなぁー……(人差し指を立てて)『解体する?』とか(ますます悪くなった)
手広いね。……心配になるくらい。
(生に強欲になる事は喪失感に身をいっそう削るということ。ーー……そうして磨耗して朽ちる医者は度々見かけた。危ういなぁとぽつり呟く)

(紅茶を淹れるのを手伝うフリをして、ベルナルドのお茶にザラッと山盛り砂糖を盛ってみる)
悪いね、俺までいただいちゃって。
……嗚呼。俺のギフトは『極彩嗅覚』。匂いに色が付いたように見える能力だ。
(だから差し出された紅茶に砂糖の甘ったるい色が濃い目に観えて首を傾げた。
まずはパイを頬張り)
……美味い。
(次に砂糖山盛り紅茶を啜り)
……美味い。
(リアクションが全く一緒である)
うーん、却下。
(きっぱりと拒否)
んー?なんかいったかな、じゅーぞーくん?
(呟きは聞こえなかった、あるいは聞こえていても聞こえないフリをした。)

(砂糖が山盛り溶けた紅茶を手渡され、一口飲んだ感想を聞いて)
……うーん、なんか別の問題が発覚したような気がするぞぅ?
(もしかしてベルナルドは知性が並みより劣っているのだろうか?と心配になった)
そんなに手術にこだわるのは何か理由があるのかい?
(怠惰を口にする癖に、原因を探ろうとするのは少しでも医者のプライドが残っているからか。紅茶に口付けながらさり気なく問う)
言ったかもしれないし、言ってないかもしれない。
俺は適当男ですからね。へへへ。

……ヴァン、紅茶おかわりいるかい?
(今度は紅茶に塩を混ぜて渡してみる)
天義で色々あったんでしょーよ。お可哀想に。
(塩入り紅茶を啜る)
……美味い。

な、何だよ。ちゃんと美味いって言ったろ!?
孤児院育ちで質素なモンばっかり食って育ちゃ、大した味覚も育たねーよ!
(味音痴の言い訳を出生のせいにする。何故呆れられているか分からず頰を染めて恥ずかしがった)
(手術にこだわる理由を尋ねられれば暫しの長考のあと、)
んー、響きのよさ?
(語感だけのようだった。)

テキトーなぼくにテキトーなじゅーぞーくん……
うーん、ぼく医者続けられるかなぁ。
(将来のビジョンが全く見えてこない事に一抹の不安を覚えた)

(塩を入れた紅茶を「あっ」という顔で見て、それを『美味い』と飲んだベルナルドを見て頭を抱えた。笑いをこらえながら)
あー……、そっかぁ、そうだよねぇ……
そんな境遇じゃ壊滅的な味覚を持ってても仕方ないよねぇ。……うん、うん。
……ねぇ、ギャグだよね?
(ここまでのやり取りは冗談だろう?と思いたかった)
そーですかい。心配して損した!
つまり代わりに語感のいい挨拶なり何なりを考えておきゃ万事解決って訳だ。
……医療助手になってはじめての仕事が拘束プレイ、次ぐのがライターもどきの仕事って……。

……ヴァン、ちょっとごめーんね。
(唐突にベルナルドの前髪を片手で搔き上げる)
一杯目と二杯目、どっちの方が美味かった?
……?(訳が分からないまま前髪を上げられる)
一杯目も二杯目も大して変わないだろ?
(ギャグとまで言われてしまえばいっそう分からないような顔をした)
なんなんだよ、ほんとに。
(質問に答える間、眼球は彷徨わずまっすぐ会話の相手を見ている。
思考する時間を有しない……嘘をついていないのだ。)
(二人のやり取りを見て、冗談ではないことを知り考え込む)
あのね、ベルナルドくん、一杯目は糖尿病まっしぐらなくらいの砂糖が
二杯目は高血圧不可避な量の塩が入ってたんだよ。
(黙っているのはさすがに忍びなくてネタばらし。)

うーん、じゅーぞーくん。これ、“どう思う”?
(医学の知識があるものとしての意見がほしかった)
味覚障害って色んな原因で起こるものだからねぇ。現時点では何がいけないかは推測できないと思いますぜ。
代わりに対処法としては亜鉛を摂取させてみる、ですかね。なんかしらの原因で亜鉛が不足しているなら、味蕾(みらい/味を感じ取る器官)の働きが阻害されないように補ってやるしかない。

