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文化保存ギルド

PPP一周年記念SS置き場

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「まさかほんとにすぐに終わるとは……」
先程の隊長(確認したらあっていた)は驚気を隠せぬ様子であった。
「まあこれくらいはのう。伊達に特異点?やっておらんさ」
しれっとした調子で藤次郎は返事をする。
「それで、あいつはどうなるんじゃ?」
「ああ、あの立てこもり犯か。けが人も出てるし店も壊されてる。死刑とまではいかないが、しばらく牢屋にぶちこまれるだろうな」
「ふーん、まあ当然か」
「ああ。たとえどこの生まれだろうとここの法には従ってもらわんとな。じゃあ私は後処理があるのでここで失礼する。今回は協力を感謝する。そのうち何か礼をさせていただくよ、ではな」
隊長はそれだけ言うと、帰っていった。
(ワシも帰るかな)
藤次郎は酒場に背を向け、さっさと歩いていった。脳裏には先程の立てこもり犯の言葉と、野次馬たちの言葉が浮かぶ。
『劣等人種め!』
『これだからウォーカーは…』
あの立てこもり犯と野次馬たちの何が違うのだろうか。人が人であり、知恵を持つ限りどこもかしこも変わらないのではないのか。法があっても道徳や心が変わらなければ同じことは何度でも起きるのではないのか?
そんな考えが頭の中をぐるぐると回って仕方がない。そしてウォーカーと呼ばれる自分も、例外なく今回のような問題に巻き込まれる恐れが多々ある。今までであった連中も含めてそうだ。
火種はあちこちにあり、いつ事になってもおかしくはないのがこの世界なではないのか?
(やれやれ……こういうときに酔っぱらえたらいいんじゃがのう)
難しいことと、解消のしようがない問題にひどく身を蝕まれてくる。
酒に酔えない自分の身をひどく恨めしく感じた。

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