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【偽シナ】彼女に最後に残るもの【リプレイ】

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【偽シナ】彼女に最後に残るもの
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【第一章 第三節】
『参加者:武器商人(p3p001107)』

 町は夜中でも賑やかだった。
 闇の国というからさぞ陰鬱かと思ったらそうではない。食うか食われるか。慈悲を与えられるか与えられぬか。丁半博打にイカサマ乗せて、バレて殴られて大笑い。人の薄汚い欲望を是とし、いわゆるライン超えのラインが極めて低い国。豊かになるなら治安の悪さもやむなし。ある意味武器商人にとってとても居心地の良さそうな雰囲気だった。
「しかし」
 と唇に人差し指を当てて、にっとひょろ長い黒い影は嘲笑う。
 面白くない。
 世界は面白いが。
 神の作った仕組みが面白くない。
 観測者を気取っているあのマーリンも面白くなかったのだろう。
 自分のコがああなったら、自分も同じように「神々しか比肩し得ない存在をぶちかましてでも滅茶苦茶にしてやろう」と思うかもしれない。
 からん、ころん。
 宿屋のドアが開く。
 ちらりと視線を向ける。
 りん、ろん。
 どこかで楽器の音がする。
 下位世界におけるハイウィザードは面白いように武器商人の持つ魔眼を強化していた。一種の全能感さえ覚えてると言って良い「これに彼女は常に曝露されていた」のか。
 思いを馳せる暇さえないほどに、情報が手元に集まってくる。
 ばち、ばち。

 ぞっ
 アサシンリーダーは立ち上がった。壁を背に、手元の短剣と鋼糸のロックを外す。いつでも抜けるのは素人のやりかた、音を立てる可能性を万が一でもなくすためのロックだ。
 嫌な直感ほど当たるものだ。あの勇者様御一行が乾坤一擲、こっちに突っ込んできた可能性もありえる。宝剣をこの町で受け渡しを指定したのは、首都というわかりやすい場所であれば向こうに簡単に推測される可能性があるからだ。
 だが、その情報はどこから漏れる。あの紫髪の女を逃がしたのは別の町だ。そこから更に複数の町に街道は別れている。ピンポイントで此処を狙えるのか。
 思考が走る。だが。なんだ、この怖気は。

 キミは

 抜剣、壁から飛び退く。

「宝剣を差し出すのと生きたまま焼かれるの、どちらがお好み?我(アタシ)は」


後 者
 を おす すめ
    す る
  が。

 その瞬間。暗殺者でありながら、悲鳴にも似た一閃を彼女は放った。

『成否:成功』
 

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