あとはそうですねぇー……舌がバカになりやすい刺激物を避けて食生活を送ってもらうとか?
辛いものや苦いビールなんかが美味しく感じられるようになるのは味覚の老化ですから。

(意見を求められると顎をさすりながら真面目に語る。言い終わってからハッとして、ばつが悪そうに眉を寄せ)

俺の居た世界の医療はこことはちょいと技術が違うんで、もっといい方法なんてゴロゴロしてそうですねどねぇ。
へー…………っていやいやいや!殺す気かよ!?
(二口目をずずーっと吸っていたが、ネタばれを受けて噴き出しそうになる。
冷や汗交じりに手元のカップへ視線を落として)
どうりで二人のカップより変な匂いの色が出てると思ったんだよな……。

(松庭と十三のやり取りで、ようやく自分の味覚がおかしい事に気づく。後ろ頭を軽く掻き)

もしかしたら、俺の暮らしてた孤児院の料理のせいかもな。
神父さん凄ぇ優しい人だったんだけどよ……料理が壊滅的に下手で。
でもある日、唐突に味がしなくなったんだよな。まわりの仲間も言ってたよ。

「何度か吐いた後にすんなり食えるようになる」って。
(なおすのを飽きたと言っていたのに、真面目に返事をしているのを見てほんの少しだけ口角がニヤリと上がった。)
だーよねぇ、うーん?
あぁ、キミの世界の医療は魅力的だけどそれはどうしようもなくなったらの最終手段にしとこ?

(ベルナルドの言葉に困ったように眉を潜めて)
んー、子供の頃のストレスやトラウマが原因かなぁ。
ちなみにベルナルドくん、ギフトなしで味は判る?
(ギフトの能力なしに五味を感じれるか?とそんな問い)
……あぁ?
(言われてギフトを解き、紅茶を口にする)
俺のギフトはあくまで匂いだ。味覚に関しちゃ自分のスペックそのままだぜ。
……美味い。
(もう何度目かの食レポを、返してカップを置いた)
ストレスねぇ。たしかに画家はストレスがたまりやすい職業だが。
だーめだこりゃ。(ぽい、と銀色のスプーンを机に放る)
自己防衛の為に味覚を遮断させたか、それともそもそも味覚に関する感性が乏しいのか。
(どっちにしろどれも同じ感想ならば将来、彼の妻になるだろうヒトはある意味大変だなぁ。とか考えながら紅茶を一口。)
分かりやすいくらいあっさり匙を放り投げたねぇ。
まー、何でもおいしく食べられるのもある意味才能なのかな。
(松庭とまるで合わせたかのように紅茶を一口。
ほっと一息をついた後、首を傾げて)
今がダメなら好機でしょうよ。味音痴を直す薬なんてあんまりこちらの世界に来てから聞いた事ないからな。

ヴァン、お前さんはハイパー味音痴だが、ローレットの依頼を手広く受けるならちゃんとした味覚にした方がいい。口にしたものの僅かな苦みや違和感で、毒殺を免れるパターンもあるからね。
だってそもそも、ぼく心療内科は専門外だもん?
このお茶会だってなんちゃってカウンセリング?だし。
(唇を尖らせてそんな風にネタばらし。)
(今がチャンスと言う言葉を聞いて首をかしげたあと)
……それだ。
(閃いちゃったらしい)
かうんせりんぐ?何だそりゃ。
(聞いた事のない単語に首を軽く傾げる)
でも、まぁ……仕事で来たつもりが、手厚くされてるのはよく分かる。ありがとな。

紅茶を飲んでると気持ちが落ち着いてくる。……気分がほぐれて、今なら絵が描けるような気がしたぜ。

(松庭が閃いた様子に組んでいた膝を解いて、椅子に座りなおしながら)
なにが「それだ」なんだ?
(と疑問を口にする)
んー、悩みを聞いて専門的知識や技術を以てその悩みを解決する……こと?
(自分もよくわかっていなくて最終的に疑問系になってしまった。)
まぁ、ほんのちょっとでもキミの力になれるならよかったよ。

