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文化保存ギルド
【第二章 第三節】
『参加者:エマ(p3p000257)』
ここは闇の国とほど近い閑散とした村、カンソン。
交易用の街道の近くに複数ある村の一つで、特産品は無いが信心深く真面目な人柄の村民が多い。そのため両国の商人の間では隠れた名所として扱われている。
一つしか無い宿屋のシーツは、客が来なくても毎日太陽に晒され、その下の干し草も定期的に入れ替えられている。
パンは一週間分を硬く焼くのではなく、美味しくいただけるよう二日分を焼く。そのためパン屋の家の雑事を村民がいくらか肩代わりする思いやりもある。
山羊の乳からチーズを作り、狩人が肉を仕入れ、週に一度はそれらを村民全員に振る舞ってささやかな贅沢を楽しむ。その楽しみさえ、旅人が来れば共に分かち合う。
まさに清貧という言葉が似合う村だった。
「うーん、むむむ」
人数が多くなって少し手狭になった馬車、その縁でイーリンが唸る。その様子を固唾をのんで見守るエマ。
「出ませんね、食べ物」
イーリンが神の力を手に入れたのなら、パンの一つでも出せるのではないかとエマの思いつきを試すが、出ない。
「いや、何か出てる感触はあるのよね。ただここに出てない感じがする。座標がズレてるのかしら」
「えぇ、じゃあそのへんのヤブの中からパンが出てくるかもしれないんですか」
「あるいはパンのなる木とか」
「あはは、いいですねそれ」
『参加者:エマ(p3p000257)』
ここは闇の国とほど近い閑散とした村、カンソン。
交易用の街道の近くに複数ある村の一つで、特産品は無いが信心深く真面目な人柄の村民が多い。そのため両国の商人の間では隠れた名所として扱われている。
一つしか無い宿屋のシーツは、客が来なくても毎日太陽に晒され、その下の干し草も定期的に入れ替えられている。
パンは一週間分を硬く焼くのではなく、美味しくいただけるよう二日分を焼く。そのためパン屋の家の雑事を村民がいくらか肩代わりする思いやりもある。
山羊の乳からチーズを作り、狩人が肉を仕入れ、週に一度はそれらを村民全員に振る舞ってささやかな贅沢を楽しむ。その楽しみさえ、旅人が来れば共に分かち合う。
まさに清貧という言葉が似合う村だった。
「うーん、むむむ」
人数が多くなって少し手狭になった馬車、その縁でイーリンが唸る。その様子を固唾をのんで見守るエマ。
「出ませんね、食べ物」
イーリンが神の力を手に入れたのなら、パンの一つでも出せるのではないかとエマの思いつきを試すが、出ない。
「いや、何か出てる感触はあるのよね。ただここに出てない感じがする。座標がズレてるのかしら」
「えぇ、じゃあそのへんのヤブの中からパンが出てくるかもしれないんですか」
「あるいはパンのなる木とか」
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