(尋ねられて事に不思議そうな顔をして)
んー?味音痴をじわじわとでも治すオクスリの開発?
へぇ。そんな事ができんのか。医療ってすげぇな……。
天義だとそういうのは牧師や神父の仕事ってイメージがあったぜ。
しっかし、悩み……かぁ。
(カップの取っ手を親指でさする。少し考えてから俯いた)
俺……天義に居た頃は画家だったんだ。
これでもある程度売れたりしてさ。このまま一生絵を描いて生きてくんだとさえ思ってた。

……ある事件が起きるまでは。
(二人のカウンセリングが効いたのだろう。ぽつぽつと過去を話し始める。
新薬の事を聞くと頷いて)
あぁ、そいつぁいいな。
サーティーンの言う通り味音痴は色々と不都合があるかもしれん。
治せるなら治しておきたい。
勿論、それだけじゃ根本的な解決にはならないけどねぇ。
『自分の話を聞いてくれた!』っていう事実は意外とどんな薬よりも効くことがあるのさ。
(ティーポットに新たにお湯を注ぎながら、ゆっくりと語られるそれを聞く。)
……組んでる膝を解いた。少しずつ緊張が解けてますねぇ。
(ベルナルドの動向を目で追い、ぼそりと呟く。話を遮らないように同じく耳を傾けて)
有名になったきっかけは食つなぐために描いてた宗教画だったが、
当時もっとも力を入れて描いていたのは『人間の心』をテーマにした抽象画だった。

周りからの評価も上々で「この絵画のシリーズは心を直接揺さぶる」とさえ言ってくれるファンも居たほどだ。
……初めて個展を開く時になった時、そのシリーズの新しい作品として俺は人の『憎悪』をテーマに描いた。

今まで発表した『喜び』や『哀しみ』とは違った負の感情。
人間の綺麗な部分だけでなく、俺は汚い部分も合わせて人間なんだと伝えたかった。

だが……発表した作品の観賞客が相次いで発狂した。絵の影響を受けすぎたんだ。

――その後は坂道を転がり落ちるような人生だったよ。

誰もが俺を見て眉をひそめ、悪魔だと罵った。
投獄されて死を待つばかりの俺が庭に召喚されたのは、不幸中の幸いだったけどな。
へーぇ、絵で発狂。世の中にはそんなこともあるんだねぇ。
(感心する反面、絵画を見て発狂するという人びとの繊細さと、そこまでの作品を作り上げる彼の才能に興味が湧いた。)
あれ?ってことはベルナルドくんは脱獄囚?ワルイヒト?
善良な一般市民な僕のピンチ?
(きゃー、などとおどけてみせる。)
つい最近でもローレットに依頼がきてたぜ?絵画の中にひそむ悪魔や魔物の退治が。
絵画そのものが原因なのか、そういうものに憑かれたのかは定かじゃねぇが、
なるほど……天義に居た頃の話をする時に愛憎が見え隠れしてたのはそういう訳か。

(松庭が気づいてしまった事に、一緒になって両手を挙げて降参のポーズなんかしてみたりする)
悪いヒトが悪さしたらローレットに助けを求めなきゃねぇ。
それこそさっきの「かうんせりんぐ」?に近いモンかもしれないが、人は色を意識する事で色々な事を体感できる。有名どころで言やぁ、赤や黄色の暖色系、青や白の寒色系って枠組みだ。まわりの物が赤けりゃ、気温は寒くても気持ち的にあったかい、あついって感じる事がある。

(二人して悪戯っぽく怖がる様子に前髪の奥の目を半眼にさせて)
合法か定かじゃない怪しい手術をもちかける奴らに言われたかねぇよ!?
ま、価値観は人それぞれだよねーぇ。
人を魅了して離さない絵を描く人、それに影響を強く受けてしまう人、何かにつけて手術を提案する変人。
……ほんと、いろんなヒトがいるよねー
(癖のある笑いかたをしてカップの紅茶を一気に飲み干した)
さーて、方向性は決まったことだし、心強い助手も来てくれたし。
今日はお開きでいいかなー?どう?
最後の独りは思い当たるやつがアンタしかいねぇけどな。
(お開き、と言われるとゆっくり立ち上がる)
そうだな、お開きにしよう。次また来る時には薬でも使うのかね。
俺の方で準備しておく事があるか?

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